「茶の湯の文化を識る」を聴講して

6月20日(火)の「茶の湯の文化を識る」のテーマは、「茶庭」。
待合いから茶席へ向かう露地として、とても重要な役割を果たします。
弘道館でも、毎日スタッフはじめボランティアの方のお力をお借りし、庭づくりをおこなっています。
本日はそんな普段より弘道館を支えてくださっているサポートスタッフの方より
今回の講座受講について、コメントをいただきました。

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庭の原点は囲うことであり、そこから、時代とともに、浄土を願う他力から、自ら悟りを求める自力の庭へと、変化していきました。
京都を中心とした全国の庭が、その変遷とともに、紹介されました。
まずは、地元の庭を訪れ、背景を考えながらじっくり味わいたいと思います。
ただきれいだとみるだけでなく、そこに込められた思いを想像してみたいと思います。

山本 真理子(Mariko Yamamoto)

 

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私は、4月に大阪でイタリアの世界遺産に登録されている、ある歴史地区についての講座を受講しました。

西洋では歴史的に「自然は征服するもの」であると考えられ東洋では「自然は共存するもの」であると考えられている、そのため、昔は西洋では庭を愛でるという文化がなく、そのイタリアの歴史地区の庭がおそらく初めて愛でるために作られた庭だろう、という事でした。

西洋の庭園は、左右対称の作が多く、人工的な美しさを追求しているのに対し、日本庭園は、大自然との調和の中に、理想的な美しさを追求しています。

今回は「庭」の中でも茶庭についての講座という事でとても楽しみにしていました。

茶庭は露地とも呼ばれ、茶室までの通り道です。とても自然に見せているけど人工的であるとお話がありましたが、今のような形になった歴史は、はっきりとは解明されていないそうです。多くのお寺やお庭の写真と共に、そのお庭の特徴や背景のお話がありました。

露地には「塵穴」と呼ばれる、落ち葉などを入れるための穴があります。客人が落ち葉を拾ったら、着物の袂に入れることになりますが、それでは着物を汚してしまうので塵穴へ入れていただく、、、ということのようです。茶庭も奥が深いと改めて感じました。

今回の講座を聴講したことで、これから茶庭、お寺、庭園などを訪れるときは、いろいろなところに目を向けることができるようになったと思います。

市村 真希(Maki Ichimura)

多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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