今年度の「信仰からみる京都」は、「京街道編~伝統の食文化をたどる道~」と題して、京街道に息づく伝統の食文化に目を向け、菓子が生まれ受け継がれてきた背景をひもときます。土地の歴史や人々の祈りとともに育まれた味わいをたどりながら、京都の食がもつ奥深い魅力に触れていきます。
7月18日(土)開催の第3回目は「門前菓子~北野白梅町~」をテーマに、京都の街並や文化と歴史的に深い結びつきがある寺社仏閣とその門前町、そしてそこから育まれ、今も京都の日常に溶け込んでいる伝統行事や食文化について考えました。
祇園祭は日本三大祭の一つとして知られていますが、その起源は平安時代の疫病退散を願う祭礼にあり、長い歴史の中で地域の信仰や人々の暮らしと深く結び付いて発展してきました。講義では、八坂神社を中心とした祇園信仰や神仏習合の歴史にも触れながら、祭りが単なる年中行事ではなく、人々の願いや祈りを受け継ぐ文化であることが紹介されました。
また、神社や寺院の門前町が果たしてきた役割についても学びました。参拝客が集まる場所には茶屋や土産物店が並び、人々が交流し、芸能や商業が育まれるなど、門前町は当時のにぎわいの中心でした。北野天満宮前の「上七軒」の成立や、門前茶屋の歴史を通して、京都の町並みがどのように形づくられてきたのかを知ることができました。さらに、門前で親しまれた餅や団子などの「門前菓子」は、参拝文化とともに発展した地域ならではの食文化であり、その背景にある歴史や人々の暮らしについても理解を深めました。
今回の講義は、祭礼や歴史を学ぶだけでなく、普段見慣れた京都の風景を新たな視点で見つめ直す機会となりました。当館では今後も、京都の歴史や文化をより身近に感じていただける講座を開催してまいります。ぜひ次回もご参加ください。
お菓子は八坂神社のご神紋入りの「ふのやき」でした。クレープのような記事に、歯切れのよい求肥と、山椒風味お白みそ餡が美味しい特別菓子です。
講座「信仰からみる京都」は来月以降も開催いたします。
2026年前期 信仰からみる京都・京街道編~伝統の食文化をたどる道~
◆開催概要
2026年前期 第3回「門前菓子~北野白梅町駅~」
開催日 2026年7月18日(土)
有斐斎弘道館 太田 達(有斐斎弘道館 理事、立命館大学教授)
※当イベントは終了しました。





