伝統文化プロデュース【連】メールマガジン  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第168号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:168(2013/2/1)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ————————-文化講座のお知らせ
弘道館「月釜」のご案内
「京BizS」放送のお知らせ
『花園』連載のお知らせ
■(連載)リレー連載『私は日本人』———————— 第三回
■(連載)『ニッポン城郭物語』—————————- 第八十幕
■(連載)『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』——– 第六十三回
■(連載)『北野の芸能と茶屋』—————————- 第七十二回
■[嵯峨野学藝倶楽部]2月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■文化講座のお知らせ
今月の「茶の湯の文化を識る」講座は、毎回弘道館でも人気の京都建築専門学校
講師の桐浴邦夫氏を特別ゲストとしてお迎えいたします!
その他、新年よりスタートした「英語で伝統文化 茶道編」など、さまざまな講
座を行っております。ご参加お待ちいたしております!
「京都文化教養講座1~天皇からみる京都~」
日 程:2月9日(土)
テーマ:「後花園天皇」
時 間:11時~12時30分(90分)
場 所:有斐斎 弘道館
講 師:太田 達
参加費:1回2,000円(生菓子、抹茶付き)
「京都文化教養講座2~茶の湯の文化を識る~」
日 程:2月21日(木)
テーマ:「寛永文化と数寄屋建築」
時 間:13時~14時30分(90分)
場 所:有斐斎 弘道館
講 師:桐浴 邦夫(京都建築専門学校)
参加費:1回2,000円(生菓子、抹茶付き)
「英語で伝統文化 茶道編」
日 程:2月21日(木)
時 間:18時30分~21時(90分)
場 所:有斐斎 弘道館
講 師:田中 朝子(翻訳通訳者、三壷庵茶道教室)
参加費:1回3,000円(生菓子、抹茶付き)
詳細はコチラ
http://kodo-kan.com/seminar.html
お申込み、お問合せはコチラ
kouza@kodo-kan.com
■有斐斎弘道館「月釜」のご案内
梅の季節が間近となり春の訪れを感じる今日この頃。まだまだ寒い日が続きます
が、弘道館では春の茶会のお知らせです!
少しでもたくさんの方へお越しいただけるよう、席数を増やしました。
どうぞお誘い合わせのうえ、ご参加ください!
日 時:3月10日(日)
時 間:12時、14時、15時
入場料:2,000円
場 所:有斐斎 弘道館
茶会についてのHPはコチラ
http://kodo-kan.com/tea.html
ご予約、お問合せはコチラ
tea@kodo-kan.com
■ 「京BizS」放送のお知らせ
本日、【連】代表の濱崎加奈子が、KBS京都の経済情報番組「京bizS」に コメ
ンテーターとして出演いたします!
番組後半の「京都びじねす温故知新」というコーナーを担当しています。
ぜひご覧ください!
KBS京都「京bizS(キョウビズエス)」
日程:2月1日(金)
時間:21時25分~22時25分
番組表はコチラ
http://www.kbs-kyoto.co.jp/now_on_air/tv.htm?p=5
■『花園』連載のお知らせ
妙心寺が発行している月刊のエッセイ集『花園』にて、伝統文化プロデュース【
連】のメンバーが交代で連載しています!
今月は、有職菓子御調進所老松 主人の太田達が執筆しています。弘道館でも配布
しておりますので、お気軽にお声かけください。
妙心寺HPはコチラ
http://www.myoshinji.or.jp/book/
『花園』のお問合せ・ご注文は、花園会館部「頒布課」まで
TEL:075-467-2990
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■□■ 新連載 リレー企画 ■□■
伝統文化プロデュース【連】では、メンバーが伝統文化に対しそれぞれの想いを
持って活動を行っています。そこで、毎回ひとりずつ、メンバーにその想いを語っ
てもらうべく連載を企画いたしました!皆の本音や理想、どんな話が飛び出すこと
でしょう?
第三回は、弘道館講座にて開講中の「英語で伝統文化 茶道編」講師である田中
朝子氏です!
ー 第三回 『私は日本人』 ー
田中 朝子
(「英語で伝統文化 茶道編」講師、通訳翻訳者)
「私は日本人」そう意識することは、普段あまりないのではないかと思います。
英語や外国語を勉強し、外国の人と会う機会を持ち、留学や仕事等の理由で海外に
住む。「外国語を話す」、「外国に住んでいた」というと、日本の文化とはかけ離
れたところに住む人というイメージがあるのではないでしょうか。しかし、外国の
方と触れ合う機会が多いほど、「私は日本人なんだ」、「日本のことをもっと知っ
ておくべきだった」と思うことも多いのではないかと思います。
普段の生活でなにげなくやっていることが、他の国や文化の人からすると、とて
も新しかったり、魅力的に感じられたりします。日本で堅苦しい、煩わしいと思っ
ていたことも、海外で暮らしてみると、なんて素敵なことだったんだろうと気付く
こともあります。私自身も、海外に出て初めて、日本人の持つ礼儀正しさや、察す
るという文化、おもてなしの気持ちというのがとても素晴らしいことだと気付かさ
れました。
きっかけは何であれ、日本人として、そのような日本の美徳を再認識することは、
とても素敵なことなのではないかと思います。茶道は、そういった日本の良さに気
付き、学び身につけることのできるよい手段だと思います。今年も色々な発見があ
ること楽しみにお茶のお稽古に励みたいと思っています。
■『ニッポン城郭物語』■
ー第八十幕ー
梅原 和久
明治初期の二条城についての4回目。今回は、本来の城の機能とは別に、京都府
庁という役所が置かれたからこそ設けられた設備である望火櫓について。
望火櫓というのは当時の京都府文書にある正式名称であり、一般的には火の見櫓
という方がわかりやすいかもしれない。
近代の二条城を取り上げた文献等には、大抵この櫓に関する記載はあるが、いつ
設置されていつなくなったのか、どのように使われたのかなど、詳細について書か
れたものはない。この櫓の古写真を「幕末に天守台上に設けられた櫓」と紹介する
もの(※1)まである。
現在明らかにされている情報を総合すると、以下のとおり。
・建設時期:明治初年
・設置場所:二の丸東北隅
・由 来:京都所司代千本屋敷西北隅にあったものを移築
・撤去時期:明治18年の京都府庁移転後
この望火櫓の詳細を調べるに当たって、まずは、幕末から明治にかけて描かれた
絵図にどう描かれているのかを見てみよう。幕末から明治、つまり幕府の城だった
時代から京都府庁時代を経て離宮となるまでの時代である。
集めた絵図は21枚(※2)。幕末のものや明治2年のものでも、この櫓は京都
所司代千本屋敷の西北隅に描かれている。それが明治9年のもの以降、二条城の北
東隅に設置されたことが分かる。
明治4年6月、府庁の二条城移転が行われた前後の絵図がないために、いつ建設
されたのかが分からないこと、また明治20年の図にはない櫓が、明治22年や明
治27年の絵図にも描かれているなど、絵図からだけでは撤去された年月を推定す
ることも難しい。分かっていたことではあるが、そもそも絵がどこまで真実を伝え
ているかという問題もあり、絵図はあくまで参考程度にしかならない。
そこで次回は、明治期の京都府文書を使って、これまで明らかになっていなかっ
たこの櫓の歴史を明らかにしていきたい。
(※1)多くの人が利用するウィキペディアにもこの記述がある。天守台上に建物
があったのは確かだが、これは正式名称を「物見台」といい、銅屋根2階建の建築
物だった。物見台は、昨年の12月1日号で紹介した慶喜の本丸仮御殿の古写真を
撮影した場所でもある。
(※2)メルマガだけでは調べた資料のほんの一部分しか紹介できないため、思い
切ってこの連載のためだけのHPを作ってしまった。資料の詳細はこちらで。
http://umeshiro.web.fc2.com/80.html
■『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』■
第六十三回
荻田 みどり
2ヶ月ほどお休みさせていただきました。今号から、また連載再開させていただ
きたいと思います。
休載していた間にお正月も過ぎ、もうすぐ立春。春の気配はまだまだないが、春
を先取りして筍(たけのこ)の話をしたい。横笛巻で、源氏の子(実は柏木の子)
である赤ん坊の薫が、筍をかじっているのだ。
この筍(たかうな)の櫑子(らいし=器の類)に何とも知らず立ち寄りて、い
とあわたたしう取り散らして食ひかなぐりなどしたまへば、(源氏)「あならう
がはしや。いと不便なり。かれとり隠せ。食物に目とどめたまふと、ものいひさ
がなき女房もこそ言ひなせ」とて笑ひたまふ。
赤ん坊の薫が、筍を入れてある器に何かわからず近づいて、慌ただしく筍を取り
出しては散らかして、かぶりついたり投げ捨てたりしている。その様子を見た源氏
は、行儀が悪い!と女房に筍を隠すよう命じる。このままでは、薫が食べ物に執着
していることを口の悪い女房が言いふらしてしまう、と案じたのである。「笑ひた
まふ」とあるので、冗談ではあるのだろう。が、栄華を極めた自分の子が食べ物に
執着している姿というのは、たとえ赤ん坊であっても、噂の種にされることを厭う
ものであった。
生まれて1歳やそこらの薫。何もわからず筍をくわえる姿は愛らしいものがある
だろうが、平安貴族の規範の中では、必ずしも好ましいものではなかったのである。
(つづく)
■ 『北野の芸能と茶屋』■
七十二回
井上 年和
享保四年(1719)7月5日
「此度北野七本松森之内ニ而浄瑠璃役者物まね辻ほうか六人、六月三日ニ御赦免被
遊被下候所ニ、日覆仕り不申候ニ付、人立無御座候ニ付難義仕候、日覆高く仕り小
屋掛筵縄からみ四方明放シ土間平床ニ而、廻りニ足付床机壱脚通指置度御願申上候、
御法度之屋根木戸口ヶ間敷義仕申間敷候、浄瑠璃物まね之外一切無御座候、当七月
七日より定日三十日北野七本松下之森ニ而哀御慈悲之上御赦免被遊被下候ハヽ難有
奉存候、已上、 享保四年 川原町四条下ル町
亥ノ七月五日 まつや源兵衛 印
幸世様」
『北野天満宮史料 目代記録』
四条河原町から浄瑠璃役者の物まねをするお笑い芸人が6人公演していたが、夏
場で暑く人が集まらなかったらしい。公演も大変だっただろうが、人が集まらない
原因が暑さだけなのかはわからない。
しかし、観衆のいないところで浄瑠璃役者のまねをしているお笑い芸人を想像す
るだけでも笑ってしまう。
御法度なのに何とか囲いと屋根を付けさせてほしいと嘆願するところも滑稽であ
る。この頃の芝居小屋の構造は、外から見えないようにして中でいろいろな悪さが
できないように、様々な規制が敷かれていたのだ。
これで人が集まったら万々歳なのだが、これでも集まらなかったら実力としか言
いようがない。M-1グランプリ出場も厳しそうだ。
このように江戸時代の規制は、お願い次第で何とか許してもらえるような緩やで、
いつまで経ってもイタチごっこのようなものであったようだが、特に北野社の宮仕
はいろんなことに寛容であったようだ。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 2月開講講座のお知らせ■□
詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日コース)」
日程:2月、13、27日(水)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土曜日コース)」
日時:2月2、9、23日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:9、23日 10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
2日 10時~12時30分、15時~19時
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「今様・白拍子教室」
日程:2月2、16日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間: 2日 11時~14時30分
16日 13時~14時
講師:石原 さつき
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
■「うたことば研究会」
ただいま休講中です。
再開日が決定次第お知らせいたします。
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com
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■□■ひとこと■□■
昨日の暖かさに春のにおいを思い出しました。
今年はたくさんの梅を見にいくことが目標です!
[次回は、2月15日(金)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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