嵯峨野文化通信173号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第173号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

       嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

             毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:173(2013/4/16)

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                ■□■もくじ■□■

 ■【連】からのお知らせ ————-「KYOTO GRAPHIE」開催中です!
                  茶会「はるかなる原像」のお知らせ
                  弘道館文化講座のお知らせ
                  有斐斎弘道館月釜「初風炉の茶」のお知らせ                  
 ■(連載)リレー連載 ——————— 第八回「伝統が生きる場所」
 ■(連載)『北野の芸能と茶屋』———— 第七十七回
 ■[嵯峨野学藝倶楽部]4月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■「KYOTO GRAPHIE」開催中です!

 京都発の本格的な国際写真フェスティバル、KYOTO GRAPHIEが現在開催されて
います!
 KYOTO GRAPHIEとは、約10カ国のアーティストからなる国際色豊かな写真展で、
全12カ所のシンボリックな開場を舞台に展開されています。
 この写真展に参加している有斐斎弘道館では、1950年代に大徳寺に住まいな
がら戦後日本の 暮らし「日本の原像」を捉えたニコラ・ブーヴィエ(1929~
1998)の貴重 な写真を展示しております。日本初公開です!日本人の撮る日
本とはまた一味違った日本が、たくさん詰まった作品です。
 ぜひ足を運んでみてください!

  日 時:4月13日(土)~5月6日(月・祝)
  時 間:10時~17時(16時30分入館まで)
  場 所:有斐斎 弘道館
  休館日:17日(水)、24日(水)
  観覧料:800円
  ※抹茶と和菓子を別途600円で用意しております。

【期間中イベント】
【茶会「はるかなる原像」】
このKYOTO GRAPHIE開催に合わせて、写真と茶会のコラボレーションが実現しまし
た!ニコラ・ブーヴィエ作品×太田達(弘道館館主)のコラボレーション茶会です。
いつもの茶会とは一味、二味違った趣向になっています…!どんな世界が繰り広げら
れるのでしょうか?皆様の目でお確かめください!

茶会「はるかなる原像」
  日 時:4月20日(土)
  時 間:18時~19時
  場 所:有斐斎 弘道館
参加費:3,000円
※先着予約制となっております。お早めにお問い合わせください。

ご予約、お問合せはコチラ
 tea@kodo-kan.com

【期間中イベント】

弘道館では、期間中他にもたくさんのイベントを用意しております。
KYOTO GRAPHIE参加アーティストによるトーク、能とのコラボトーク、京菓子×写真
レクチャーほか、楽しい趣向で展覧会を楽しむ企画です。
こちらも 先着予約制となっております。お気軽にお問い合わせください。

  4月21日(日)京菓子×写真トーク
  4月28日(日)森田玲氏(篠笛奏者)
  5月 5日(日)林宗一郎氏(能楽師)
  いずれも
 時 間:10時~11時30分
  参加費:3,000円

ご予約、お問合せはコチラ
  tea@kodo-kan.com

■弘道館文化講座のご案内

  京文化教養講座1「天皇からみる京都」

  日 時:4月20日(土)
  テーマ:「後奈良天皇」
  時 間:11時~12時30分(90分)
  場 所:有斐斎 弘道館
  講 師:太田 達(京都女子大学非常勤講師)
  参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

詳細はコチラ
http://kodo-kan.com/seminar.html

お申込み、お問合せはコチラ
tea@kodo-kan.com

■有斐斎弘道館月釜「初風炉の茶」のご案内

桜が散るとそこは早や新緑の季節。
茶道の世界では、5月は炉から風炉へと変わる節目の月です。
5月の弘道館月釜は、「初風炉の茶」。
今回は、ゲスト席主に中田智之氏(楽々荘主人)をお迎えします。薄茶一服を予定
しています。どうぞお誘い合わせのうえ、ご参加ください。

※完全予約制です。以下のお時間で残席がございます。
 日 時:5月19日(日)
 時 間:14時、15時
場 所:有斐斎 弘道館
 ビジター参加費:3,000円(月釜会員の方は不要です)
 
 茶会についてのHPはコチラ
 http://kodo-kan.com/tea.html

 ご予約、お問合せはコチラ
 tea@kodo-kan.com

■教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」

好評の教養サロンシリーズ。季節に応じたテーマの帯とお話が盛りだくさん。
帯屋さんならではの裏話や、見ていて飽きない程煌びやかな帯の数々をどうぞお
楽しみください。

教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」
日 時:6月9日(日)
時 間:11時~16時
    ※上記のうちお好きな時間にお越しください。自由にご覧いただけます。
    ※13時にトークを予定しております。
場 所:有斐斎 弘道館
参加費:2,000円(茶菓子つき)※要予約

 詳細はコチラ
 http://kodo-kan.com/

 お申込み、お問合せはコチラ
 tea@kodo-kan.com

夏以降の茶会も徐々に詳細が決まってまいりました。ぜひ楽しみになさってくださ
いね!ご予約もお待ちしております。

■「祇園会の茶」
日 程:7月14日(日)
時 間:11時、12時、13時
場 所:有斐斎 弘道館
参加費:2,000円  ※要予約

■「暁天茶会」
日 程:8月11日(日)
時 間:8時(10時頃終了予定)
場 所:有斐斎 弘道館
参加費:3,000円  ※要予約

 
■「講談茶会」
日 程:12月1日(日)
時 間:未定
場 所:有斐斎 弘道館
参加費:3,000円(予定)※要予約

■「クリスマス茶会」
日 程:12月22日(日)
時 間:17時(19時30分頃終了予定)
場 所:有斐斎 弘道館
参加費:2,000円  ※要予約

 いずれも詳細はコチラ
 http://kodo-kan.com/tea.html

 お申込み、お問合せはコチラ
 tea@kodo-kan.com

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         ■□■ 新連載 リレー企画 ■□■

  伝統文化プロデュース【連】では、メンバーが伝統文化に対しそれぞれの想
いを持って活動を行っています。そこで、毎回ひとりずつ、メンバーにその想い
を語ってもらうべく連載を企画いたしました!皆の本音や理想、どんな話が飛び
出すことでしょう?
 第八回は、4月より弘道館でスタッフとして活躍している勝冶真美さんです!
                             
         ─ 第八回 ─
「伝統が生きる場所」

勝冶真美

4月から弘道館でお世話になっています。歴史を感じる建築と美しい庭園の中で、
日々刺激を受けながら充実した毎日を送っています。

前職の京都芸術センターでは、思いがけなくさまざまな伝統文化に触れる機会を得
ました。能や狂言などの伝統芸能、友禅や西陣織などの伝統工芸。それまではどこか
遠い存在のように感じていましたが、実際にそれらを目にし、その担い手の方とお話し
ていると、自分と同じ「現在」を共有しているのだと実感し、身近に感じられるように
なりました。伝統文化はどれも長い歴史の中で人から人へとバトンを受け継ぎ現在の姿
があります。そのバトンをどのように次へ渡していくのかは私たち次第、そう考えると
伝統文化が遠い存在ではなく、自分のこととして考えられると思います。

私は以前、織物を勉強していました。自分で糸を染め、デザインを考え、布を織る。
一枚の布ができるまでの工程は、これまで想像できなかった程、たくさんの工程があ
ります。一般的な着物用の布になると1200本の糸を均一に並べて織機にセッティング
します。1200本を一本一本順番通りに並べる作業は単純なようですが、この作業の出
来如何で製品としての仕上がりに雲泥の差がでます。ものづくりの精神を学ぶ貴重な時
間でした。

弘道館も生きた文化を感じられる場所です。まだまだ勉強することばかりですが、こ
こで多くのことを吸収していきたいと思っています。

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            ■ 『北野の芸能と茶屋』■

                          七十七回
                        井上 年和
元文二年(1737)
『洛陽勝覽』その3
「北野社の水茶屋  此所も右に同し、御相語もなり申候。
北野天満宮  神霊世にしれる所也。故に略す。
同東御門前茶屋 上七軒元也。此所家数多し。記しかたし。色よし、遊ひ大てい、
衣裳も此辺にては格よし。  一座三匁五分、造用とも一日揚十七匁五分
上京西陣初心の輩能慰処也。北野さまを鰹にいたすところ也。」

下之森から御前通を上がって東門から北野社へ入ったのだろう。「北野社の水屋」
とは上之森の水茶屋を指すと思われる。東門内の水茶屋は七軒茶屋の和泉屋半兵衛
による出茶屋であるし、その他も鳥居前町等北野社近辺の住人の出茶屋で占められ
ている。

「東門前茶屋」は七軒茶屋を指し、「上七軒元也」とある。今のところ「上七軒」
という文字の文献上の初見である。

前回もご紹介させていただいたように、下之森に「下七軒茶屋」ができたため、
並んで称されるようになったと思われる。そして、この頃には「上七軒」という呼
び方が既に定着していたのだ。

上七軒には家が建ち並び、色も遊びも衣裳もよい。一座3匁5分、一日揚は17
匁5分と下之森の茶屋より少し安いのは、繁華街より少し外れているためであろう
か。一座は内野の能茶屋と同じ金額である。

また、西陣衆の初心者を慰めて(癒して)くれるところだという。
「北野さまを鰹にいたすところ也。」というのは意味不明であるが、北野社を出汁
に営業しているということだろうか。

とにかく、他の場所と比べて少し品良く記述されているように思われる。

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      □■[嵯峨野学藝倶楽部] 4月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:4月3、17日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:4月13、27日(土)、21日(日)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「今様・白拍子教室」
  日程:4月6、20日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時~14時
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/

  お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com

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            ■□■ひとこと■□■

 観光客で溢れる京都ですが、この春は特に外国人観光客が多かったという声をよく
耳にします。彼らの目に京都はどう映っているのでしょうか。逆に私達は、京都がどう
映っていて欲しいでしょうか。
       (なんば)

      [次回は、5月1日(水)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。