伝統文化プロデュース 【連】メールマガジン  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) [嵯峨野文化通信] 第245号
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伝統文化プロデュース【連】は
日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です
嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します
毎月1日・15日(月2回)
■VOL:245(2016/5/2)
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■□■もくじ■□■
■【連】からのお知らせ ——- 「黄泉かえす茶」のご案内
弘道館講座のご案内
「Yoshie Asakura solo exhibition」を
開催します
■(連載)『ニッポン城郭物語』——————– 第百二十回
■(連載)『北野の芸能と茶屋』——————– 第百四十四回
■[嵯峨野学藝倶楽部]5月開講講座のお知らせ
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□■【連】からのお知らせ■□
■「黄泉かえす茶」のご案内
今から数十年前に撮影された、茶のある風景。
当時の彼らの目に写っていた茶とは、どんなものだったのだろう。
そこに想いを馳せることは彼らを黄泉かえすことかもしれない。
菓子を再生し、茶を飲む、その先に見えてくる心の環を感じたいと思います。
「KYOTO GRAPHIE(京都国際写真祭)2016」の関連イベントとして、茶人・太田
宗達による自由な発想の茶会をお楽しみいただきながら、和菓子作家・杉山早陽子さんと
ともにテーマを沿った和菓子を制作していただきます。
ぜひご参加ください!
日 程:5月5日(木)
時 間:13時〜15時
場 所:有斐斎弘道館
参加費:5,000円(入場料込)
定 員:15名
詳しくはコチラ(KYOTO GRAPHIE公式HP)
http://www.kyotographie.jp/event/tea-ceremony-the-land-of-the-dead
お問い合わせ、お申込はコチラ
TEL :075ー441ー6662
MAIL:tea@kodo-kan.com
■弘道館講座のご案内
京文化教養講座1「信仰からみる京都」
日 程:5月14日(土)
時 間:11時〜12時30分
講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
テーマ:「賀茂 葵の聖地」
場 所:有斐斎弘道館
参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」
日 程:5月24日(火)
時 間:13時〜14時30分
講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
テーマ:「風炉の茶」
場 所:有斐斎弘道館
参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
詳しくはコチラ
http://kodo-kan.com/classes/
お問い合わせ、お申込はコチラ
TEL :075ー441ー6662
MAIL:tea@kodo-kan.com
■「Yoshie Asakura solo exhibition」を開催します
昨秋、弘道館において開催いたしました京菓子展、琳派400年「手のひらの自
然ー京菓子と琳派」展2015は、まだ記憶に新しいことでしょう。
この、デザイン部門の大賞受賞者である朝倉良江さんの特別展覧会を開催します。
尾形光琳の「紅白梅図屏風」から連想した受賞作品「光琳梅」のほか、和菓子作
品を2階のギャラリースペースにて展示いたします。
ぜひお近くにお越しの際はお立ち寄りください。
日 程:5月20日(金)〜5月29日(日)
時 間:10時〜17時(16時30分最終入館)※水曜日休館
場 所:有斐斎弘道館 2階ギャラリースペース
入館料:500円(別途、500円にて呈茶)
詳しくはコチラ
http://kodo-kan.com/events_category/exhibition/
お問い合わせはコチラ
TEL :075ー441ー6662
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■『ニッポン城郭物語』■
-第百二十回-
梅原 和久
大きな被害を出している熊本地震。地震発生直後から、熊本のシンボルでもある
熊本城の被害は大きく報道されてきた。天守の鯱が失われたこと、武者返しで有名
な高石垣や、江戸時代以来の城郭建築の多くが石垣ごと倒壊したこと。それらは、
改めて地震のエネルギーの凄まじさを見せつけられるものだった(※)。
こういった自然災害があったときは、文化財被害の復興はあくまで二の次になる
のは当然だが、こと熊本城となると事情は少し異なるようだ。
熊本城がここまで大きな被害を被ったのは、被災者にとってさえ大きなショック
だったようで、蒲島熊本県知事は、経済再生とともに、熊本城の復元を率先して進
める考えを表明している。安倍首相も知事に対して「熊本城の復元が終わらない限
り、熊本地震からの復興はないと思う」と発言したようで、熊本城の再建整備は国
を挙げたプロジェクトになりそうだ。
一方で、震災直後の19日、日本財団は熊本地震の被災地に対して総額93億円
の緊急支援策を発表したがその中には「熊本城再建のための支援」30億円が盛り
込まれている。日本財団が災害時に後回しになりがちな文化財保護のための支援を
いち早く決めた背景には、東日本大震災での経験があったらしい。津波で流された
神社の再建やお祭り道具の支援が、「人々の心の支えや希望になるものだと確信」
したからだそうだ。
今回の被害は過去にないほど甚大であり、復旧には10年以上かかると言われて
いる。熊本城が、再びあの勇姿を見せる日を心待ちにしている。
(※)熊本城は地震でどうなったか? 比較写真で分かる深刻な被害
http://www.huffingtonpost.jp/2016/04/18/kumamoto-castle_n_9717564.html
熊本城の「一本石垣」、踏ん張る 被災者「私たちも」
http://www.asahi.com/articles/ASJ4X2RPCJ4XTIPE004.html
■『北野の芸能と茶屋』■
-第百四十六回-
井上 年和
昭和9年(1929)1月
八十九歳の芸妓 日本國中唯一人 上七軒の藤村秀助さん
昭和三年の冬御大典に際して八十歳以上の高齢といふので辱けなくも天杯を拝領
した幸福な芸妓が京都市内の遊廓に三人あつた。其は祇甲の伊藤照葉さん、小島来
吉さん、そして上七軒の藤村秀助さん。其内来吉さんは其頃既に芸妓を廃業して真
の隠居の身でありました。照葉さんは三人中で最高齢者でありましたけど、まだ芸
妓を勤めて居られたのであります。また今一人の秀助さんは、照葉さんとは一ツ歳
下でありましたが、この人も矢張り芸妓であつたのです。
そして、三人共目出度天杯を拝領して大に晩年を飾られましたが、其後既に来吉
さんは亡き人となられ、照葉さんは尚暫らく芸妓でありましたが廃業の後、黄泉の
客となられたのであります。処が秀助さんは其後に於ても矢張り芸妓を働き現に上
七軒の長老芸妓として多くの人々に敬はれて居られます。左れば照葉さんも随分長
い間の芸妓生活でありましたが、八十六歳で廃業されたのです。それから見ますと
秀助さんは今年が八十九歳で、照葉さんに比べると尚三歳老けての芸妓であります
。殊にこの人は八歳の時上七軒の大茶屋丹鶴の子に貰はれ、十四歳の時同廓の芸妓
となられ、二十九歳の時、藤村といふ紙商の旦那に落籍(ひか)され、本妻となられ
ましたが間もなく旦那に死別れ、元の上七軒に戻つて芸妓となり、夫から引続いて
今日に及んで居られるのですから、十四歳から八十九歳まで、其間一寸暫く人妻と
なつて居られましたけれど、前後通算約七十五年間の芸妓生活、而も健在で居らる
ゝとは何んと珍しい芸妓ではありませんか。
『技芸倶楽部12巻1号』
またもや藤村秀助さんの話題であるが、今回は昭和9年の話であるので、次回よ
り2年半後の記事である。
昭和3年に天杯を拝受した芸妓は3人いたけれど、その内2人は既に亡くなって
おり、秀助さんだけが89歳となったこの時もまだまだご健在で、芸妓生活を続け
ているという。
芸妓生活は約75年ということで、この後一体いつまで記録を伸ばし続けたかは
定かでないが、3/4世紀も同じ仕事を続ける人というのは希有な存在なのではな
かろうか。
長きに亘り敬われ続ける長老芸妓は、上七軒にとって大きな存在であったに違い
ないと思われるのである。
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□■[嵯峨野学藝倶楽部] 5月開講講座のお知らせ■□
詳しくはhttp://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。
■「茶道教室(水曜日 コース)」
日 程:5月11日、18日、25日(水)
時 間:9時~14時(ご都合の良い時間にお越しください)
講 師:西村 宗靖・太田 宗達
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
■「茶道教室(土、日曜日 コース)」
日 程:5月7日(土)、15日(日)、29日(日)
時 間:9時~18時(ご都合の良い時間にお越しください)
講 師:西村 宗靖・太田 宗達
場 所:嵯峨野三壷庵
※見学/体験も、随時受付けています。
■「うたことば研究会」
ただいま休講中です。
再開日が決定次第お知らせいたします。
URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/
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■□■ひとこと■□■
春も落ち着き、新緑の綺麗な季節となりました。
5月はとても清々しく、一番草引きの心地よい季節かもしれません。
[次回は、5月15日(日)に配信予定です!次回もお楽しみに。]
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