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〔嵯峨野文化通信〕 臨時号 2010年5月19日
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日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?
伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。
♪♪♪〔嵯峨野文化通信〕臨時号をお届けします♪♪♪
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○【連】からのお知らせ——– 波紋音(はもん)コンサートへの誘い
【連】太田達の「お茶を愉しむ展」が開催されます!
脇山さとみ展「楽しい茶会」
「水無月の茶」へのお誘い
○祝・100号記念座談会
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【連】からのお知らせ
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○波紋音(はもん)コンサートへの誘い
「脇山さとみ展」開催中の5月23日に、弘道館にて永田砂知子さんによる「波紋音コ
ンサート」が行われます! 鉄でできた創作楽器「波紋音」、その音色は一度きけば忘れ
られません。リピーターの方も初めての方も、ぜひその音色を聞きに、お越しください!
日程:5月23日(日)
時間:19時頃より
場所:弘道館(京都市上京区上長者町通新町東入)
費用:2000円
主催:弘道館
※時間などの詳細は決まり次第、弘道館のHPに掲載されます。
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/event.html
永田砂知子さんのオフィシャルサイトはコチラ
http://nagatasachiko.com/
○【連】太田達の「お茶を愉しむ展」が開催されます!
東京・銀座の松屋百貨店にて、「現代の数寄者 太田達さんによる お茶を愉しむ展」
が開催されます!
この展覧会は、4月1日発売の『婦人画報 5月号』に掲載された「数寄者・太田達さ
んが愉しむ茶碗をめぐる冒険」と「松屋」銀座店の特別コラボレーション企画として行わ
れます。
「お茶は初めて」という方でも楽しめる内容ですので、どうぞお気軽にお越しください!
「現代の数寄者 太田達さんによる お茶を愉しむ展」
日程:5月19日(水)~25日(火)
時間:10時~20時(最終日は16時まで)
場所:東京・松屋銀座7階美術画廊(東京都中央区銀座3-6-1)
費用:入場無料
イベント:5月19日(水)11時~/14時~ 茶会・トーク
5月23日(日)11時~/14時~ 茶会・トーク
松屋銀座店HPはコチラ
http://www.matsuya.com/ginza/art/index.html
太田達のお茶を愉しむ展 案内ページ
http://kodo-kan.com/matsuya.html
『婦人画報 5月号』はコチラ
http://www.hfm.co.jp/product/fujingaho/magazine/1005
○脇山さとみ展「楽しい茶会」
有職菓子御調進所「老松」嵐山店でも使用されている脇山さとみさんの器作品をゆった
りとお楽しみいただける茶会が、、弘道館にて開催されます!
脇山さとみさんのトークや「老松」の若手菓子作家の方々によるお茶会など、様々なイ
ベントが行われます。お茶会には欠かせない和菓子ですが、その作り手の方と直接お会い
する機会など、あまりないのではないしょうか。ぜひ、お立ち寄りください。
日程:5月20日(木)~30日(日)
時間:12時~18時まで(金・土曜日は19時まで)
場所:弘道館(京都市上京区上長者町通新町東入)
費用:500円(お飲み物付)
※お茶会とは別に、ご希望の方は「老松」の和菓子と抹茶がいただけます。別途500
円が必要です。
<イベント>
脇山さとみ アーティストトーク
日程:5月23日(日)
時間:14時より
費用:無料(予約は不要です)
お茶会
日程:5月20日(木) 田辺桃 「プチトリアノン」
杉山早陽子「超静寂茶会」
5月21日(金) 秋山亜弓 「めがねと音楽と私 no music,no life」
5月22日(土) 田中優子 「紅茶と遊ぶ」
吉岡節子 「焼飯釜」
5月24日(月) 寺田庄吾 「非現実的現実」
永田貴子 「グローバル」
5月25日(火) 塩貝祥代 「愛」
時間:14時より
費用:別途500円(予約は不要です)
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/event.html
○「水無月の茶」へのお誘い
4月4日に行われた「雛祭り茶会ー高遊外的ー」、5月5日の「重五の茶ー速水宗達的
ー」に引き続き、6月30日に「水無月の茶ー上田秋成的ー」が開催されます!!
江戸中期の儒者、皆川淇園にゆかりのある弘道館で、淇園と同時代に活躍した上田秋成
をテーマに開かれるこのお茶会。どんな趣向が展開されるのか、楽しみですね♪
【連】の太田達が亭主となってお出迎えいたします。 ぜひ、お越しください!
日程:6月30日(日)
場所:弘道館(京都市上京区上長者町通東入)
※詳細は決まり次第、弘道館のHPにアップされます。
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/event.html
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祝・100号記念座談会
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■座談会第四回■
「’伝統文化プロデュース’命名について」
前回のメルマガ臨時号では、座談会メンバー同士が出会ったきっかけについて語ってい
ただきました。
今回は、団体名である「伝統文化プロデュース【連】」を命名した当時のお話を伺いま
す!
-これまで、【連】の由来や[嵯峨野学藝倶楽部]について、また【連】メンバーの出会
いについて語っていただきました。私たち自身、初めて知ることが多くて、驚きの連続
でした。
(梅原和久 *以下、梅)編集者のみなさんは、参加し始めて2年ほどだから、【連】の
由来を知らないのも当然。今回いい機会になったよね。それにしても、【連】もたかだ
か7年でよくここまできたよねぇ。
(太田達 *以下、太)みんな忙しいなかで、よく活動してきた。僕の経験上、「仕事は
忙しい人に頼め」というのは基本だと思うけど、まさにそのとおり。忙しい人ほど素晴
らしく仕事をする。
(梅)太田さんこそ、ムチャクチャ忙しいのに、[嵯峨野学藝倶楽部]の講座を受け持っ
ていただいて。
(太)おかげさまで勉強させてもらってます。この年になって、毎月違う課題で研究発表
せなあかんみたいな。いつも追われています。(笑)
(梅)申し訳ないです!ところで、この教室事業の成果って、どんな感じ?もちろん理念
に沿った事業として、その理念を広げるためという位置づけがあったと思うけど。
(濱崎加奈子 *以下、濱)単発イベントではなく、継続事業をしてみるという。これは、
私にとっては実験的位置づけでもありました。一つは運営方法の実験。いかに安くでき
るかという・・・(笑)
-素朴な疑問として、事業としては成り立っているんですか?
(濱)もちろん成り立ちません。でも、一つ一つの事業が単独で成立する必要はないと思
っています。まわりまわって・・・なんとなくまわっていくという・・・(笑)実際、
笑いごとではないんですけど、でも、そういう大胆な実験をしなければ、伝統文化の今
後はないという確信がありましたから。
(梅)伝統文化といえば、高尚で入りにくい感じがするもんねぇ。そこを切り崩していっ
た。
(濱)そう。それから、伝統を継承するサイドの問題として、前回もお話ししたように、
才能はあるけど発揮する場がないという人がたくさんいる。一方で、継承してほしいけ
どなり手がないという分野もある。そこのところをうまく「つなぐ」ことが求められて
いる。つまり、伝える人と、享受する人と、未来に伝えていく人と。それらがうまくつ
ながる場になればいいなあと。そこに、「値段が高い」とかいう余分なハードルがあっ
てはいけない。
-それが、「伝統文化をプロデュースする」という意味でしょうか?
(濱)そうですね。究極は「つなぐ」ことがプロデュースの役割と思っています。ところ
で、「伝統文化プロデュース」という言葉は、造語なんですよ。多分、会社を作ったと
きに生まれたんじゃないかなぁ。
(梅)おっと、これも後付けやね。(笑)
(濱)そう。「会社の名前をつけなあかん!」ということで考えたんです。(一同、笑)
【連】だけやったら他に登記されてる会社があるしね。(笑) いや、【連】だけだと
意味がわからんよねって。
(梅)確か他にもいくつか候補があったよねえ。
(濱)「プロデュース」じゃなくて、「クリエイティブ」とか、いろいろ考えてました。
「伝統文化創造集団」とかどうかと言ったら、「伝統と創造がくっつくのは面白いけど、
なんか、怪しい」と言われたりして(一同笑)。
(田口稔恵 *以下、田)言葉を出し合って議論しましたね。そのときに、加奈子さんが
「伝統文化」とか「京都」って言葉が入ってたほうが検索されやすいからつけたほうが
いいって言わはったんでした。
(濱)そうだった? 味気ないねえ。私、現実主義者なんで(笑)。
(太)そう、いつも冷静(笑)。
(濱)そういえば、ホームページのドメインがren-produce.comなんだけど・・・。
(梅)あ、結局ren-produceという名前は、ドメインを取るために考えたんじゃなかった
っけ?
(濱)ははは。バレましたか(一同笑)。
(梅)つまり、はじめからあった言葉じゃなくて。ドメインやねん(笑)。でも、今の
【連】の活動を見ているとプロデュースっていうのがすごい当てはまってるんですよ。
後付やけどしっかり論理構成ができとる(笑)。
(濱)活動方針は決まってたんで、もうそれが共有できてたからね。それにふさわしい
名前を、対外的にもどう表すかという話だった。なので、フィットしてるんやと思い
ますけど。ところで、このホームページを立ち上げたのは、「十五夜連続今様合せ」
がきっかけなんですよ。「今様」という素晴らしいことをしている団体を支援するた
めに仕掛けた事業だったのですが。その広報を何とかしてあげたい、ということで。
(梅)一応ポスターは作ったけど、もっと広くっていう。
-【連】の広報のためにホームページを立ち上げたのではなかったんですね!
(濱)そう。いつも現実的な要求に追われて形になる。今様は事務局もなかったので、
「詳しいことはホームページで」という感じしかないなと。それで今も【連】のホー
ムページのなかに今様の事務局がある。そろそろ独立させたいと考えていますが。
(梅)支援の形も変わっていくよね。役割を終えるものもある。
-「伝統文化プロデュース」の活動に、そのような変化は他にありましたか?
(濱)まず、「伝統文化プロデュース」という言葉は、当初新しかったと思います。私
がいろんなところで講演をするようになって、この言葉を言うと、「なにそれ?」っ
て言われました。
(梅)違和感はあるよね、普通の言葉からするとね。
(濱)「なんで伝統文化なのにプロデュースやの?」って。でも最近、そのように言わ
れることが減ってきて。ここ3年くらいですごい変わってきたと思う。
(太)同志社大学で講義をしはったのは5年前かな。「伝統文化プロデュース論」って
いう・・・。
(濱)思い切ったタイトルをつけてみた。「京都学」が普通になったように、そのうち
「伝統文化プロデュース論」が普通になるやろなあと。今まさにそうなりかけている
感じ。最初は、「なんかちょっと変」みたいな反応があったのに、今は、「そういう
ものもあるんや」と、すぐ受け入れてくれる。
(田)それだけ、ここ4,5年の間で、伝統文化ってプロデュースしないと生き残れな
いものなんやっていうのを、なんとなくみんな感じ始めたってことですよね。
(梅)そう思うわ。
-市民レベルでやらなきゃだめだ、という考えが広まってきているのですね。
(濱)あと、和雑貨が流行ったりしている現象。着物をどう着るかとか、伝統文化その
ものが日常レベルにまで降りてきてる部分があるんだと思うんですよ。伝統って、あ
る意味「触っちゃいけないもの」だったと思うんだけど。
(田)身近じゃなかったものが「なぜ身近じゃなかったか」ということを、なんとなく
みんなが考えたり、感じはじめたのかもしれないですね。
(梅)なるほど。それは深い問題やね。
(濱)「伝統は身近ではないほうがよい」という意見はたしかにある。つまり、高尚で
敷居が高いほうがいいという。一方で、「革新がなければ伝統もない」という意見も
ある。常に新しい試みをしなければ伝統も廃れてしまう。
(梅)いずれも真やね。それに、加奈ちゃんが「ここ数年の変化が早すぎるから伝統に
手をさしのべるべき」と言ってるけど、それは本当のことやね。「伝統文化プロデュ
ース」という言葉に違和感がなくなってきているのが、いいことなのかどうなのかわ
からんけど・・・。
(濱)状況に自覚的になっている意味ではいいことだと思う。まず気付くことからしか
始まらないから。そういう意味で、ここしばらくが、あらゆる「伝統」にとっての正
念場かもしれない。
(田)今やらなければならないことが沢山あるということですね。
(濱)まったくそのとおりです。それにしても、「伝統文化プロデュース」という名前
を付けるときは、ちょっとドキドキ感はあったよね。「いいの?」みたいな。
(梅)そうそう。ま、でも「このプロデュースって何かフィットしてるよなぁ」ってい
う感じで最後落ち着いたんやね。「こういうことやろ、我々がやりたいのは」って話
になって「プロデュース」になったよね。
(田)我々が時代を先取りしてたんですよ!
次回の最終回では、これからの【連】についてお話をお聞きしていきます!
♪次回もお楽しみに♪
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♪♪次回メルマガ104号は、6月1日(火)に配信予定です!♪♪
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