伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第232号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:232(2015/10/3)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ —–「ニュイ・ブランシュKYOTO2015」のご案内
弘道館講座のご案内
「近世京都学公開講座」のお知らせ
■(連載)『ニッポン城郭物語』——————– 第百十三回
■(連載)『北野の芸能と茶屋』——————– 第百三十三回
■[嵯峨野学藝倶楽部]10月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■「ニュイ・ブランシュKYOTO2015」のご案内
今年も開催されます「ニュイ・ブランシュKYOTO2015」
「ニュイ・ブランシュ(白夜祭)」とは、パリ市が毎秋に行う一夜限りの現代アー
トの祭典です。
京都の各所においてパフォーマンスや展示、プロジェクション・マッピングなど
の多彩なプログラムが開催されます。今年の弘道館は、オロール・ティブー・大舩
真言「Passage」。
他にもさまざまな場所で開催されますので、併せてお楽しみください。
また、10月10日には、弘道館とのコラボレーション茶会も開催いたします!
ニュイブランシュKYOTO 2015
オロール・ティブー・大舩真「Passage」
日 程:10月3日(土)・5日(月)〜10月11日(日)
時 間:3日のみ18時〜22時
5日〜 11時〜17時
入館料:3日のみ無料
5日〜 1,000円
詳しくはコチラ
http://www.nuitblanche.jp (ニュイ・ブランシュHP)
http://kodo-kan.com/event.html (弘道館HP)
お問い合わせ、お申込はコチラ
TEL :075ー441ー6662
MAIL:kouza@kodo-kan.com
「Passage」
オロール・ティブーと大舩真言は、素材まで遡りながら織物と絵画の心へ
と誘い、全身で体感できる場を弘道館で繰り広げます。
色の循環:鉱物から植物へ、空間から身体へ、身体から無限へ。生命の呼
吸は、内なる声、外の波動と対話する。時の経過の中で感情や感覚は、静け
さから動きへ、体感から精神へとうつろいゆく。
オロール・ティブー(VK2015)
パリ市在住のオロール・ティブーは、アートとモードの両方を活動の場とし
ています。記憶と痕跡が彼女の主なモチーフで、インスタレーションや衣装
デザイン、彫刻など、様々な媒体とアプロートで作品を製作しています。数
々の賞を授与され、2015年のヴィラ九条山でのアーティスト・イン・レジデ
ンスにも選ばれた彼女は、ここで高い技術を有する職人と協同し、製作活動を
しています。「旅とテキスタイル第3部」として、伝統的なプリントと天然染
料、フランスと日本の文化を結びます。
Aurore Thibout(オロール・ティブー)
公式サイト:http://www.aurorethibout.com
大舩 真言
1977年生まれ。和紙に岩絵具を重ねる技法を用いて、絵画と場の本質的な
融合を生み出す展示を国内外で展開している。近年「もの派」との関係を問う
グループ展、「現代京都藝苑」 (Impact Hub Kyoto / 京都 ’15)、「O
bject Matters」 (gallery VOICE / 多治見 ’14)等への参加の他、欧
州では、「Art Basel」(Messe Basel / バーゼル ’13、’14、’15)
、「Réceptacle dupassage」(パリ日本文化会館 / パリ’15)、「Repè
res」 (Espace Topographie de l'art /パリ’11)等に参加。パブリッ
クコレクションにザ・リッツカーツトン京都、セントレジス大阪他。
2016年より平成27年度新進芸術家海外研修制度として1年間パリに滞
在。
大舩 真言公式サイト:http://www.ofunemakoto.com/
■弘道館講座のご案内
京文化教養講座1「信仰からみる京都」
日 程:10月10日(土)
時 間:11時~12時30分(90分)
講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
テーマ:「ずいき祭と神人」
場 所:老松 北野店(通常と場所が変わります!ご注意ください)
参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」
日 程:10月22日(木)
時 間:13時~14時30分(90分)
講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
テーマ:「川上不白」
場 所:有斐斎弘道館
参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
英語で伝統文化「茶道編」~BOOK OF TEAをよむ~
日 程:10月22日(木)
時 間:18時30分~20時(90分)
講 師:田中 朝子(通訳翻訳家)
場 所:有斐斎弘道館
参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
詳しくはコチラ
http://kodo-kan.com/seminar.html
お問い合わせ、お申込はコチラ
TEL :075ー441ー6662
MAIL:kouza@kodo-kan.com
■「近世京都学公開講座」のお知らせ
京菓子と琳派は、ともに江戸時代の京都で興った日本を代表する芸術文化であ
り、自然をとらえる感性など共通する美意識がみられます。
今回の「近世京都学公開講座」は、10月25日より弘道館において開催される
京菓子展「手のひらの自然ー京菓子と琳派」に関連し、展覧会公募作品の審査員で
もある冷泉為人先生、廣瀬千紗子先生より、それぞれご専門の見地から語っていた
だく
予定をしています。
ご参加をお待ちしております!
日 時:10月11日(日)
時 間:18時〜20時(予定)
会 場:京都府庁 旧本館2階正庁
(京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町)
参加費:1,000円(近世京都学会会員は無料)
お問い合わせ、お申込はコチラ
TEL :075ー441ー6662
MAIL:kouza@kodo-kan.com
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■『ニッポン城郭物語』■
ー百十三幕ー
梅原 和久
今回は久々に二条城の話。今年3月に「元離宮二条城東側空間整備基本計画」が
定められ、これに基づく整備が始まりつつあるが、その中の「第二駐車場整備」が
地元の反対運動に巻き込まれている(※1)。
今回の東側空間整備は、二条城の表玄関たる東大手門前の眺望を確保することを
最大の目的としている。今回問題となっている第二駐車場は、東大手門前の駐車場
機能を一部移設し、城の北西部の外堀端に、新たにバス20台分のスペースを確保し
ようとするもの。
この場所は、「苗圃」と呼ばれ、城内で枯れ木が出た場合の植え替え用の樹木を
育てる場所である。立ち入ることはできないが、沿道の竹屋町通沿いから桜や松な
どを眺めることができる。更に、竹屋町通を挟んだ向かい側には二条公園があり、
小さな子どもの出入りも多い。
反対派は、「元離宮二条城東側空間整備基本計画を考える住民の会」を結成し、
駐車場整備のために約130本の樹木を伐採することや、そしてそもそもこういった
場所を新たにバスの駐車場にすることは、「世界遺産コアゾーンを破壊する愚行」
として、計画の白紙撤回を求める2,250人分の署名を京都市に提出した(※2)。
私は、基本的には城の景観を阻害したり、歴史的遺構の破壊につながる恐れのあ
る石垣上の樹木については適性に伐採すべきという立場である。ただ、今回の第二
駐車場については、新設不要ではないかと思っている。
というのも、現在の計画では、観光バス用と二輪車用は収容台数に変更がなく、
乗用車用のみ現行の216台分から140台分に減らすだけ。京都市が進める「歩くまち
・京都」の考え方からすると、城の正面にこれだけ多くの乗用車用スペースを確保
する必要はない。最近の修学旅行の主流である観光タクシーの分を若干用意すると
しても、第二駐車場新設で収容予定のバス20台分なら、既存の北西側駐車場で収ま
るのではないか。
市長選挙前のデリケートな時期なので、大きな動きはないかもしれないが、私も
近隣住民の1人として、今後の動きに注目していきたい。
(※1)京都新聞による報道
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20150724000018
関係新聞記事等を集めたサイト。
http://www.tomoko-kurata.jp/tops/tomopho15/tomop15082jou.html
(※2)署名提出の記事
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20150914000101
■『北野の芸能と茶屋』■
-第百三十三回-
井上 年和
大正十五年(1926)7月 「上七軒の巻(その3)」
「五ツ団子印の起因
現在廓の徽章としてゐる五ッ団子起因は頗る意味の深いもので、則ち天正十五年
八月十日豊臣秀吉公、宮木右京太夫、木下大膳亮等の五奉行に命じ同年十月朔日よ
り晴天十日間北野松原に於て大茶莚を催し『茶の湯熱心の者は若黨、町人、百姓以
下によらず参座を許す』との布令を発せしめたるより当日洛中は勿論、洛外の遠近
より集ひ来る者数限りなく北野付近は非常の賑わひを呈した。其際七軒茶屋を豊公
の休憩所に充て名物御手洗団子を献じたので大に御意に適ひ賞賛の上、山城國中各
所に行はるヽ神祭法会の場所に於て此の御手洗団子を名物として商ふことの特権を
許された。其後豊臣氏滅ぶや特権も自然消滅となったが、徳川氏の中世に板倉周防
守勝重の京都所司代に任ぜらるヽや、御手洗団子の特権復活し爾来明治初年に至る
まで持続し、其間年中行事の如く年に一度は必ず遊女が杵を取って作り上げた団子
を唐櫃に納め廓の役員附添ひ東西町奉行、下鴨神社其他に献じたものである。そし
て後年豊国神社にもその祭礼日に献じた事は世人の知る処である。これに依って五
ッの御手洗団子が上七軒の徽章となったのである。」
『技芸倶楽部4巻7号』
少し長いが、上七軒が紋章に五ッ団子を用いている訳が述べられている。
天正15年、豊臣秀吉により開催された北野において大茶会を開催した際に、秀
吉が7軒茶屋を休憩所に充て、名物の御手洗団子を献上したところ、賞賛されて山
城国中で行われる神祭法会の場所で此の御手洗団子を名物として商うことの特権を
許されたというは通説になっている。
この特権は近世を通じて許可されていたようで、遊女が杵をついて作った団子は
奉行所や下鴨神社、豊国神社にも献じられており、これが五つ団子を紋章に用いる
ようになった起因であるという。
しかし、現在の五ッ団子が湾曲して二本の串を半円形に重ねたデザインや、また、
提灯の中央をちょうど地球儀の赤道位置にぐるりと団子を配するデザインは、現在
でも洗練された感覚を持ち、シンプルではあるが400年以上にわたる上七軒花街
の歴史性を受け継ぐオリジナルのエンブレムとして受け継がれているのである。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 10月開講講座のお知らせ■□
詳しくはhttp://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日 コース)」
日 程:10月7日、28日(水)
時 間:9時~14時(ご都合の良い時間にお越しください)
講 師:西村 宗靖・太田 宗達
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土、日曜日 コース)」
日 程:10月11日(日)、17日、31日(土)
時 間:9時~18時(ご都合の良い時間にお越しください)
講 師:西村 宗靖・太田 宗達
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
■「うたことば研究会」
ただいま休講中です。
再開日が決定次第お知らせいたします。
■「今様・白拍子教室」
日 程:お問い合わせください。
時 間:13時~14時30分
講 師:石原 さつき
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
今様のお問い合わせ、お申し込み、見学はコチラまで→info@imayou.jp
URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com
URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/
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■□■ひとこと■□■
近ごろは秋晴れの過ごしやすい日が続き、とても気持ちが良いですね。
芸術の秋、弘道館では10月11月とさまざまな展覧会を開催しています。
ぜひご来館ください。お待ちしております。
[次回は、10月15日(木)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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