嵯峨野文化通信 第246号

 伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第246号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                   ■VOL:246(2016/5/16)

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                 ■□■もくじ■□■
  ■【連】からのお知らせ ——- 「Yoshie Asakura solo exhibition」を
                                 開催します
             弘道館講座のご案内
   「今様わーくしょっぷ」のご案内
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』——————– 第百四十七回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]5月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■「Yoshie Asakura solo exhibition」を開催します

  昨年の秋に弘道館にて開催した京菓子展、琳派400年「手のひらの自然ー京菓
 子と琳派」展2015のデザイン部門大賞受賞者・朝倉良江さんの特別展覧会を開
 催します。
  大賞を受賞した尾形光琳の「紅白梅図屏風」から受けた作品「光琳梅」のほか、
 和菓子作品を2階のギャラリースペースにて展示いたします。
  ぜひお近くにお越しの際はお立ち寄りください。

 日 程:5月20日(金)〜5月29日(日)
 時 間:10時〜17時(16時30分最終入館)※水曜日休館
 場 所:有斐斎弘道館 2階ギャラリースペース
 入館料:500円(別途、500円にて呈茶)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/events_category/exhibition/

お問い合わせはコチラ
 TEL :075ー441ー6662

 

 ■弘道館講座のご案内

 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 程:5月24日(火)
 時 間:13時〜14時30分
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「風炉の茶」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 程:6月11日(土)
 時 間:11時〜12時30分
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「大原野・道理と風流」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
http://kodo-kan.com/classes/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com
 

■「今様わーくしょっぷ」のご案内

  平安時代のポップソングとも言われる「今様」を、まなび、たのしむワークショ
 ップです。
  「今様」についてのお話を聞いたあとに、実際に歌を作成し、「今様合わせ」で
 共にたのしみましょう!
  和歌が初めてという方も、サポートがありますのでご安心ください。
  ご興味のある方は、ぜひお気軽にご参加ください!
 
 日 程:5月5日(木)
 時 間:13時〜15時(予定)
 内 容:一、講演「今様の世界」 講師:植木朝子(同志社大学文学部教授)
     一、今様作り体験    
     一、今様合ぷち体験
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(学生1,000円/学生証要提示)

 詳しくはコチラ(今様白拍子研究所HP)
 http://imayoshirabyoshi.com/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662(有斐斎弘道館)
 MAIL:kyoto.imayou@gmail.com (今様白拍子研究所)

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             ■『北野の芸能と茶屋』■

                -第百四十七回-
                                井上 年和

  昭和6年(1931)6月
  上七軒芸妓の発展振
   上七軒遊廓の芸熱芸妓の大集団錦楓会が主催で五月九、十両日午後六時から北
 野倶楽部で技芸奨励会が催さる。時間の都合で二三観落し聴き外したが、素囃子「
 常磐の老松」から聴いた。
  ズラリ雛壇に並んだ粒撰りの美妓、あでやかな粧ひで全員大車輪、次の舞「夕立」
 は一本の柳にグツと気分を生かして富江、桃千代が意気な姿、上七軒としては変つ
 た舞台装置、長唄「松竹梅」は頗る緊張したもの「山姥」は寸隙のないきぬ子の舞、
 この人近来非常の発達真に舞の人であると只々感ずるの外ない。最後の舞「思ひの
 都路」は舞台一面大極殿の背景、其前に赤毛氈の床几を配して白衿黒紋付の常磐津
 と長唄が各手拭を頭に或は衿に、そして左右の床几に腰を掛、二合入瓶酒を傾け、
 如実に飲めよ、唄へよ、語れよ、弾けよ、の大ハシヤギ、ハテ何うなるのかと見て
 ゐると、ふみ子の角兵衛、秀奴の黒木売、玉鶴のお光、菊蝶の弁慶、鶴子の小百合、
 鶴千代の猿曳き、鶴奴の藤娘、三四子の怪童丸が、いづれも本衣裳附で花道から……
  そして舞台にかゝつて各自持前の振よろしく、引続き上七軒小唄を誰も彼も唄ひ
 ながらこゝに全く世界一変総踊りとなり弁慶、角兵衛其他一同其儘の姿で歩調を揃
 へ、腰を軟らげ、尻を軽めて踊り廻る、これはこれはと驚異と可笑味に、臍は転覆、
 上七軒芸妓の発展振は以上斯の如く、実に盛んな事であった。(六生)
                           『技芸倶楽部9巻6号』

  昭和6年5月9・10日に開催された北野倶楽部での「技芸奨励会」の「六生」
 さんによるレポートである。主催は「錦楓会」となっており、第134回(平成2
 7年10月15日 第231号)で紹介させていただいた大正15年(1926)
 7月に上七軒に存在した4団体「楓錦會」、「若葉会」、「みたらし会」、「若芽
 会」のうちの「楓錦會」と文字が入れ替わっている。
  しかし、昭和7年には「楓錦會」による技芸奨励会が開催されているので、これ
 は六生さんによる誤字で、正しくは「楓錦會」なのであろう。
  また、都合で少し観落し・聴き外しがあったというから、六生さんは少し忙しい
 人でバタバタとしていてレポートにも誤字が生じたのかもしれない。

  それはともかく、この時の舞台は美技全員大車輪による素囃子「常磐の老松」、
 意気な姿の芸妓と変わった舞台装置による舞「夕立」、緊張感のある長唄「松竹梅
 」、寸隙のない舞「山姥」、大盛り上がりの舞「思いの都路」、最後に総踊り「上
 七軒小唄」とかなりの充実した内容で、技芸の発展振りは実に盛んであったと報じ
 ている。

  北野をどりの前身である「技芸奨励会」は、現在と同じようにかなりの情熱が注
 がれており、工夫が凝らされ、技芸の真に迫り、観客を大いに魅了する催しであっ
 たようである。
 
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        □■[嵯峨野学藝倶楽部] 5月開講講座のお知らせ■□

   詳しくはhttp://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日 コース)」
  日 程:5月18日、25日(水)
  時 間:9時~14時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講 師:西村 宗靖・太田 宗達
  場 所:嵯峨野三壷庵
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土、日曜日 コース)」
  日 程:5月15日(日)、29日(日)
  時 間:9時~18時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講 師:西村 宗靖・太田 宗達
  場 所:嵯峨野三壷庵
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/

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                ■□■ひとこと■□■

     今日はしとしととても綺麗な雨が降っています。
     気は早いですが、こんな雨なら梅雨もわるくないなと思います。
     

     [次回は、6月1日(水)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。