嵯峨野文化通信 第75号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン 
 
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              〔嵯峨野文化通信〕 第75号
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         日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?

    伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に

          ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。

         京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!

               毎月1日・15日(月2回)

    ★VOL:75(2009/3/15)
 
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 ○【連】からのお知らせ ———————-心ほっとする、季節の山野草
  ○(連載)『丹後と京都』———————- 第九回
  ○[嵯峨野学藝倶楽部]3月・4月開講講座のお知らせ

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 【連】からのお知らせ
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 ○心ほっとする、季節の山野草

寒い中にも、だんだんと春の兆しが見えてきましたね。梅の花が咲き始め、これから
様々な草木が色とりどりの花をつける季節です。
  【連】では、四季折々の山野草と茶花を販売しています。京都洛北、大原の地で地元
 の方が大切に育ててくださっています。けして派手ではありませんが、優雅で、日本人
 の美意識に触れる山野草は、見ているとほっと優しい気持ちになれるはずです。

 ※商品は、鉢または溶岩鉢に植え込みをして栽培地(京都洛北・大原)からお届けして
  おります。
 ※数量に限りがございますので、売り切れの際はご容赦ください。

 ご注文は、以下のご注文フォームよりお願いいたします。
  連・山野草直送便のご注文フォーム
  URL http://my.formman.com/form/pc/TtRBPN8INSfdmaHk/

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                           (連載)『丹後と京都』
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                第九回「丹後七媛」           
                                    太田 達

  昨日、久しぶりに寺町三条にある「かに道楽」に行った。北白川店にはかつてよく行
 ったものだが、蟹を喰うということは一体どういう行為なのであろうか? 「蟹喰べ行
 こう」 とPuffyの歌詞にもあるがごとく、山に初雪降る頃に、あちこちでかわされる挨
 拶である。蟹を喰うと無口になる、とはよくいわれることだ。間違いなく事実である。
 私は、ただ、ひたすら蟹の身をほぐし続け最後に食べるタイプである。ある意味同席の
 会食者は無視、いや、その存在すら消えている。相手もそうであろうから、気の弱い人
 間にとってこんな好都合な会食は他にない。

  基本的に、蟹は年長者が目下を、上司が部下達を、おっさんが若いおねえちゃんを誘
 う。昨日も隣の座敷ではおっさんの下心の饗宴であったが、聞こえるのはおっさんの蘊
 蓄(うんちく)ばかり。たぶん、おねえさんは蟹身ほぐしに夢中なのであろう。なぜか
 その気配が愉快である。しかし最後の雑炊のころともなると、つかれる。頭もぼーっと
 して、いまどこにいるのやら、という状態。京都のど真ん中のかに道楽の座敷が、丹後
 半島間人(たいざ)の蟹民宿とかぶって見える。そういえばこの店は、旅館の造りと同
 じである。これはねらったものか偶然か、幻覚にまどわされながら、丹後七姫がどこへ
 いったのやら思い出そう。

  そう、間人である丹後半島の西の付け根である。車で10分も走れば通り抜けてしま
 うような小さい町なのであるが、そこそこちゃんとした、もはや民宿とはいいがたい旅
 館が建ち並んでいる。ここが、丹後七姫のひとり、聖徳太子の母間人皇后のふるさとな
 のである。間人蟹は、一杯三萬くらいなのだろうか、この蟹を食べに真冬の日本海のか
 つての僻村に京阪神から多くの人が訪ねてくる。不思議な現象であるが、このタグ付き
 の蟹はそれほど魅力的なのであろう。聖徳太子の母も食べたのかな。彼女に蟹をおごっ
 たのは、誰? どんなふうに? 暗い海のそこ深く住むかにを当時は捕獲するすべがな
 いと思うのだが、古事記の応神記に面白い謌があるのでご紹介しよう。「この蟹や何処
 の蟹百伝ふ 角鹿の蟹」宇治の木幡での饗宴の記事であるが、角鹿はいまの敦賀である。
 もしかしたら、越前蟹? 間人の蟹の親戚ということで、失礼しました。

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 ◆[嵯峨野学藝倶楽部] 3月・4月開講講座のお知らせ ◆
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 詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧下さい。

 ★「うたことば研究会」
  日程:3月21日、4月25日(いずれも土曜)
  時間:午後2時〜3時30分(90分)
  監修:田口 稔恵
  ※資料代等が必要です。詳細はお問合せください。

 ★「今様・白拍子教室」
  日程:3月21日、4月4日、25日(いずれも土曜)
  時間:13時〜14時(60分)
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
  性別・年齢・経験は問いません。

 ★「茶道教室(水曜日コース)」
  日程:3月25日、4月8日、22日(いずれも水曜)
  時間:13時〜18時(ご都合の良い時間にお越し下さい)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、受付けています。

 ★「茶道教室(土曜日コース)」
  日程:3月28日、4月11日、18日、25日(いずれも土曜)
    ※4月4日の稽古は、4月25日に変更になりました。
  時間:15時〜20時(ご都合の良い時間にお越し下さい)
    ※4月11日、18日のみ13時〜20時です。
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、受付けています

 ★「京文化を語ろう」
日程:4月11日(土)
時間:11時〜12時30分(90分)
  講師:太田 達
テーマ:「大坂からみる京都」
参加費:1回1,000円(茶菓子付)
  ※1回のみの参加も、受付けています。

 ★「京都歴史講座」
  日程:3月22日(日)
  時間:11時〜12時30分(90分)
  講師:中村 武生
  テーマ:「酬恩庵一休寺と田辺の古墳群など」
  参加費:1回 1,000円 (茶菓子付)
  ※1回のみの参加も、受付けています。
 
 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/
 
お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

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  3月1日、今様・白拍子教室から義経元服の地といわれる滋賀県竜王町の鏡神社で今様
 と白拍子の奉納をしてきました! 竜王町では毎年、16歳で元服した義経にちなみ16
 歳以上の男女を募って、元服の儀式を行っておられます。白拍子や狩衣を着られた参加者
 のみなさんの表情を見ていると、儀式に向かわれる前は緊張されているようでしたが、儀
 式が終わると笑顔がこぼれ、とても晴れやかな表情をされていました!

                                  (きしもと)

     [次回は、4月1日(木)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
 
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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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