伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第164号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:164(2012/12/3)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ——–月釜「忠臣蔵茶会」のお知らせ
弘道館文化講座のお知らせ
「菓子からみる皆川淇園の時代展」を
開催しています!
「京BizS」放送のお知らせ
『花園』連載のお知らせ
「宮中で愛された御所人形」講演会のご案内
■(連載)『ニッポン城郭物語』———————– 第七十八幕
■(連載)『北野の芸能と茶屋』—————————- 第六十八回
■[嵯峨野学藝倶楽部]12月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■月釜「忠臣蔵茶会」のお知らせ
ご好評いただいております弘道館の月釜、12月は「忠臣蔵茶会」です!
今回はスペシャルゲストとして、講談師・旭堂南青さんをお迎えし赤穂義士銘々傳から
「神崎与五郎」を語っていただきます。
討ち入りの日、吉良邸では茶会がひらかれていました。吉良上野介は茶道卜一流の家元
でしたが、大石内蔵助も茶人、大高源吾も茶人。講談×茶会で楽しむ忠臣蔵。
どうぞお楽しみに!
「忠臣蔵茶会」
日 程:12月9日(日)
時 間:10時、12時、14時(要予約)
10時、14時は若干数となります。お急ぎください。
席 主:太田宗達(弘道館館主)
特別ゲスト:旭堂南青(講談師)
場 所:有斐斎 弘道館(京都市上京区上長者町通新町東入)
参加費:3,000円
お問合せ、お申込みはコチラ
075-441-6662
tea@kodo-kan.com
弘道館HP、アクセスはコチラ
http://kodo-kan.com/access.html
■弘道館文化講座のお知らせ
「京都文化教養講座1~天皇からみる京都~」
日 時:12月8日(土)
テーマ:「南朝と北朝」
時 間:11時~12時30分(90分)
場 所:有斐斎 弘道館
講 師:太田 達
参加費:1回2,000円(生菓子、抹茶付き)
「京都文化教養講座2~茶の湯の文化を織る~」
日 時:12月18日(火)
テーマ:「宗旦四天王」
時 間:13時~14時30分(90分)
場 所:有斐斎 弘道館
講 師:太田 達
参加費:1回2,000円(生菓子、抹茶付き)
詳細はコチラ
http://kodo-kan.com/seminar.html
お申込み、お問合せはコチラ
kouza@kodo-kan.com
■「菓子からみる皆川淇園の時代展」を開催しています!
先日の臨時号でお知らせしました、こちらの展覧会。
皆川淇園と同時代の方を取り上げ、有職菓子御調進所老松の有志による作品を展開してお
ります!この時代の芸術家たちが何を想い、そして何を残したのか。菓子を通してお伝えで
きればと思います。
弘道館の紅葉もまだまだ綺麗です。ぜひ足をお運びください。
日 時:開催中~12月25日(火)
時 間:11時~16時
入場料:1,000円(抹茶または煎茶と菓子付き)
場 所:有斐斎弘道館)京都市上京区上長者町通新町東入元土御門町524-1)
閉館日:水曜日
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/
■「京BizS」放送のお知らせ
【連】代表の濱崎加奈子が、KBS京都の経済情報番組「京bizS」にコメンテーターとし
て出演いたします!
毎月、第1、第5金曜日に出演しており、番組後半の「京都びじねす温故知新」という
コーナーを担当しています。ぜひご覧ください!
KBS京都「京bizS(キョウビズエス)」
日 時:12月7日(金)
時 間:21時25分~22時25分
番組表はコチラ
http://www.kbs-kyoto.co.jp/now_on_air/tv.htm?p=5
■『花園』連載のお知らせ
妙心寺が発行している月刊のエッセイ集『花園』にて、伝統文化プロデュース【連】のメ
ンバーが交代で連載しています!今月は有職菓子御調進所老松主人の太田達が執筆妙心寺し
ています。弘道館でも配布しておりますので、どうぞお声掛けください!
HPはコチラ
http://www.myoshinji.or.jp/book/
『花園』のお問合せ・ご注文は、花園会館部「頒布課」まで
TEL:075-467-2990
■「宮中で愛された御所人形」講演会のご案内
日本今様謌舞楽会護持会特別講演会として、有職御人形司の十二伊東久重さんをお迎えい
たします。今回は、護持会会員のみではなく一般の方もご参加いただますので、この貴重
な機会をお見逃しのないようご参加ください!
御所人形は江戸時代に宮中でその品格と愛らしさを賞頑され、四季折々の節句の御祝いや
御結婚、御出産など、さまざまなご慶事の際に飾られた人形です。また、宮中を訪れた方々
のお土産として使われるなど、特別な人形でした。
今回の講演では、御所人形の由来や製作法をはじめ、宮中御用の御所人形司である伊東家
のこと、この家を継いだ私の人形に対する想いなどをお話したいと思います。 有職御人形司 十二伊東久重
日 時:平成25年1月27日(日)
時 間:18時~20時30分(17時30分受付開始)
場 所:ハイアットリージェンシー京都(京都市東山区三十三間堂東)
参加費:10,000円(食事代込み)
申込先:日本今様謌舞楽会護持会
TEL/FAX 075-871-3205
MAIL info@imayou.jp
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■『ニッポン城郭物語』■
ー第七十八幕ー ~二条城の話 その5~
梅原 和久
前回は明治初期、二条城が京都府庁であった時代に、旧幕府時代の建物がどの程度残っ
ていたのかについて、府の行政文書から見てみた。府の庁舎となっていたのは、13年間
一貫して現在の二の丸であったが、当時の本丸はどうなっていたのだろうか。今回も京都
府総合資料館蔵の文書「二条城借受定約並本丸返礼一件」から、当時の様子を見てみよう。
第75幕で、最後の将軍慶喜が活躍した時代の二条城について書いたように、幕末の二
条城本丸には、仮御殿と天守台上に物見台が建てられていた。建設は慶応3年(1867)
夏。ちょうど在京していた越前の松平春嶽が、物見台の建設工事中に二条城を訪れたこと
が彼の回想録『逸事史補』に記録されている。「一覧すれば眺望殊に佳なり。山崎八幡を
見渡し、晴には生駒山も見ゆるよし」とある。
本丸仮御殿は、二の丸御殿から廊下橋を通って内堀を越え、そのまま外に出ることなく
移動できるように長い廊下がつながっていた。庭に面した居室の2階にはガラス戸が入っ
ているなど、慶喜らしくモダンなつくりだった(※)。ただ、春嶽には不評だったようで、
「粗略なる館」「二の丸の館より新築の館へ廊下を架け渡し、凡(およそ)二三丁またも
あるべし。下より上へ上り、本丸の多門迄上り、夫(それ)より廊下にて新築の館へ参る
、不便利の甚だしき也。」とボロクソである。
ただ、この仮御殿に慶喜が居たのはわずか三ヶ月ほどであり、主を失った本丸は急速に
荒廃したようだ。
第2代府知事槇村正直は、明治12年(1879)8月9日付で、工兵第四方面提理陸
軍大佐品川氏章に宛て、本丸の建物が「大破」のために「本丸地所建物共今般御返戻致シ
度(たく)」と申し出ている。当初は二の丸と同様に府が陸軍省から借りることになって
いた本丸の建物が、慶喜による建設からわずか10数年で使えないと判断されるほどの状
態になっていたことになる。
この申し出を受け、府と陸軍省との間で、本丸を除いた部分の五ヵ年間の「二条城借用
定約」がかわされることになった。そして、翌13年11月に「本丸内建物周囲草取掃除」
を行った上京区の今井某に拾九円三拾六銭を支払ったり、14年6月には「本丸内建家」
の「悉皆入札」のため「上下京区内凡(およ)ソ十ヶ所」に向けて入札の広告が出された
ことなどが、この文書には記録されている。
こうして、慶喜ゆかりの本丸の建物は、この年のうちに全て撤去されたのである。
(※)『徳川慶喜公伝. 巻3』所収の写真。これは、江戸時代の将軍の居室が写された
唯一の写真である。
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953148/39
近年原版が見つかり、外観の詳細な部分までわかるようになった。
http://siroshogun.web.fc2.com/siro/nijyo/img/nijyo_03.jpg
■『北野の芸能と茶屋』■
第六十八回
井上 年和
享保十五年(1730)6月20日
「同廿日昼八ツ時、上立売室町西へ入町上立売町大文字や五兵衛宅より出火、同夜八ツ
時鎮火、風艮風後に北風、西は北野馬喰町迄、南は井町上る処迄、西にて千本一条、東
にて北川飛鳥町上る処迄、北は舟岡山迄、北野天神東門前家にて焼留り申候にて、社内
無別条」
『月堂見聞集』
享保十五年(1730)6月20日午後3時頃、大文字屋五兵衛の元服祝いのため、料
理を準備していた台所の火が般舟院に燃え移り、連日吹き続いた風にのり、瞬く間に西
陣一帯を焼き尽くした。所謂「西陣大火」である。
延焼範囲は、西は北野馬喰町、南は井町(二条城より10町程北西か?)、東は北川
飛鳥町上る処(御所より5町程北西か?)、北は舟岡山まで延焼し、町数134町、家
数3,798軒に及んだ。北野近辺では、町数8町、家数213軒、寺8ヶ寺、宮司24
軒、祠官1軒、松梅院1軒が燃えたが、北野社は類焼を免れたようだ。西方寺も焼け残
ったが、馬喰町の茶屋、七軒茶屋は焼け、その火が松梅院へ移り、松梅院の北西の宮が
焼け、そこで火は留まったようだ。
焼け跡では下京の有志により炊き出しが施されたが、焼け出された人々は、「家は焼
失す立寄るべき家はなし、老少着たる帷子一つにて、所々に徘徊す、目もあてられぬ躰
言語に絶す」状況であった。
これにより、西陣産業が大打撃を受け、西陣の旦那衆を顧客としていた上七軒も衰微
していった。
寛政元年(1789)『北野新地文書』にも、「一、当町茶屋株御免年月并冥加銀上納
之訳御尋ニ御座候。右茶屋株之義、いつ頃蒙御免候哉判間敷義ニ而、古来より商売仕来
候。勿論、享保十五年戌六月西陣大火之砌、書物等モ類焼ニ付、委敷訳書等難相知御座
候。」とあって、この大火で茶屋の所有する書類が燃えてしまったことがわかる。
しかし、これを契機とした開発はなく、街区の変更等は基本的になかったと思われる。
この大火以前よりは多少衰微したかもしれないが、また元通りに復活したのだ。
上七軒の花街も幾多の試練を乗り越え、現在まで存続しているのである。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 12月開講講座のお知らせ■□
詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日コース)」
日程:12月5、19日(水)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土曜日コース)」
日時:12月8、15日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:8日10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
15日10時〜12時半、15時〜19時
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「今様・白拍子教室」
日程:12月1、15日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:13時〜14時
講師:石原 さつき
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
■「うたことば研究会」
ただいま休講中です。
再開日が決定次第お知らせいたします。
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com
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■□■ひとこと■□■
先日弘道館に来館された外国の方が、路地に落ちている一枚の紅葉に足を止め
写真を撮っておられました。
日本では当たり前すぎて、その素晴らしさに気づけない光景がまだまだたくさん
あるんだなと思いました。
(いまむら)
[次回は、12月15日(土)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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