伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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〔嵯峨野文化通信〕 第65号
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日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?
伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。
京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!
毎月1日・15日(月2回)
★VOL:65 (2008/10/15)
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┃も┃┃く┃┃じ┃
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○【連】からのお知らせ ———————- 伝統みらい研究センター講演会
大覚寺今様奉納
中村武生先生の新刊ご案内
○(連載)『京都タイムトラベル』————- 第二十二回
○(連載)『伝統文化と私』——————- 第四回(2)
○(連載)『やまとのくには言の葉のくに』—– 第三十四首
○【連】活動報告 —————————- 三壷庵茶会報告
「浴衣の日」報告&感想
○[嵯峨野学藝倶楽部]10月開講講座のお知らせ
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【連】からのお知らせ
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○伝統みらい研究センター講演会 〜茶道からみる日本文化−抹茶と煎茶−〜
この講演会では、伝統みらい研究センターの趣旨である「暗黙知を形式知に変えて新し
い日本のものづくりを創成する」に沿ったお話をお聞きいただけます。
今回は、「茶道から見る日本文化−抹茶と煎茶−」と題し、様々な伝統文化を内包する
茶道やその歴史、煎茶の伝来による日本文化への影響、また、近代における茶道の存在と
価値観の変遷などの視点から、日本文化をより深く考察します。
【連】の太田・濱崎を含む3人の講師の講演と、【連】の鈴木岳海(立命館大学講師)
が撮影・監督し、太田が出演、プロデュースを濱崎が行った映像作品 “The Way of Tea,
The Beauty of Japan”の上映を通して、日本文化について改めて考えてみませんか?
ぜひ、ご講聴ください。
開催日時: 11月7日(金) 午後5時〜8時
開催場所: 財団法人 大学コンソーシアム京都
キャンパスプラザ京都 第一会議室
(下京区西洞院通塩小路下ル・京都中央郵便局西側)
参加費 : 無料
<内容>
太田 達(京都工芸繊維大学)
「茶道の成立 江戸寛永までの抹茶文化」
松下 久美子(STUDIO TREE)
「江戸元禄に始まるニューウェーブ・煎茶文化」
濱崎 加奈子(伝統みらい研究センター特任准教授)
「芸道の近代 抹茶の逆襲」
★問い合わせ先:京都工芸繊維大学 伝統みらい研究センター
<事務担当> 舟槻 千江美 E-mail:mirai04@kit.ac.jp
TEL:075-724-7850
<当日連絡先> 仲井 朝美(携帯090-2382-1084)
伝統みらい研究センターHP
http://www.cis.kit.ac.jp/~hhamada/mirai/index.html
○大覚寺今様奉納
11月29、30両日に、大覚寺にて今様を奉納します!
嵯峨野学藝倶楽部の「今様・白拍子教室」は、右京区が行っている「まちづくり支援制
度」の一環として教室受講料の補助を受けています。今回の大覚寺奉納は、教室参加者も
出演するなど、この事業の報告会を兼ねたものでもあります。
今様に関わりの深い右京区の方に、もっと今様を身近に感じてもらい、そしてこの芸能
を現代に生かそうという活動についても知っていただきたいと思います。もちろん、他地
域にお住まいの方も、ぜひ今様の世界を体感してみてください!!
演目は、『源氏物語』にちなんだものや、『梁塵秘抄』に収められている今様歌を納め
させていただく予定です。
大覚寺の拝観料500円は必要ですが、今様の奉納は自由に観ていただけますので、お
時間おありの方は、ぜひお立ち寄りください!!
日程:11月29日(土)、30日(日)
時間:午後6時頃〜/午後7時頃〜 (2回公演)
場所:大覚寺(JR京都駅から市バス28系統・京都バス71系統「大覚寺行き」)
http://www.daikakuji.or.jp/news/
○中村武生先生の新刊ご案内
嵯峨野学藝倶楽部「京都歴史講座」でおなじみの中村武生先生が新しい著書を2冊出版
されました。
一つ目は、京都新聞に連載されていた「京都検定日めくりドリル」から選び抜いた、そ
の名も『中村武生の京都検定日めくりドリル500問』(京都新聞社)。
そしてもう一つは『京都の江戸時代をあるく―秀吉の城から龍馬の寺田屋伝説まで』(
文理閣)。是非書店、もしくは「京都歴史講座」の日に直接中村さんからお求めください!
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4763806106.html
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4892595772.html
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(連載)『京都タイムトラベル』―京都・時空・逍遥・記―
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第二十二回
太田 達
「京の五条の橋の上 大の男の弁慶は 長い薙刀ふりあげて 牛若めがけて 斬り掛か
る」
五条の橋といえば、必ずこの童謡が頭に浮かぶ。現在の五条橋の西詰め、中央分離帯の
植え込みの中に、まん丸い牛若と弁慶の可愛らしい石像があるのをご存知だろうか。
それらは、京都青年会議所(いわゆるJC)の寄贈品である。私がJCに入会したとき、
その思想を教えられるとともに、この石像の清掃が義務づけされていた。JCという団体
は、社会の為に非常に善い事をたくさんしているのだが、親分子分の関係が強く、外から
眺めると秘密結社的に見えることもある。まさに、麻生内閣である。この内閣は秘密結社
的な匂いまではしないだろうが、自分の言いなりになる布陣、自分たちだけの合い言葉(
行きつけの飲み屋の話題など)を共有するなど、麻生内閣は、幾人もの評論家が指摘して
いるとおりのJC内閣であると言えよう。
そんなJCという組織に、反発もあったのだろう。私は、牛若像の台座を拭きながら、
「ここ、ほんまは六条やん。松原の橋になんで牛若像つくらへんの?」と愚痴ったもので
ある。
『京都坊目誌』によると、「本橋元今の松原(古昔五条)にありて、五条橋。又清水橋。
或は勧進橋と称す。破損の為、換替へ毎に清水寺の僧侶。汎く公衆に勧財募集し(之を勧
進と云)、其資を造橋費に充つるを例とす。」
今の松原通を頭に描くとよくわかるのだが、今の松原の橋の東は坂となり、清水寺に通
じている。平安の昔より清水寺詣での人々や、東国へ行く人々の重要な通路、通筋である
ことが理解できるであろう(メルマガ54号「天狗の酒盛」、56号「物吉村」の章を参
考に)。
この道は、清水から、清閑寺に抜ける此処(今の渋谷街道、馬町通)から山越えをして、
山科の花山へ通じていた。後に、六波羅探題が橋の東詰めに設置されると、この道は鎌倉
への街道ともなる。なお、当時の鴨川の川幅は、東は現在の大和大路から西は河原町通の
西端までであった。
ところで、この現松原の由緒ある五条橋が、何故南に移動して今の五条大橋となったの
であろう。諸伝あるが、「そのとき古橋は動いた」の実年代に一番近い『京土産』(16
78)から引用してみよう。
「五条橋通は、之六条坊門通なり、松原通こそ昔の五条理なれ、その上は、松原通を東
へ橋のあ りて、今この橋通は、細き仮橋を架け、川の東の岸には、人形操りの芝 居あり
しを、太閤秀吉公、伏見の城より内裏に参り給う道筋よしとて此の大橋をかけられ、操り
の芝居は、今四条河原に移され松原通東の入り口は、寺町通にてふさがれ、五条坊門を今
は五条橋通と云う」
この情報は、今の京都人にとって、とても面白い。寺町通、松原通、河原町通にある交
差の複雑さの謎が解けるし、四条の芝居小屋の繁栄もうなずける。
天正17年(1589)架橋の、秀吉による新五条橋は、長さ七十六間半(140メー
トル)、幅四間一尺(7.6メートル)と最大最長の都の橋である。洛中洛外図舟木本に、
その絢爛たる賑わいをみる事が出来る。
(つづく)
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(連載)『伝統文化と私』
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第四回 観る文化から触れる文化へ (2)
大学2回生 真宮 麻子
前回私は、地元(山口県 新川区)にある小さな神社のお祭りについて紹介した。そ祭
りは“ひねきり明神”とも呼ばれ、祭りの夜に娘の尻を捻ると縁づきが早い、との風習が
あったが、今ではすっかり形を変え、廃れつつある祭りである。
昔の“ひねきり明神”の様子を父から聞く内に、何故そのように遠くからも人が来てい
たような大きな祭りが、今では地区だけの祭りとなってしまったのか、何故私たちの世代
では、子供が祭りに参加する機会が失われていたのかについて、父や姉と話す機会があっ
た。それが以下のとおりである。
昔は大きかった祭りが今日廃れつつあるのは、地域での楽しみ以外にも娯楽が沢山増え
たこと、そして人と人との出逢いの場を地域で作らずとも、学校や、パソコン、携帯等に
より、各個人で出逢いや繋がりが持て、ファミレスや喫茶店など、気軽に会う場所が増え
たからかもしれない。地元へ帰ってくる若い世代が少ないことも大きく影響しているよう
に思われる。廃れつつあることは自然なことかもしれない。
しかし私は、廃れつつある中で地域文化の存続に危機感を覚えたことは、今だからこそ
必要なことだったのではないかと思う。完全な形を残し続けることは出来なくとも、一つ
の文化として、地域に存続させる試みに取り組んでみたい。例えば、紹介した“ひねきり
明神”のような祭りは今のご時世では出来ないかもしれないが、現在、軽トラックの荷台
に乗せて回っている神輿を、親世代の頃のように若手や子供が担いで回るなど、祭りの中
に若い世代の集まる場を作り、コミュニティーへの参加を促す方法を取り入れることはで
きないかと思案中である。
私は、子供のころから神輿がトラックで回っていたせいか、神輿を見た記憶も正直曖昧
である。実際に、神輿に触り、近くで見ることで、若い世代にも、“観る”文化が、“触
れる”文化に近づくきっかけとなれば、と思う。そして祭りの場が昔のように、子供だけ
でなく、様々な人と縁を結ぶ場となり、文化を伝達する場の一つにならないかと考えてい
る。
伝統文化は、観るのと触れるのとではここまで差があるのかと感じたことは、今でも常
に実感し続けている。観ているだけであったときは、演出をいかに記憶に焼き付けるか、
どのように受け止め解釈するか、そのときどきに自分の身に受ける感覚を捉えようとして
いた。しかし、実際に触れ、表現する者の端くれとなってから感じた、両者の間に存在す
る最も大きな差とは、次世代に引き継ぐという意識の違いであろう。当然のことと言えば
そうなのかもしれないが、観る側であったときは、観ているそのときのことしか見えてお
らず、感動はすれども後世のことまで考えなどなかった。演出を観て次世代のことまで考
えることは、一度触れる側にならねばなかなか得られない意識だと感じた。それまではど
こか漠然と、伝統文化は残されるべきものであり、誰かが残してくれるだろう、と考えて
いたのではないかと思う。
先に述べたように自分の地域を顧みることが出来るようになったのも、伝統文化を通じ
て継承していくことの大切さと、大変さを垣間見たからであろう。伝統文化を通じて出逢
った周囲の方たちは尊敬せずにはいられない、レベルの高い人ばかりであり、常に良い刺
激を頂いている。この貴重な刺激は、現代まで続いている目の前の伝統文化を、自分たち
の代で終わらせたくはない!という思いに向けたいと考えている。
ー了ー
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(連載)やまとのくには言の葉のくに
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第三十四首
田口 稔恵
秋山の黄葉(もみぢ)を茂み迷(まど)ひぬる
妹(いも)を求めむ山道(やまぢ)知らずも
柿本人麻呂(『万葉集』巻2)
(秋の山に、色づいた葉がたくさん茂っているので、迷い込んでしまった妻を探そうにも、
山道がわからないのだ。)
柿本人麻呂が、妻の死に際し詠んだ長歌の反歌第一首である。着目すべき点は3つ。ま
ず、もみぢを「黄葉」と表記していること。これは、万葉時代にはよく見られる現象であ
り、紅葉がすなわち「もみぢ」ではなかったことが窺える。
次に、「山」を詠んでいる点。古代の人々による「常世」は、山のイメージであったの
だ。その後、ニライカナイ思想などと相俟って、海のかなたを浄土とみなす考えが流布し
ても、山を浄土とみなす思想は根強く跡をとどめている。最後に、黄という色が持つ意味。
まさしく「黄泉」の反映であり、武市皇子も、異母妹の十市皇女が亡くなった際、「山吹
の立ちよそいたる山清水」と黄色の花を詠んでいる。亡くなった妻を、もうその腕に抱く
ことができないのだ、という率直な喪失感の裏にも、歌人として要所を押さえている作歌
態度が窺える。
宮廷歌人として名高い人麻呂であるが、その名を永遠たらしめたのは、公的な場でのハ
レの歌のみならず、個人的な感慨を詠んだ名作も多いからに違いない。挽歌(棺を引く際
に歌うーつまり、人の死を悼む歌)にも、数多くの名作を残す。
入水した采女の立場になりかわって詠んだ歌は、女性の繊細な視点で貫かれており、ま
た武市皇子への挽歌は、公的な形をとりながらも私的な敬愛の念に溢れている。
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【連】 活動報告
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○三壷庵茶会 “うらばなし座談会”
9月28日に、[嵯峨野学藝倶楽部]の茶道教室で学んでいる受講生による茶会「三壷
庵茶会」が開かれました。第3回目となる今回は、京都国立博物館内にある茶室、堪庵で
開催!90名近くのお客さまを招き、緊張した中にも、始終和やかで楽しい時間を過ごさ
れたようです。早速、お茶会に携わった受講生から感想を寄せていただきました。
まとめていただいたのは、このメルマガでも何度か登場いただいている内田美奈子さん
です。
野間奈都子 古町晶子 文責 内田美奈子
9月28日(日)曇り。3回目となる三壷庵のお茶会が、京都国立博物館茶室・堪庵に
て無事開催されました。その1週間後、茶道教室を代表して3人のおしゃべりが集まり、
柄杓をジョッキに持ち変えて、ワイワイガヤガヤ感想を言い合いました。
(3人) お疲れさまでしたーーー!
(内) まずは、全体の印象、雰囲気などはどうでしたか?
(野・古)みんな、たのしそうだったよね。
(内) ここにいる3人ともみんなお点前させていただいたと思うんですが、お点前す
る順番が前もって誰も知らされてなくて、当日先生に指名されるというドキド
キな感じでしたね。
(古) 前回の松向軒の時もそうでした。
(内) それぞれ、お点前した感想はどうでしたか?
(古) 2回目のお茶会だったけど、1回目よりは慌てることが少なかった気がする。
受付したり、お客様をご案内したり、お茶会全体の他の事もいろいろ考えなき
ゃいけなかったから…。
(野) そうそう。前回のお茶会では周りが見えてなかったよね。お点前に精一杯だっ
た。
(内) 私、今回そうでした。直前に水屋で土屋さんについてもらって、“サラサラ、
コンコン、ジャー”って、擬音語で覚えやすくしながらパーっと復習してもら
ってました。当日は、お点前以外も仕事がたくさんありました。西村先生もス
タンプラリーを作ればよかったねって言ってたくらい。
(野・古)受付→ご案内→下足番→迎え付け→お運び→水屋でお茶点て→(ハントウ)→
食器洗い。
(古) やることがいっぱいあったね。庭に水まいたり…石の上の水ってこんなに早く
乾いてしまうんだーとか、初めての時より気づくことが多かった気がする。
(野) まだお茶室で道具の拝見してる人にゆっくり見てもらいたいけど、でも次のお
客様も待たせてはいけないから…とか、私たちの苦手な臨機応変が求められて
いたよね(笑)。
(内) では、それぞれ、ここ失敗した! とか、ここは上手くいった! というとこ
ろはどこですか?
(古) わたしね、お点前で最初のごあいさつの時、襖をあけて礼したら、お茶碗から
茶杓がぽろっと畳に…でももう引き返せなくて。そのまま……、ああいうとき
ってどうしたらいいんだろう…。
(内) 焦りますね!!
(野) でも焦った顔を見せちゃだめだよね。お客様にとってはせっかくの一服なんだ
から、こちらのみっともない姿を見せたら、その一服が台無しになっちゃう。
(古・内)確かに。
(野) 私は前回よりは落ち着いてできたかな。失敗・・・というか、お茶碗を右手左
手右手前とか、そういうちょこちょこっとした細かい手の動きがあやしかった。
あと、なつめの蓋とか…合ってたかなぁ。
(内) なつめの蓋!あとからどんどん思い出してきます…。私は初めてのお茶会だっ
たから、まずお茶会がどんなものなのかからわかってなかった状態で…。お点
前も完全に間違ってたと思います。すみません。
(古) でも、茶杓も、柄杓も、ちゃんとした場所に置いたら大丈夫なようになってい
るんだよね。てきとうに置いたりするから落とすのであって、だから釜の口だ
って、他の道具だって、ああいう形に作られているわけで…。
(野・内)そうですよねー。
(古) お点前の最初で茶杓がああなって、それに気づけたから、あとはしっかり丁寧
に道具を扱うことができたなぁ。
—-ここでお酒がだいぶ回ってきたようで…、誰からともなく着物の話になりました。
(野) 男の人が袴を着ると5割増し!
(古) 着付けしてる太田先生がかっこよかったー! 時間ぎりぎりで、狭いスペース
だった中で、さっと…。
(内) 着物を片付けている姿もかっこよかったですよ(笑)。
(古) マニアックーー。茶道を始めて、お茶のことだけじゃなくて、いろいろ広がっ
たなぁ。自分の着付けも自分でできるようになったし。
(野) お花とかお菓子とか、季節感をすごく意識するようになった。
(古) お茶だけで完結してなくてさ、なんか、歴史とかお菓子の銘のこととか、いろ
いろ興味がでてきた。
(古) 西村先生、すごく心が広いです。茶道始めてまだまだ経験の浅いこんな私たち
にいろいろ任せていただいて…。お茶会が終わって、お客様から感想のメール
をいただいたんです。『たくさんのお茶会に行っていますが、こんなにお茶会
って楽しいんだと思えたのは初めてです。』っていう。
(野・内)ほんとうに嬉しいです。
(古) 西村先生の優しさとか温かさが全体の雰囲気になってたのかな。皆、西村先生
大好きだもんね。
(野・内)大好きです!
(古) なんか、堅い決まり事とか、こうでなかったらダメというのがないから、自分
達で気づいていける。それがなんか自然だし、反省もすごくできる。
(野) 初心者だからって基礎ばかりやるんじゃなくて、早々に発表の場があることで
全体が知れて、これからのお稽古の仕方とかも変わってくるよねー。資格をと
るとか、上にあがろうとか、そういう感じじゃなくて、いろんなことが身につ
いていくことが楽しい。
(内) 全部を型にはめないで楽しむことって、詳しくはわからないですけど、茶道の
原点に近いお茶会だったんじゃないでしょうか。お茶室に入ったら身分も何も
なしで誰もが平等に楽しむ、楽しませるということに近い、というか。
(古) 太田先生が、堪庵の屋根の上でお茶を点てたいっておっしゃってて…。
(野・内)ええーー!
(古) そういうことじゃないでしょうか。
(野・内)そうですね。
―了―
誰かをおもてなしするということは、隅々まで気を配らないとできないことですね。
型にはめないで楽しむこと、これは普段の生活の上でも重要なことなのではないでしょ
うか。
ちなみに、内田さんは、今回の茶会の菓子を考案され、大変好評をいただきました!
(編集者記)
○ 「浴衣の日」報告&感想
2度にわたって開催された【連】の学生主催イベント「浴衣の日」が終了しました。
企画提案者の遠山からの報告です。
「浴衣の日」の報告&感想
同志社大学 2回生 遠山 怜欧
8月9日と9月6日の2日間、三壷庵にて連プロデュースの「浴衣の日」と題したイベ
ントを行いましたので、その報告をさせていただきたいと思います。
イベントの日は、両日とも快晴で多くの方に参加していただけたことに感謝いたします。
ありがとうございました。
イベントは2日間とも、参加者の方には浴衣を着てお稽古をしていただくことができま
した。茶道教室にしても、今様・白拍子教室にしても、普段は洋服を着てお稽古をされる
方が多いわけですが、「浴衣の日」は、皆さんが着物や浴衣でお稽古をされる姿はとても
絵になり、いつもと違う空気が感じられました。私自身、自分で浴衣を買うのも、着るの
も初めてという全くの初心者でしたが、浴衣にはさすがに昔の人の知恵が詰まっていると
いうのか、ゆったりと着心地がよく、涼しく、それでいて帯で気持ちごとピシッと引き締
められる感じがしました。今回の企画を通して、ただ見ていた時よりもさらに深く、浴衣
の良さを感じることができ、うれしく思います。
また、9月6日にご協力いただいたアンケートの結果から、いくつか抜粋してみようと
思います。まず、過半数の人が年に一度は浴衣や着物を着る機会があると回答されました。
想像より多く、これは少々意外な感じがしました。また、多くの方は、初めて浴衣を着た
のが幼いころであるということで、「今でも日本には『和服の文化』は残っているのだな」
と感じました。また、「着物イベントに興味ありますか?」という問いでは、すべての人
から「はい」と答えていただいたことからも、和服に興味がある人が多いことがわかりま
した。また何か企画を考えてみたいと思います。
今回のイベントを通して、思った以上に多くの方が和服に興味を持っておられることを
実感しました。今後、「和服の伝道師」のように和服の良さを広めていきたいと決意した
次第です。今後も応援してくださいね。
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◆[嵯峨野学藝倶楽部] 10月開講講座のお知らせ ◆
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詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/から
★「茶道教室(水曜日コース)」
日程:10月22日(水)
時間:午後1時〜6時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、受付けています。
★「茶道教室(土曜日コース)」
日程:10月18日、25日(いずれも土曜)
時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、受付けています
★「今様・白拍子教室」
日程:10月25日(土)
時間:午後1時〜2時(60分)
講師:石原 さつき
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
★「京都史跡ものがたり〜三宅安兵衛の石碑をたずねて」
日程:10月19日(日)
時間:午前11時〜12時30分(90分)
講師:中村 武生
テーマ:「栂尾高山寺と嵯峨野の名所」
参加費:1回 1,000円 (茶菓子付)
※1回のみの参加も、受付けています。
★「京文化を語ろう」
日程:10月25日(土)
時間:午前11時〜12時30分(90分)
講師:太田 達
テーマ:「庭から京文化を考える」
参加費:1回1,000円(茶菓子付)
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com
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│ひ││と││こ││と│
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三壷庵茶会、楽しそうですねー♪ 西村先生も太田先生も優しくてあったかい方なので
きっとお茶会にも、そのお人柄が表れるんですね。
でも、屋根の上でお茶を点てたいというのにはびっくりです。みなさんも驚かれたので
は?
茶道の世界は奥が深いですねー(笑)いつか、私も三壷庵茶会に参加してみたいです!
[次回は、11月1日(水)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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