伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第257号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:257(2016/12/1)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ーーーーーー歳末恒例企画・特別企画のご案内
*トピック:福島幸治 菓子展開催!
各種講座のご案内
■(連載)『ニッポン城郭物語』————第百二十七幕
■(連載)『北野の芸能と茶屋』————第百五十四回
■[嵯峨野学藝倶楽部]12月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
◆各種講座・イベントのご案内
■歳末恒例企画1 「歌舞伎 仮名手本忠臣蔵 ゴトウ千香子 版画展」
江戸時代の庶民が熱狂した歌舞伎芝居の世界。日本人が永く愛してきた忠臣蔵と
いう作品を通して、現代の日本人が忘れかけている何かをご一緒に思い起こすこ
とができればと思います。
日 程:2016年12月3日(土)〜15日(木)※水曜休館
時 間:10:00〜17:00
作 家:ゴトウ千香子 氏
入館料:500円(別途500円でお茶菓子をお召し上がりいただけます)
場 所:有斐斎弘道館2階アートスペース
■歳末恒例企画ー2 「忠臣蔵 講談×茶」
”赤穂義士鷆傳 赤穂源蔵 徳利の別れ”
討ち入りの日、吉良邸では茶会がひらかれていました。吉良上野介は茶道ト一流
の家元でしたが、大石内蔵助も茶人、大高源吾も茶人、、、。忠臣蔵を知らずし
て日本文化をなかれ。講談を聞かずして歳を越すなかれ。ほろり涙しながら、一
椀の茶をしみじみあじわうひととき。
日 程:2016年12月11日(日)
時 間:11時または13時開始のいずれか
出演者:旭堂南青(講談師)、太田宗達
参加費:3000円(茶菓子付)
会 場:有斐斎弘道館
■特別企画 福島幸治 菓子展
京菓子展「手のひらの自然ー京菓子と琳派ー」2015大賞受賞者である福島氏
による特別展。今回の展示では、和菓子職人の目から見た「仮名手本忠臣蔵」を
菓子で表現する。
日 程:2016年12月10日(土)〜15日(木)※水曜休館
時 間:10時〜17時
作 者:福島幸治 氏
入館料:500円
(別途500円で福島氏の作品とお抹茶をお召し上がりいただけます。
会期中限定の作品となりますので ぜひご賞味くださいませ)
会 場:有斐斎弘道館2階アートスペース
備 考:12月11日15時より、同時開催の版画展の作家ゴトウ千香子氏との
トークイベントがあります。
■講座「江戸時代の〈教養〉を考えるー茶書・謡ー」
皆川淇園によって創設された弘道館にちなみ、江戸時代の教養文化を考える実践
講座。江戸時代の教養である「茶」と「謡」を楽しむ講座となっています。
日 程:2016年12月4日(火)
時 間:第一部 16時半〜18時
リーダー=濱崎加奈子、太田宗達
第二部 18時〜19時
講師=林宗一郎(能楽師)、樹下千慧(能楽師)
参加費:第一部+第二部 3000円(学割2000円)
一部または二部のみ 2000円(学割1000円)
場 所:有斐斎弘道館
■講座「信仰から見る京都」ー吉田・神楽の岡ー
さまざまな文化を生んだ京都。そこには、信仰・宗教が必ず係ってきました。こ
の講座は京都の文化を深く知るための「教養」講座です。有斐斎弘道館の庭を眺
めながら、美味しいお菓子を抹茶をいただきつつ、京の知を訪ね語らいましょう。
日 程:2016年12月10日(土)
時 間:11時〜12時半
講 師:太田達(京都精華大学・立命館大学非常勤講師)
参加費:2000円(生菓子・抹茶付)
*上記各種講座・イベントのお問い合わせ、お申込みはコチラ
T E L :075ー441ー6662
メ ー ル :kouza@kodo-kan.com
有斐斎弘道館HP: http://kodo-kan.com
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■『ニッポン城郭物語』■
ー第百二十七幕ー
梅原 和久
昨年6月、太閤秀吉が築いた初代伏見城、いわゆる指月城の遺構である石垣や堀
、それに大量の金箔瓦が見つかり、大きく報道されたところだが、この11月、別
の場所から大規模な石垣が発見された(※1)。
前回の発見時に取り上げた(※2)ので繰り返さないが、この指月城は文禄5年
(1596)、推定マグニチュード7とも言われる直下型の大地震により倒壊した
ために、現在では地上に何の痕跡も残さない幻の城である。
前回見つかった石垣は、最大でも高さ1メートル程度の部分的なものだったのが
、今回は高さ2.8メートル。上段部分は残っていなかったものの、6〜7段の高
石垣が南北14.5メートルにわたって見つかったのである。他にも、幅20メー
トルに及ぶ可能性のある堀や、建具の一部とみられる木片、瓦の破片が大量に発見
された。
秀吉が築いた城は、この伏見城をはじめ長浜城、山崎城、聚楽第、大坂城など数
多くあるが、地上に構造物を残している城は、国特別史跡名護屋城や、国史跡石垣
山城など、数えるほどしかない。かの大坂城でさえ、地上には何も残っていないた
めに、30年以上前に見つかった石垣をわざわざ掘り起こして観光資源にしようと
しているくらいである(※3)。
ただ、京都市内はそうはいかない。聚楽第も、今回の指月城もそうだが、400
年ぶりに地上に姿を現した貴重な遺構も、結局は埋め戻して「現場保存」となる。
しかも、今回などは安全管理上の問題、ということで現地説明会さえ開催されなか
ったのだ。埋蔵文化財、特に近世の遺構に対する京都の対応は、所詮この程度なの
である。
(※1)初期伏見城、石垣と堀発見 慶長地震で倒壊か(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20161119000162
初期伏見城の石垣発見 聚楽第や大坂城につながる技術?(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASJCP3D7LJCPPTFC002.html
(※2)平成27年7月1日号 ー第百十幕ー
http://archives.mag2.com/0000185716/20150703091000000.html
(※3)大坂城 豊臣石垣公開プロジェクト
http://www.toyotomi-ishigaki.com/
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■『北野の芸能と茶屋』■
ー第百五十四回ー
井上 年和
昭和12年(1937)3月
最近筆者の見聞した上七軒総ての状況 全廓一丸となって大発展(その2)演舞場の
建築に伴ひ一面同廓芸妓の技芸発展に層一層努めなければならぬと男女役員は勿論、
各芸妓に達も非常な熱座左れば同廓現在の芸妓総数は七十四人、その内五六人のダン
ス芸妓を除くの外は全部舞踊、長唄、常磐津、清元、鳴物の各科に随意稽古に入つて
夫々練習に努めてゐる、ダンス芸妓は目下同廓歌舞練場に適当の教師がないので已む
を得ず歌舞練場には通ふて居らず左り迚空しく日を送つては居られず、いづれも屋方
で教師を聘して練習を続けてゐる、尚この外三十名近い少女は以前技芸の科目に依つ
て夫々異なる授業料を要してゐたのであるが最近その制度を改正して各科目を通じて
一定の授業料となり而も至つて低廉な授業料を徴する事にしたので、各少女は吾も吾
もと歌舞練場に通ひ、自分の望む技芸の教授を受けるやうになつた、この少女は大抵
同廓に於て近き将来舞子若くは芸妓となるを目的として居るもの、左ればこそ舞踊に
聲曲に、いづれも極めて熱心なる練習振に教授甲斐があるとて各師匠は喜んで居る
『技芸倶楽部15巻3号』
昭和12年の上七軒花街は芸妓の在籍数が74人で、その内5、6人がダンス芸妓であっ
た。ダンス芸妓とは当時京都花街では流行していた洋服を着た躍り手のことであるが、
上七軒では歌舞練場に教師がおらず、屋方に直接教師に来てもらって稽古を付けても
らっていたようだ。
また、芸舞妓になる前の少女に対しては授業料が安くなり、受けたい稽古を受けら
れるようになったので、非常に熱心に稽古に励んでいたようだ。
熟練の芸妓は自ら進んで技芸を磨き、また見習いには手厚く援助するなど、技芸発
展へのモチベーションを高める意欲と熱意が伝わってくる記事で、現在の上七軒花街
の基盤となっていることに間違いはないであろう。
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□■嵯峨野学芸倶楽部からのお知らせ■□
詳しくはhttp://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日 コース)」
日 程:12月7・20日※火
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土、日曜日 コース)」
日 程:12月3・17・23日※金/祝
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
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■□■ひとこと■□■
師走の弘道館もイベントが盛りだくさんです。日々の喧噪から離れて、
お庭を見ながらのんびりと、講座や茶会にご参加いただければと思います。
[次回は、12月15日(木)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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