嵯峨野文化通信 第199回

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)__________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第199号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:199(2014/5/15)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ ——– 教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」のご案内 
                「茶の湯の文化を識る」ゲストのご案内  
                「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。    
                「宗一郎 能あそび」のご案内    
                数寄者の茶事へ参加しませんか。  
                「うつろひ草子」のご案内   
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』————————– 第百三回 
  ■(連載)『淇園とその仲間たち』———————– 第五回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]5月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」のご案内

  西陣の老舗帯屋さん約10軒による、「動物」をテーマにした帯が弘道館の広間
 に並びます。
  11時と14時からは、「織物、帯のシミ落とし」についてお話いただく座談会
 も開催し、普段では聞けない裏話や、質問などもしていただけます!
  動物のテーマにちなんだお菓子もご用意いたします。 
  今後の日本の織物について考える機会でもありますので、ぜひお誘いあわせのう
 えお越しください。
 
 日 時:5月18日(日)
 時 間:11時〜16時(展示は随時ご覧いただけます)
     ※11時、14時よりトークイベントがございます。
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(主菓子、薄茶付き)
     ※要予約
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075-441-6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「茶の湯の文化を識る」ゲストのご案内

  本年の「茶の湯の文化を識る」講座は茶の湯の懐石や料理をテーマに、さまざま
 なゲストにお越しいただいています。
  5月は、代々、京で陶芸を営む家に生まれ、自身も陶芸家 として活躍する森野彰
 人さんに、京焼の歴史についてお話いただきます。京焼きと清水焼の違いとは?
  京焼きと初めて文献に出てくるのはいつ頃?実際の器を お持ちいただいてお話い
 ただきます。お楽しみに!

 京文化教養講座「茶の湯の文化を識る」 ~京ヤキのはなし~
 
 日 時:2014年5月22日(木)
 時 間:13時~14時30分(90分)
 講 師:森野彰人氏(陶芸家/京都市立芸術大学准教授)
 参加費:2,000円(主菓子・抹茶付)
 場 所:有斐斎 弘道館 

 お申込み、問い合わせはコチラ
 TEL:075ー441ー6662
 Mail:kouza@kodo-kan.com

 

 ■「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。

  昨年より始まりました、英語で日本の伝統文化を発信する講座です。
  2年目となる「英語で伝統文化 茶道編」ですが、次回より内容をブラッシュアッ
 プさせることになりました。
  90分の講座の前半では岡倉天心の「The Book of Tea」を英語の原文で読み解き
 、後半では英語で盆略点前を学びます。座学と実践の両方で、茶道、日本文化をよ
 り深く英語で考えていきましょう。
  ご参加をお待ちしております!

 「英語で伝統文化 茶道編」

 日 時:5月22日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:田中 朝子(翻訳通訳者)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「宗一郎 能あそび」のご案内
 
  室町時代に誕生し、今も生き続けている能の世界をさまざまな角度から「あそび
 」ます。
  能についてたくさんの方にもっと身近に感じていただきたい!という想いから始
 まりました。能はわからないけど興味があるという方にも、とてもわかりやすく能
 について学べる機会となっており、見ているだけでなく、体験してみて分かる楽し
 さが実感できます。
  夕暮れ時の有斐斎弘道館の庭にひびく謡(うたい)と舞。
  ぜひご参加ください!

 日 時:5月23日(金)
 テーマ:鬘物1 ~月にあくがれ、心乱るる~
 時 間:18時30分~20時(90分)
     ※18時より呈茶あり
 講 師:林 宗一郎(能楽師)
 参加費:3,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ 
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

■数寄者の茶事へ参加しませんか。
 
  現代の数寄者、中田智之氏による、本格的な茶事講座です。茶事の趣向はどのよ
 うに組み立てられているのか、数々の茶事をされてきた中田氏を講師に迎え実践的
 に学ぶ、2回構成の講座となっております。
  ぜひご参加ください!

 第1回目:茶事
 日 時:6月17日(火)
 時 間:16時時席入
 テーマ:夕ざりの茶事
 場 所:田中源太郎翁旧邸 楽々荘

 第2回:講座(濃茶薄茶を楽しみながら、趣向やお道具の解説)
 日 時:7月3日(木)
 時 間:14時〜17時
 テーマ:初夏の茶事
 場 所:有斐斎 弘道館

 定 員:先着5名 (最小催行人数3名)
 参加費:8万円(全2回/茶事代金含む)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/event.html

 お申し込み、お問い合わせはコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「うつろひ草子」のご案内

 「うつろい草子」とは、陽が傾く夕暮れにはじまり。和ろうそくの揺らめきの中に
 ・・文化や芸術が趣き深く灯る、「ほのか」なひと幕です。
  第二回目は、「いのちのゆらぎ」です。
  華道家の片桐功敦さんと、書家の華雪さんをゲストに向かえ、インスタレーショ
 ンとトークを交えながら、「火」という人が生きていく上で不可欠な存在について
 体感する、うつろひの中にある時間をお過ごしください。
 
 日 時:5月24日(土)
 時 間:17時30分開場/18時30分開演(20時30分終了予定)
 場 所:有斐斎 弘道館
 ゲスト:片桐功敦(華道家)、華雪(書家)
 参加費:5,000円
     ※要予約/先着順(40名程度)
 

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL :kouza@kodo-kan.com

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             ■ 『北野の芸能と茶屋』■                                           
              ー第百三回ー
                             井上 年和

  明治五年(1872)5月真盛・鳥居前・社家長屋三町戸長、上七軒廓の免定
                              (その6)
  「一、男芸者券番雇入男又ハ箇所券番雇入之もの等其外がさつなる者一切来客ニ
     仕間敷事
     但名前切違右体之もの客人ニ請候義隠シ置部ニ而相顕シ候節ハ御鑑札取上
     ケ其上相当之返料金為差出町議処へ預置救助手当可致事
  一、券番雇入男共之義茶屋子方ニ而強情ヶ間敷儀有之候ハヽ早速町議所江可申
    出候 其上暇出シ候ハヽ茶屋子方より挨拶ヶ間敷義申出間敷事
    右之條堅相守可申万一心得違ニ而相背候ものハ 御鑑札取上早速御返上可
    仕戻事
               明治五申年五月        三町 戸長」

  男芸者、券番雇い入れ男で「がさつなる者」は一切客前に姿を現してはいけない
 という。ただし、名前を変えて客人の前に出て、隠していたのを見つかったら、鑑
 札も取り上げて、罰金も課せられる。
  何のために「がさつなる者」をわざわざ名前を変えてまで客人の前に出さなけれ
 ばならないのか理解に苦しむが、そういう風習がこの頃あったことは間違いないよ
 うである。
  また、券番で雇い入れている男が茶屋や子方(小方)に強情をしてきたら、早速
 町議に申し出て、暇を出さないといけないと言う。
  この頃の上七軒花街の中では、男の方が立場が弱かったのか、あるいは、旦那衆
 の相手もこなせるスマートな男子がこの当時から求められていたのであろうか。
  特別に花街の中の男子の取り決めが謳われているのが非常に興味深い。
  
  そして、これまで書いてきた定めを守らない場合、鑑札を取り上げるという、厳
 しい内容となっている。
  何れにしても、これまで6回にわたって紹介してきた「上七軒廓の免定」は、明
 治新政府に対して上七軒廓が存続するための決意を現したものであるが、当時の習
 慣が垣間見られる貴重な資料となっている。
  
  また、現代の上七軒にも引き継がれている内容もあって、これからも是非受け継
 いでいってほしいと感じるのは私だけではないはずである。

             ■ 『淇園とその仲間たち』■                                           
              ー第 五 回ー
                               勝冶 真美

  皆川淇園は、1972年から、「東山新書画展覧」という書画の展覧会をプロデ
 ュースしています。春と秋に開催されたこの展覧会は、誰でも出品 でき、絵の優劣
 を公平に世間の目にさらすことで書画の振興を図ろうとしたものでした。実際に京
 都の主要な画家はこぞって参加していて、毎回 200,300点もの作品が出品さ
 れていました。長沢芦雪、丸山応挙らも出品していました。
  近代の日本における展覧会の走りともいえるもので すが、今で言うとさしずめア
 ンデパンダン展でしょうか。フランス・パリで1884年にはじまった無審査、自
 由出品のアンデパンダン展は日本で は1947年に第1回が開催されています。
  それよりもずっと前に自由出品の展覧会というスタイルを作りだしていた淇園は
 先見の明があったので しょう。

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         □■[嵯峨野学藝倶楽部] 5月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:5月21、28日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:5月24、31日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

 
 ■「今様・白拍子教室」
  日程:5月17日(土)
     ※その他日程は、個人稽古につきお問い合わせください。
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時〜14時30分
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。
  今様のお問い合わせ、お申し込み、見学はコチラまで→ info@imayou.jp
 
  URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/

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               ■□■ひとこと■□■
     
     本日は一時雨も降りましたが、葵祭も無事終了しましたね。
     新緑の中の斎王行列はとても幻想的でした。
      

    [次回は、6月1日(日)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。