嵯峨野文化通信 第247号

 伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第247号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                   ■VOL:247(2016/6/2)

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                 ■□■もくじ■□■
  ■【連】からのお知らせ ——-「今様わーくしょっぷ」を開催します!
                 「土御門ことばあそび」のご案内
                  弘道館講座のご案内
講座「皆川淇園を読む」のお知らせ
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』——————– 第百二十一回
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』——————– 第百四十八回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]6月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■「今様わーくしょっぷ」を開催します!

  平安時代の流行歌である「今様」は、どんなものであったのか、今様研究の第一
 人者である植木朝子氏のお話を伺い、ご一緒に今様を楽しみたいと思います。
  実際に歌を詠み、「今様合わせ」で共に愉しみましょう。
  和歌が初めてという方も、サポートがありますので、ご興味のある方はこの機会
 にぜひご参加ください。
  また、当日は「今様わーくしょっぷ」の後に、「土御門ことばあそび」も開催し
 ます。併せてご参加お待ちしております。 
 
 日 程:6月5日(日)
 時 間:13時~15時(予定)
 内 容:一、講演「今様の世界」 講師:植木 朝子(同志社大学文学部教授)
     一、今様作り体験    
     一、今様合ぷち体験
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(学生1,000円/学生証要提示)

 詳しくはコチラ(今様白拍子研究所HP)
 http://imayoshirabyoshi.com/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662(有斐斎弘道館)
 MAIL:kyoto.imayou@gmail.com (今様白拍子研究所)

 

 ■「土御門ことばあそび」のご案内

  水の面におふる五月の浮き草の憂きことあれや根をたえて来ぬ 凡河内躬恒
  
  命のみなもとである水。水に恵まれた日本では、生活のみならず神事や祭り、絵
 画や文学など人の営みすべてに水が大きく関わってきました。
  旧暦六月は水無月。水が無いと書きますが、梅雨に入るこの季節、水をテーマに
 あるいは水に自身の想いを重ねて歌を詠んでみませんか。
  当日は「今様わーくしょっぷ」の後に、開催いたします。ぜひ併せてご参加くだ
 さい。 
 
 日 程:6月5日(日)
 時 間:16時~18時
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(学生1,000円/学生証要提示)
      ※茶菓子つき

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/2016/05/27/今様ワークショップ/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662(有斐斎弘道館)
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■弘道館講座のご案内

京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 程:6月11日(土)
 時 間:11時~12時30分
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「大原野・道理と風流」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 程:6月21日(火)
 時 間:13時~14時30分
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 テーマ:「婆娑羅の茶」
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
http://kodo-kan.com/classes/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com
 

 ■講座「皆川淇園を読む」のお知らせ

  このたび、近世京都学会との共催で、皆川淇園についての勉強会を開催いたしま
 す。
  第1回目シリーズは、平戸藩主松浦静山の撰文である「皆川弘道先生墓表」につ
 いて、少人数でわかりやすく学んでいきたいと思います。
  どうぞお気軽にご参加ください。

 日 程:5月15日(日)
     6月19日(日)
     7月17日(日)
     9月18日(日)
 時 間:14時〜16時
 講 師:松田 清(京都大学名誉教授)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円

 詳細はコチラ
 http://kodo-kan.com/classes/淇園を読む/

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com
 
  

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              ■『ニッポン城郭物語』■

                -第百二十一回-
                                梅原 和久
 
 
織田信長が築いた旧二条城の堀跡が、また新たに見つかったというニュースを書
 こうとしていたのだが、現在の二条城の方に大きな動きがあったので方針変更。

  つい先日の5月29日、「二条城の価値を活かし未来を創造する会」の第1回会
 合が開催されたのだ(※1)。これは、文化庁が今年4月に日本各地の文化財を観
 光資源として活用するためのアクションプログラム(※2)を発表したことに対応
 して、二条城を管理する京都市が主催したもの。

  銀行アナリストとして名をはせ、現在は「国が文化財保護予算を増やすことが、
 景気回復に寄与する」と主張するデービッド・アトキンソン氏が二条城特別顧問と
 なったほか、マスコミ関係者など数人が委員の委嘱を受けたのだが、その中で、な
 んと我が伝統文化プロデュース連代表の濱崎さんも委員の一人として名を連ねてい
 るのである。

  この連載でも、二条城に対する提案を繰り返し行い、実際に二条城管理事務所の
 職員に説明したりはしてきたものの、所詮は部外者の遠吠えであり、実際に市政を
 動かすだけの力はないに等しかった。

  しかし、市長肝いりのこの会議は違う。文化庁の京都移転が決まったこともあり、
 今回の取組は文化庁の施策に対する「京都の本気度」を示す意味もある。「目に見
 える変化」という実績が必要なのだ。

  会議の中で、彼女は私の提案も大いに紹介してくれ、かなり前向きな反応をもら
 ったとのことだった。今後、夏までに3回ほど会議を開き、市への提言をまとめる
 ことになっているらしい。文化財としての二条城の魅力を広く伝えていくため、私
 も一緒に企画を練り上げていきたい。

 (※1)二条城、地域に開放を 「創造する会」初会合(京都新聞)
 http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20160529000119
 (※2)文化庁「文化財活用・理解促進戦略プログラム2020」の概要
 http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016042
 601_besshi02.pdf

             ■『北野の芸能と茶屋』■

                -第百四十八回-
                                井上 年和

  昭和6年(1931)6月
  上七軒若葉会
  六月七日午後五時から上七軒の若葉会を北野倶楽部で開催す。番組は左記の通り
 であるが地はすべて同廓芸妓が勤める。
 長唄(素囃子) 越後獅子 芸妓連
 清元(舞)   女太夫   立方  吉田ゑつ子
 長唄(舞)   雛鶴三番叟 翁   野中はな子
              千歳  村井房子
三番叟 出雲ふみ子
 長唄(舞)   藤娘    立方  伊藤あい子
 清元(舞)   玉屋    立方  高谷てる子
 長唄(舞)   黒木売   立方  北村君枝
 長唄(舞)   老松    立方  佐々木きし子
 長唄(舞)   淺妻船   立方  勝本八千代
 常磐津(舞)  勢獅子   頭   川村玉鶴
同   田中鶴子
手古舞 佐々木きし子
同   高谷てる子
同   伊藤あい子
同   野中はな子
  『技芸倶楽部9巻6号』

 昭和6年(1931)に開催された「若葉会」の出演者一覧である。大正15年
 (1926)の記事(第134回 平成27年10月15日 第231号)では「
 若葉會」は少女舞踊の会となっており、 出演者はみな少女であったのだろう。

  「京都府統計」によると、上七軒では昭和4年に貸座敷数が41軒とピークを迎
 えるが、この出演者達は、正に上七軒の全盛期を支えたメンバーとなる。花街の近 
 代化による隆盛がここに結実したと言えるであろう。
  後に上七軒で女将さんとなり、長年に亘りお茶屋を経営し、昭和後期から平成の
 初め頃に店を閉めた方も見られる。

  上七軒の盛衰と供に歩んできた長い道のりは、どの様な快楽や苦難があったのか、
 今となっては知る術もなくなっているのが非常に残念でならない。
 
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        □■[嵯峨野学藝倶楽部] 6月開講講座のお知らせ■□

   詳しくはhttp://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日 コース)」
  日 程:6月1日、8日、29日(水)
  時 間:9時~14時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講 師:西村 宗靖・太田 宗達
  場 所:嵯峨野三壷庵
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土、日曜日 コース)」
  日 程:6月4日(土)、12日(日)、26日(日)
  時 間:9時~18時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講 師:西村 宗靖・太田 宗達
  場 所:嵯峨野三壷庵
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/

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                ■□■ひとこと■□■

     近頃、通りすがりで紫陽花を見かけるようになりました。
     さまざまな色や形があり、枯れてからも美しい紫陽花を見るのが
     毎年のたのしみです。

     [次回は、6月15日(水)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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