伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第137号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:137(2011/10/15)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ———京都館「八重洲移転5周年記念イベント」開催中!
有斐斎弘道館月釜「皆川淇園的」のご案内
余香祭のお知らせ
まちかどミュージアムが開催されます
京都をめぐる番組に濱崎加奈子が出演します
■(連載)『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』———- 第三十八回
■(連載)『北野の芸能と茶屋』—————————— 第四十一回
■[嵯峨野学藝倶楽部]10月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■京都館「八重洲移転5周年記念イベント」開催中!
伝統に裏付けられた技術に新たな流行を取り入れた新製品を、季節に応じて、展
示・販売している、東京にある京都館。その、八重洲移転5周年記念イベントが、た
だいま行われています!
さまざまな京都の伝統産業がイベントを行っていますが、その中で、【連】の活動に
協力くださっている、有職菓子御調進所「老松」の職人さんによる、創作和菓子の展
示・販売もされています。
今回の職人さんは、青山洋子さん、中丸剛志さんです。
ここでしか見ることができない作品ですので、機会があればぜひ足を運んでください
ね!
日程:10月19日(水)まで毎日
時間:10時30分~19時30分
場所:京都館(東京都中央区八重洲2丁目1番1号 ヤンマー東京ビル1F)
京都館のHPはコチラ
http://www.kyotokan.jp/event/index.php
「老松」ブログはコチラ
http://blog.oimatu.shop-pro.jp/
■有斐斎弘道館月釜「皆川淇園的」のご案内
有斐斎弘道館の月釜は、皆川淇園の時代をみなさまとともに考えるお茶会です。
毎回楽しい趣向をご用意いたしております。
第1回目となる10月のお茶会のテーマは、「皆川淇園的」です。江戸時代中期の儒
学者である皆川淇園が、晩年にひらいた私塾「弘道館」の跡地に建つ有斐斎弘道館。
この地で、皆川淇園についてご一緒に考えてみませんか?
日 程:10月23日(日)
時 間:11時~15時(お好きな時間にお越しください)
場 所:有斐斎弘道館
参加費:1,500円(会員の方は不要)
※会員でない方は、準備の都合により3日前までにお申込みください。
詳細はコチラ
http://kodo-kan.com/tea.html
お申し込み、お問合せはコチラ
info@kodo-kan.com
有斐斎弘道館(上京区上長者町通新町東入ル元土御門町524‐1)
http://kodo-kan.com/access.html
有斐斎弘道館の月釜は2011年10月より、月釜制(会員制)に移行いたしており
ます。
ただいま会員受付中ですので、気軽にお問合せください。
年会費:1万円(各回の参加費は不要です)
■余香祭のお知らせ
北野天満宮の祭である余香祭(よこうさい)では、全国から献詠された和歌作品
の中から、選ばれた和歌が披露されます。
和歌の選者は、【連】代表の濱崎加奈子です!
当日は、向陽会の方々による、綾小路流の披露講式が行われます。
和歌の神様を祀っている北野天満宮において、和歌の世界を感じてみませんか?
日程:10月29日(土)
時間:14時より約50分間
場所:北野天満宮本殿(京都市上京区馬喰町)
北野天満宮のHPはコチラ
http://kitanotenmangu.or.jp/kitano_event/
■まちかどミュージアムが開催されます
京都府庁界隈において、まちかどミュージアムが開催されます。
このイベントの一環として、有斐斎弘道館では、老松さんの和菓子作品の展示を行
います!
江戸時代の絵師、伊藤若冲をテーマにした和菓子展です。期間中は、呈茶もお楽し
みいただけます。
お誘い合わせの上、ぜひお越しください!
企画展「京菓子から歴史を考えるー若冲ー」
日程:10月29日(土)~11月13日(日)
時間:11時~17時(入館は16時30分まで)
場所:有斐斎弘道館
費用:500円(呈茶は別途500円必要)
※期間中、10月30日(日)、9日(水)は休館です。
□期間中のイベント□
11月5日(土) 茶会 11時~15時(別途500円必要)
11月6日(日) 弘道館の月釜 開炉 11時~15時(要予約・入館料含2000円)
弘道館のHPはコチラ
http://kodo-kan.com/
■京都をめぐる番組に濱崎加奈子が出演します
ABCテレビの「京都タイムトラベラー ~いにしえの美食めぐり隊~」という番組
に、【連】代表の濱崎加奈子が登場します! タレントの方々とともに、京都をめぐ
るクイズ番組です。
ぜひ、ご覧ください!
日程:10月22日(土)
時間:10時25分~11時20分
チャンネル:朝日放送(ABCテレビ)
番組名:国民文化祭開催記念「京都タイムトラベラー ~いにしえの美食めぐり隊~」
朝日放送の番組表はコチラ(該当番組は16日以降に見られるようになります)
http://asahi.co.jp/tvprogram/
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■『源氏が食べるー平安文学に描かれる食ー』■
第三十八回
荻田 みどり
前回に引き続き、藤裏葉巻の六条院行幸を見ていこう。
冷泉院や朱雀院をもてなすため、六条院の池では鵜飼が行われた。そこで鵜が
捕った魚は、別途北野の地で鷹飼によって捕まえられた鳥とともに献上される。
池の魚(いを)を、左少将とり、蔵人所の鷹飼の、北野に狩仕まつれる鳥一番(
ひとつがひ)を、右の少将捧げて、寝殿の東より御前に出でて、御階(みはし)の
左右に膝をつきて奏す。太政大臣仰せ言賜ひて、調じて御膳にまゐる。
魚は左少将が、鳥は右少将が捧げる。鵜飼が最大限のもてなしであったことは前
回述べたが、鷹狩もまた然りである。
日本最大の前方後円墳、大仙陵古墳で知られる仁徳天皇の頃には、「鷹甘部(た
かかいべ)」という官職が設置され、鷹狩は国策として行われていた。仏教重視の政
策により聖武天皇の頃から幾度も鷹を飼うことの禁止令が出されるが、天皇自身が
鷹狩をしに野に出ていた記録が見られる。桓武天皇を始め、平安期の天皇たちは鷹
を愛玩していた。
『源氏物語』では、「蔵人所の鷹飼」とあるように、蔵人所に所属していた正式な官
職であったことが窺える。また、行幸となると大がかりな準備が必要になるため、狩
猟を装って支配領域の確認をするという重要な位置づけがあったとも考えられてい
る。
六条院の中では、さすがに鷹狩まではできないので、北野で捕ってきたものを捧
げる。この魚と鳥は、太政大臣が帝のお言葉を左右少将に伝え、調理して帝の御
膳に供する。
漁猟(鵜飼)によって捕られた魚と狩猟(鷹狩)によって捕られた鳥を御前に供す
ことは、この地を支配する天皇に、空・陸・海全ての恵みを献上することになる。供
される天皇の威光を示すとともに、宴の主でありそれらを準備することのできる源
氏の威勢をも示すことになるだろう。
(参考文献)秋澤亙「王朝文化とスポーツ」(『王朝文化を学ぶ人のために』世界
思想社 2010年8月)
■『北野の芸能と茶屋』■
第四十一回
井上 年和
天正十九年(1591)6月18日
「一、天気快晴、観音今日」かいちょう也、観音寺参候、今日十八日御かうにて候
へ共禅祐御煩故しき無之、かた計よみ申也、観音寺ニても同前、家康殿おとり天
神にて御おとり候也、」
『北野社家日記』
徳川家康が北野で踊ったようだ。3年前には秀吉に聚楽第で忠誠を誓わされた家
康は、また秀吉に唆されたのであろうか。
この時、秀吉は前年に小田原の役、奥州仕置を終え、朝鮮へ征明を告げ入朝を要
求するなど、まさに当時の最高権力者であって、さすがの家康も秀吉に言われれば
従って踊らざるを得ない。それを松梅院や他の宮仕達も一緒になって鑑賞していたの
であろう。家康にとっては弱みを握られたような思いであったのではないだろうか。
そうでなかったとしても、家康が北野社で踊るとは何とも不似合いな感じがしてなら
ない。余程機嫌が良かったか、家康は思いの外、踊るのが好きだったかどちらかで
ある。
家康が覇権を征してからも北野社領が確保されたのは、この弱みを握っていた宮
仕達のにらみが案外効いていたのかもしれない。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 10月開講講座のお知らせ■□
詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日コース)」
日程:10月26日(水)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土曜日コース)」
日時:10月22、29日(いずれも、土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
(22日のみ)15時~
講師:西村 宗靖・太田 宗達
※見学/体験も、随時受付けています。
■「今様・白拍子教室」
日程:10月22日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:13時~14時
講師:石原 さつき
※見学/体験も、随時受付けています。
性別・年齢・経験は問いません。
■「うたことば研究会」
日程:10月22日(土)
場所:嵯峨野三壷庵
時間:15時~16時(60分)
監修:田口 稔恵
※資料代等が必要です。詳細はお問合せください。
●URL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com
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■□■ひとこと■□■
先日、さつまいもの茎や葉の調理方法を知る機会があり、早速きんぴらやスープに
してみました。スーパーで売っている野菜以外にも食べられるものはあって、なすやネ
ギなどの身近な野菜も比較的手がかからず育つことを知りました。
野菜が高騰し、食の安全が話題となっていますが、「自給自足」は、自分が考えてい
たよりも身近から始めることができるのではないか、と思い始めました。
(まつだ)
[次回は、11月1日(火)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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