伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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〔嵯峨野文化通信〕 第51号
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日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?
伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。
京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!
毎月1日・15日(月2回)
★VOL:51(2008/3/15)
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┃も┃┃く┃┃じ┃
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○【連】からのお知らせ———————–平成20年度「三祥会」会員募集の
ご案内
伝統みらい講演会
○(連載)『京都タイムトラベル』————-僧坊
○やまとのくには言の葉のくに—————–第二十五首
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【連】からのお知らせ
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○平成20年度「三祥会」会員募集のご案内
御茶道具・古美術商の三嶋のご主人が主催されている「三祥会」の会員募集のご案内
です。今年の「三祥会」では、薬師寺東京別院において開催される「薬師寺宝物展」に
伴い、薄茶席・講演席・道具席・点心席を設けられます。また、講演席には【連】メン
バーである太田達が登場いたします。今回、このメルマガをご覧になられた方に限り、
会員になるための年会費が半額になります! ご興味のある方は、下記までお申込みく
ださい。
会費:新規会費/100,000円→50,000円
日程: 3月20日(木) 亭主/三嶋敏明(主人)
講演/太田達(京菓子老松主人)
7月 6日(日) 亭主/三嶋英嗣(三男)
講演/三吉正晃(祇園辻利主人)
9月 7日(日) 亭主/三嶋弘嗣(次男)
講演/本江敏彦(金工師)
11月23日(日) 亭主/三嶋正嗣(長男)
講演/吉田華正(蒔絵師)
希望者のみ:11月24日(月)に、吉田華正による蒔絵教室が開催されます。
(別途費用)
会費:新規会費/50,000円
お申込み:下記までお問合せ後、振込用紙が郵送されますので、ご希望の席入り時間を
明記の上、会費をお振込ください。また、FAXでのお申込みも随時受付中。
電話番号/03−3535−8836
FAX/03−3535−8837
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○伝統みらい講演会
前回、お知らせした伝統みらいの講演会ですが、URLが間違っておりました。大変
失礼いたしました。
伝統みらい研究センターは、”伝統産業に内在した暗黙知を形式知化し、それをもの
づくりに応用し、新たな日本の未来を切り開く”を目的に研究活動されています。今回
は、伝統みらい研究センター成果報告会および、現代的教育ニーズ取組支援プログラム
の成果報告という内容のもと行われます。今回の講演には、【連】のメンバーである、
太田 達が登場いたします。ご興味のある方は、ぜひ、お足お運びください。
[日時]3月18日(火) 午前9時50分〜午後7時
[場所]霞ヶ関ナレッジスクエア
(東京都千代田区霞ヶ関3−2−1霞ヶ関コモンゲート・中央合同庁舎第7号館)
(TEL:03−3239−1121)
[参加費]無料
●「伝統みらい」のURL
http://www.kit.ac.jp/01/topics/2007/dentou080130.html
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(連載)『京都タイムトラベル』―京都・時空・逍遥・記―
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僧坊 太田 達
平安京は、その西側を長安に、東側は洛陽に似せていた。しかし、九世紀なると、西
は廃れ、東の洛陽部分が残り、秀吉によってお土居に囲い込まれ洛中洛外がうまれた。
現存する洛中洛外図は60余り。桃山から寛永文化へ、京都が最も栄えた時代、絵師た
ちはいきいきと町中を描こうとした訳である。
その中でも、戦後に発見された舟木本はその視点において特異である。他の屏風は一
隻ごとに視点を変えているのに、舟木本はすべて南側から。要するに京都駅の展望台か
ら京都市民の生活をのぞきみする様である。異才の画家岩佐又兵衛との関係も指摘され
ている。祇園八坂神社をのぞいてみよう。
西楼門は、つい最近修復の終わった四条正面の門であるが、この門をはさんで「きを
んたけの坊」と「きおんむめの坊」が描かれている。当時の八坂社は神仏習合であるか
ら、祇園感心院とよばれる天台の末寺でもあった。南門の鳥居には感心院の額が上がっ
ているのも描かれている。
竹の坊と梅の坊は当然社僧の住むところであるが、絵をみると竹の坊では蹴鞠や囲碁、
梅の坊に至っては遊女が酒の相手をしている。僧坊の茶店化である。北野や、東寺の門
前ではこういうケースはなく、祇園独特な茶店の発生形態であろうか。現在円山公園に
ある左阿弥という料理屋も、もともと知恩院と接する安楽寺の六つの僧坊のひとつであ
った。阿弥号からわかるが時宗の寺である。この時代、これらの僧坊にて「花会」や
「書画会」が催され、南門からすぐの下河原から高台寺の、北政所縁の芸事の確かな芸
妓が、イベントコンパニオン、パーティコンパニオンのごとく奉仕した記録が残ってい
る。
(つづく)
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やまとのくには言の葉のくに
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第二十五首 田口 稔恵
春宵一刻値千金 【春宵一刻 値千金】
花有清香月有陰 【花に清香有り、月に陰有り】
歌管樓臺聲細細 【歌管の樓臺(ろうだい) 聲細細(さいさい)】
鞦韆院落夜沈沈 【鞦韆(しゅうせん)院落 夜沈沈(ちんちん)】
『春宵』 蘇軾
(春の宵の素晴らしさは、千金に値する。花は清々しい芳香を放ち、月はおぼろに陰っ
ている。楼台からは、歌や管弦の音が聞こえていたが、それも今はひっそりとしずまっ
た。ブランコのある中庭には人影もなく、夜は静かに更けていく。)
春の夜の浮き立つような華やかさ、それでいてアンニュイな雰囲気を余すところなく
表現した詩である。平仄や押韻の原則を遵守しながら、七言絶句の小宇宙を完成させる
という技術、精神性の高さに、中国の歴史の偉大さがうかがえよう。絶句(五字もしく
は七字から成る四行の漢詩)は、起承転結の構成に則って作られ、転句(第三句)の妙
が詩の善し悪しを左右するといっても過言ではない。前半には春の宵の美的象徴である
花月を配し、転句では、それに酔う人々が徐々に姿を消してゆく様を示唆する。末句で、
中庭にある無人のブランコの静けさで夜の深まりを表して、詩が終わるのである。蘇軾
は北宋の政治家にして、詩人、書家。唐宋八大家の一人として、日本でも古くから尊ば
れた。当時の天才によくあることとて、政争に巻き込まれて讒言を受け、左遷の憂き目
にあっている。黄州に流された際には、安い豚肉をうまく調理する手段をあみだし、そ
れが現在のトンポーロー(東坡肉)であると言われている(「東坡」は蘇軾自らが自身
を呼んだ号)。天才は料理の才にも恵まれていたようだ。
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◆[嵯峨野学藝倶楽部]3月開講講座のお知らせ ◆
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詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/から
★「京都歴史講座」
日程:3月16日(日)
時間:午前11時〜12時30分(90分)
内容:「」
参加費:1回1,000円(茶菓子付)
※1回のみの参加も、受付けています。
★「茶道教室(水曜日コース)」
日程:3月27日(水)
時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間に、お越しください)
※見学/体験も、随時、受付けています。
★「茶道教室(土曜日コース)」
日程:29日(土)
時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間に、お越しください)
※見学/体験も、随時、受付けています。
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com
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春のお彼岸が近付いてきましたね。
春のお彼岸は、春分の日から前後の3日間のことで、秋のお彼岸は、秋分の日から前後
の3日間のことを指します。大切なご先祖様に花を供えてご供養しましょう☆
[次回は、4月1日(火)に配信予定です! 次回もお楽しみに(^▽°)]
☆治☆
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