嵯峨野文化通信 第224号

伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第224号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                   ■VOL:224(2015/6/2)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ ———-弘道館講座のご案内
                   「祇園会の茶」への誘い
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』——————– 第百九回               
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』——————– 第百二十六回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]6月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□ 
 
 ■弘道館講座のご案内

 京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 時:6月13日(土)
 時 間:11時~12時30分(90分)
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「祓と水無月」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 
 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 時:6月25日(木)
 時 間:13時~14時30分(90分)
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「小堀遠州」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 英語で伝統文化「茶道編」~BOOK OF TEAをよむ~

 日 時:6月25日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 講 師:田中 朝子(通訳翻訳家)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
 
 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「祇園会の茶」への誘い

  弘道館恒例の「祇園祭」をテーマにした茶会です。
  最近は日差しが強くなり、梅雨がきて、祇園祭が始まり、、と夏を想像すること
 が増えてきました。日が経つのは早いですね。  
  暑さと町の喧噪から逃れて、夏を楽しみにいらしてください。
  ご参加をお待ちいたしております。

 日 時:7月12日(日)
 時 間:11時、13時
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:3,000円

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/tea.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com

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              ■『ニッポン城郭物語』■

                 -百九幕-
                                梅原 和久

  二条城管理事務所に提出した提案書についてもう少しだけ。平成23年から募集
 を始めた「二条城一口城主募金」だが、現在でも目標の50億円には遠く及ばない
 2億8千万円程度しか集まっていない。これでもすごい、とも言えるかもしれない
 が、やはり市民運動として盛り上がっているとはお世辞にも言えないだろう。京都
 市としても、HPでささやかに募集しているのと、城内に仮設テントを設けてPR
 している程度で、このあたりも実に奥ゆかしい。今回はこの募金についての提案。

  募集案内のパンフなどに書かれている内容は、城内の建物の修理のためには多額
 の費用がかかる、だからみんなも資金援助してね、というもの。間違ったことは言
 っていないが、訴求力には欠ける。京都には他にも多数の有名寺社仏閣があり、そ
 れらよりも優先しようというインセンティブを獲得するためには、何か目玉が必要
 だろう。

  そこで提案したいのは、募集案内パンフの隅に小さく書かれている「二階廊下の
 復元」の意義を強調することである。募金を運動として成功させるためには、何か
 目に見える成果物が必要ではないか。修理・修復が大切なのは言わずもがなだが、
 何かリニューアルの目玉があれば。二条城の場合、それが二階廊下の復元だと思う
 のだ。
  
  二階廊下は、前回紹介した寛永行幸において、後水尾天皇が二の丸御殿から地面
 に降りることなく本丸に移動するための廊下だった。しかもこの建物は、昭和5年
 に解体されたものの、部材が当時のまま、城内に残されている。こんな例は全国的
 にも珍しく、一般的なニュースバリューがある。おまけに材料が揃っているので、
 他の城のように材木の供給を心配をする必要がない。また、考証もほとんど済んで
 いる。
 
  これだけの好条件が揃っているのである。熊本城や名古屋城、和歌山城等で行っ
 ているように、完成予想図(二条城の場合は古写真も使える)を示して、視覚的に
 訴えていけば、募金自体も少なくとも今よりは注目を集めることができるだろう。

  前回提案した寛永行幸400年祭に合わせて、橋の上部分も復元し、本来の形に
 するのも良い。前回も触れたが、あと11年で行幸から400年。何とか実現して
 もらいたいものである。

 (※)過去に二階廊下を紹介した際に作成したページ。
  http://umeshiro.web.fc2.com/nikairouka.html

              ■『北野の芸能と茶屋』■
                  
               -第百二十六回-
                                井上 年和
 
  明治十四年(1881) 上七軒女紅場規則(その9)
  「第拾壱粂
   一、渾テ会議ハ、取締、勘定掛、庶務掛等、役員連席ノ上協議シ、最モ多評ニ
     因テ、之ヲ決定ス。
   第拾弐条
   一、取締、其他諸掛共、規則ニ違背スル者ハ、一統協議ノ上、速二退員セシメ、
     后任ヲ投票セシメ、諸掛ノ者立会開撰スル。
   休業日 
   一、大祭日。日曜日。各年十二月廿日限リ閉場、翌年一月十六日ヲ以テ開場ス。
   一、北野神社 私祭日十月四日。
     但、臨時休場ノ節ハ、其都度御届可申事。」 『京都府庁文書』

  第11条は、すべての会議には役員が出席して協議の上、多数決で決定するとい
 う民主的な内容になっている。
  ここでも近代花街の組織のあり方が表現されている。
  また、第12条は休業日について定めていて、大祭と日曜日、年末年始、そして、
 北野神社のお祭りの10月4日が女紅場のお休みであるという。
  やはり上七軒花街はあくまでも北野社と歩調を合わせ、学習や稽古は控え、ご奉
 仕していたのであろう。

  明治14年の上七軒女紅場規則のご紹介は、今回が最後になる。
  これまで見てきたように、明治初期頃の上七軒花街は女紅場を設立し、民主的な
 手法で芸舞妓らに教育を施し、規律を守ることによって発展の礎を築いたのである。
 
 
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        □■[嵯峨野学藝倶楽部] 6月開講講座のお知らせ■□

   詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日 コース)」
  日程:6月10 、24日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10日9時~15時(ご都合の良い時間にお越しください)
     24日9時~18時
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日 コース)」
  日時:5月6、20、27日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:9時~18時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

 ■「今様・白拍子教室」
  日程:6月13日(土)
     ※その他の日程 は個人稽古につき、お問い合わせください。
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時~14時30分
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。
  今様のお問い合わせ、お申し込み、見学はコチラまで→info@imayou.jp
   URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/

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                ■□■ひとこと■□■

    最近は、まだ5月かというくらいの暑さでしたが、やっと6月。
    地震や火山の噴火と不安なことも続いていますが、無事夏を迎えられるよう
    願っています。

     [次回は、6月15日(月)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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