伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第153号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:153(2012/6/16)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ————- 新講座を受講しませんか
河原尚子「I am your YUZEN」新作展覧会
『花園』が発行されます
■(連載)『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』———- 第五十三回
■(連載)『北野の芸能と茶屋』————————– 第五十七回
■[嵯峨野学藝倶楽部]6月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■新講座を受講しませんか
有斐斎弘道館では、現代における学芸サロンとしての復興をめざし、伝統文化を楽しく
学ぶ講座を開いています。
7月より、新講座を開講いたしますので、ぜひご参加ください!
「茶会はじめ」
茶会に出席した際に困らないために、お茶のいただき方や茶会の流れを学ぶ講座
です。
お茶会に行ってみたいけれど、経験がなくて不安・・・という方に最適です。
道具の貸出も行っておりますので、お気軽にお申込みください。
日程:7月17日(火)
時間:10時30分~12時
内容:茶室についてまなぶ/茶室の入り方、床の間の拝見
講師:高田宗真 ほか
費用:全5回 15000円(各回、茶菓子付) ※要申込
「京菓子専門講座1」
京菓子は、京都の文化を凝縮した食べ物です。京菓子を知ることは、京都の文化を
知ることともいえるでしょう。
これまでにない、幅広い知識が体系的に身につく、本格的な京菓子講座です。
基礎編は、基本からわかりやすく丁寧にお教えしますので、初心者でも大丈夫です!
人数限定のプレミアムな内容となっておりますので、ぜひお早めにお申し込みくださ
い。
日程:7月17日(火)
時間:15時~16時30分
内容:講義 祇園会の菓子
講師:有職菓子御調進所 老松、太田達、濱崎加奈子 ほか
費用:全6回 30000円(材料費込) ※要申込
※ご案内している日程は、「茶会はじめ」「京菓子専門講座」とも第1回目の内容となり
ます。
講座の全ての日程、詳しい内容はコチラ
http://kodo-kan.com/seminar.html
お問合せ・お申込みはコチラ
kouza@kodo-kan.com
■河原尚子「I am your YUZEN」新作展覧会
陶芸家、河原尚子さんの陶磁器ブランド「sione」新作展覧会が弘道館にて開催され
ます!
「手仕事・手技」をみつめなおすきっかけになるような場をしかけます。
期間中、河原さんによるお茶会も開催されます。ぜひご参加ください!
期間:7月1日(日)~7月8日(日)
時間:10時~17時(入場は16時30分まで)
※7月7日(土)は10時~12時、17時~21時のみ、
7月8日(日/最終日)は21時までとなります。
費用:500円
「夕ざり茶会」
日程:7月7日(土)
時間:17時30分、18時30分、19時30分、20時30分
費用:2000円
「夕ざり茶会」へのお申込みはコチラ
tea@kodo-kan.com
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/event.html
■『花園』が発行されます
妙心寺が発行している月刊冊子である『花園』に、現在【連】メンバーが執筆して
います! 「祈りの国」という題で【連】メンバーが交代で執筆し、全国各地のモノ
や食に込められた心を、語り連ねます。
6月号は、嵯峨野学藝倶楽部の「今様・白拍子教室」に通っている松原史さん!
「加賀~ひと針ひと針の輝き~」と題して、言葉を紡ぎます。
ぜひ、ご覧ください!
妙心寺HPはコチラ
http://www.myoshinji.or.jp/book/
『花園』のお問合せ・ご注文は、花園会館部「頒布課」まで
TEL:075-467-2990
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■『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』■
第五十三回
荻田 みどり
今回は、食事の作法について少し触れてみたい。『源氏物語』から時代は100年ほど
下るが、ギリギリ平安時代ということでお許しいただきたい。大河ドラマ「平清盛」でタイ
ムリーな藤原忠実(保元の乱で亡くなった頼長の父)の語録『富家語(ふけご)』を紹介
する。
この『富家語』には、こういうときはこのようにしなければならない、というようなきまりご
とが多く記され、食事作法についても数多く描かれている。平安期の食事様式を知る上
で貴重な資料である。
そのうちの一編、
仰せて云はく、「菓物(くだもの)を食する時、多くは手にて食するなり。その中に、餅・
かきたる栗など、箸にて食するは見苦しき事なり。汁垂りたる物を箸にて食するなり。
但し、手にて取りて食する物は、必ず取りたる所をば食し残すべきなり」と。
くだものを食べるときは、手で食べなければいけない。「かきたる栗」とは干した栗の実
を臼で軽くつき、殻と渋皮を取ったものだという。餅やその「かきたる栗」などを箸で食べ
ることは見苦しいことだ。汁が垂れるような物は箸で食す。ただし、手で取った所は食べ
残さなければならない。
『源氏物語』にも「くだもの」は出てくるが、手で取ったかどうかはほぼ記されない。箸で
とったと描かれるわけでもない。100年後に書かれたものとはいえ、藤原摂関家の嫡流
である関白の記録である。源氏がくだものを食べるとき、手でとった部分を食べ残してい
るのだと考えるとまた物語の奥行が広がって見えるのではないだろうか。
■『北野の芸能と茶屋』■
第五十七回
井上 年和
元禄十三年(1700)4月29日
「一、土手町筋四条辺、其外旅籠や江遊ひ女躰之者徘徊致之由風聞候、向後急度
可令停止候、勿論手前ニ抱置間敷候、若違背之輩有之者、後日ニ相知候共曲事可
申付候事、」
『北野天満宮史料 目代記録』
土手町筋四条辺りの旅籠屋に遊女が徘徊していたようだ。その噂を聞き北野社の宮司
も少し警戒している。遊女屋は停止し、抱えているものは申し付けを命じている。北野社
近辺でも遊女を抱えた茶屋や旅籠屋は存在していたわけであるから、北野社にとっては
他人事ではない。
しかし、結局北野社での遊女吟味はなかったようで、みながホッとした様子が伝わっ
てくる。
時代は少し後のことになるが、京都町式目集成をみると、寛政二年(1790)の上京区
千本通上立売上ル作庵町では、
「一、従御公儀様被仰出候御法度度之事
一、第一火之用心、博奕、賭諸勝負、衣食住奢間敷義、遊女之宿其外、御制禁
之条々急度相守可承候事」
とあって、ここでも遊女之宿を禁じていたようで、洛中においては、遊女はあちらこち
らに出現していたのである。
もともと遊女は、『遊女記』にもあるように、「妻妾と為りて、身を没するまで寵せられ」た
ものも多く、朝廷にも所管されており、郢曲、雑芸と総称される今様・朗詠を得意とし、皇
室と深い関わりを持っていた。
京都における公的遊里の変遷としては、中世では応永年中に九条に設けられた傾城屋
「九条の里」(『京都坊目誌』)や北小路西洞院の傾城屋(『師守記』)、三条辺の「遊君屋」
(『看聞御記』)、五条東洞院の「遊女町」(『猿源氏草子』)などや、『洛中洛外図(上杉本)』
の「つじじよろう」にみえる「はたけやま」の遊女街などが知られる。
天正十七年(1589)に秀吉により設置された二条柳町(二条万里小路)が、慶長七年
(1602)に二条城建設に伴い板倉勝重により六条柳町(六条三筋町)に移転され、寛永
十七年(1640)に洛西朱雀野(島原・西新屋敷)に移転したことはよく知られた変遷で
ある。
しかし、近世においては、このような公的に認められた遊里以外にも遊女はあちこち
に出現しており、これらの遊女は全く芸を持たず、京の町中の小路に軒を連ねて白昼に
客を引き、その代償に各種の品物ではなく金銭を受け取るといった、古代・中世の遊女
とは違った面によって蔑視され、公的遊里を脅かす存在として取り締まられていくのであ
る。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 6月開講講座のお知らせ■□
詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日コース)」
日程:6月20、27日(水)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土曜日コース)」
日時:6月16、23日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:16日10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
23日のみ 9時~12時、15時~19時
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「今様・白拍子教室」
日程:6月23日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:13時~14時
講師:石原 さつき
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
■「うたことば研究会」
ただいま休講中です。
再開日が決定次第お知らせいたします。
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com
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■□■ひとこと■□■
梅雨の季節になりました。毎年、きちんと梅雨がやってくるというのは、憂鬱だけれど
有難いことでもあると感じます。
降り込める雨音を聞きながら、メルマガを編集しています。
(まつだ)
[次回は、7月1日(日)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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