【開催報告】2026年年度第2回月釜「水」

2026年6月7日(日)、有斐斎弘道館月釜、2026年度第2回目を開催しました。チェコ出身の席主、クリスティーナ・チースレロヴァーさんが「水」をテーマに皆さまをお迎えいたしました。


この日は折しも朝からの雨。常ならば、折角のお茶会の日に生憎の…と思ってしまうところ、ご参会の皆さまの足元を心配しつつも、まさに茶会のテーマにぴったりの風情に心が弾みます。



待合の軸は大徳寺第百七十世・清巌宗渭の払子 (ほっす)画讃。
払子は本来、埃や、虫を殺さずに払う道具でしたが、禅宗では意味が転じて衆生の煩悩を払う象徴として、高僧が説法をする際に用いる法具となりました。払子の白く長い毛を思い浮かべれば、心に清涼感が吹き込まれ、梅雨入りの憂いを祓い清めてくれる心地がいたします。



本席の広間には、クリスティーナさんのお寺、栖賢寺を昭和初期に再興した中興開山・間宮英宗老師の寒山拾得画讃。
茶室の床には現大徳寺管長御筆の「青山緑水」

故郷・チェコのボヘミアングラスを見立てた薄茶器や、黄檗山古材の舟板結界、瀧地紋の車軸釜に、波頭に千鳥の意匠の主茶碗…水を連想するお道具、見た目やご銘も涼しげな取り合わせの数々。朱塗の手桶水指に映える青竹の蓋置もご馳走です。


主菓子は老松製の「水辺の蛍」
クリスティーナさんが和菓子職人さんと相談された特別デザインで、螢籠を模した菓子器に入って出てきました。


二服目の干菓子は、こちらもクリスティーナさんが創意された、夏バージョンの「吹き寄せ」、同じく老松製です。


雨はまるで包みこむかのように、茶室の静謐を深めてくれます。
しとしとと心地よく降りつづける微かな雨音、釜の湯が煮え立つ松風の音、席主の穏やかな会話が交差して響き合い、雨の日ならではの趣きを味わう一会でした。


◆開催概要
2026年度有斐斎弘道館月釜 第2回「水」
開催日 2026年6月7日(日)
席 主 クリスティーナ・チースレロヴァー(臨済宗大徳寺派栖賢寺 寺庭夫人、有斐斎弘道館 講座講師)

※当イベントは終了しました。
※掲載の写真は、被写体の皆さまに事前の掲載許可を頂いてます。写真の無断転載・使用は固くお断りいたします。

多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。