嵯峨野文化通信 第204号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)__________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第204号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                     ■VOL:204(2014/8/2)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ ——「今様」を作ってみませんか
                 秋の「茶事はじめ」がはじまります!
                 弘道館文化講座のお知らせ
                 「暁天茶会」を開催します!
                 「江戸時代の【教養】を考える」のご案内
                 「篠楽(ささら)の会」のお知らせ
               
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』————————– 第九十八回 
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]8月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□ 

 ■「今様」を作ってみませんか
 
  平安時代の末に流行した「はやり歌」は、その目新しさから〈今様〉と呼ばれま
 した。これを左右の組に分かれて歌い競った遊びが〈今様合〉です。
  「今様ってなに?」「平安ってちょっとだけ気になるけど・・」という方、まず
 は今様づくりを体験してみてください。
  平安の雅びな遊びを体験できるまたとない機会です。ぜひお気軽にご参加くださ
 い! 

 日 時:8月8日(金)
 時 間:18時〜20時
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:2,000円(学生1,000円/学生証提示要)
 内 容:講座「後白河院と今様」 講師 朧谷寿(同志社女子大学名誉教授)
     今様合ワークショップ「今様を作ってみよう!」指導 日本今様謳舞楽会

 詳しくはコチラ 
 http://imayou.jp
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :070ー5662ー2711/070ー5040ー2711
 MAIL:info@imayou.jp

 ■秋の「茶事はじめ」がはじまります! 
 
  毎年、弘道館で開催する春・秋の「正午の茶事」に合わせて、茶事の基礎を学ぶ
 講座を開講しています。
  茶事の客に必要な、全体の流れや作法、懐石のいただき方から露地の渡り方まで
 基礎を学びます。
  茶会と比べて、茶事ではより多くの手順が必要となってきますね。敷居が高いと
 いうイメージも付きものではないでしょうか。「応用編」と思われがちな茶事です
 が、逆説的にも、茶道の本来の姿、魅力、楽しさといったものが、原点に帰って見
 つけられる場です。
  最終回では、実際に正午の茶事に参加し、実践します!
  全く初めての方、一歩ステップアップしたい方、ぜひお待ちしております。

【日程&内容】2014年

 第一回  8月 9日(土)13時30分~15時 「懐石作法」
 第二回  9月 6日(土)13時30分~15時 「席入と濃茶、薄茶」
 第三回 10月3日(金)、4日(土)、5日(日) 11時席入「正午の茶事」
     ※10月はいずれか1日を選択いただきます。
 
 講 師 高田宗真 ほか
 受講料 3回35,000円(正午の茶事の代金を含む)*要申込

 詳細はコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html 

 お申込み、お問合せはコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com 

 ■弘道館文化講座のお知らせ
 
 京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 時:8月9日(土)
 時 間:11時~12時30分(90分)
 テーマ:地蔵盆「町内の仏」
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 時:8月21日(木)
 時 間:13時~14時30分(90分)
 テーマ:「茶事の菓子」
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 英語で伝統文化「茶道編」~BOOK OF TEAをよむ~

 日 時:8月21日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 講 師:田中 朝子(通訳翻訳家)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「暁天茶会」を開催します!

  日も迫って参りました。弘道館恒例の朝茶会です!
  夏の朝を弘道館の庭を眺めながら朝粥と一服いかがですか?
  朝に飲む抹茶は格別です。  
  まだ若干数お席に空きがございますので、お誘い合わせのうえご参加ください!

 日 時:8月10日(日)
 時 間:8時〜 (10時頃終了予定)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:3,000円
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com
            

 ■実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」のご案内

  皆さんで一緒に謡を楽しみませんか?
  第一部では8月より、千利休から宗旦へと語り継がれた茶の湯の逸話を書きとど
 める「茶話指月集」を読み下し、第二部は「謡」を行います。
  謡では能楽師の林宗一郎氏を迎え、実際に皆で声の出し方から学びます。
  歌は苦手という方や経験は全くないという方も大歓迎です。 
 
 日 時:8月10日(日)
 時 間:10時~12時30分
 場 所:有斐斎弘道館
 内 容:第一部 勉強会「『茶話指月集』をよむ」
     (リーダー 濱崎加奈子、太田達)
     第二部 実践「お謡をうたってみよう」
     (講師 林宗一郎〈能楽師〉)
 参加費:3,000円(第一部のみ、第二部のみの場合は一部2,000円)
     ※学割あり(2,000円/第一部のみ、第二部のみの場合は1,000円)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「篠楽(ささら)の会」のお知らせ

  獅子舞や田楽、さまざまな神楽、山車や地車・・・
  祭における神事や神賑の祭具として、古くから伝わる篠笛。  
  その魅力的な響きに触れてみませんか。
  どんな音色?どんな種類?演奏される場面は?など、知っているようで知らない
 横笛の様々を玲月流・篠笛奏者、森田玲氏が演奏を交えながら楽しく紐解きます。
  ぜひ、お誘い合わせのうえご参加ください!

 日 時:8月24日(日)
 場 所:有斐斎 弘道館
 時 間:13時〜15時30分頃
 主 演:森田 玲(玲月流・篠笛奏者)
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー708ー2614
 MAIL:shinobue@taminouta.com
 

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               ■『ニッポン城郭物語』■
                  
                  ー第九十八幕ー
                                梅原 和久

  前回紹介した写真のうち、東南隅櫓と東大手門を写したものには、「陸軍省管轄
 地」という標柱が写っている。二条城には明治4年(1871)から京都府庁が置かれて
 いるが、明治6年(1873)2月からは陸軍省の管轄下に入っている。この標柱
 は以後の写真には見られないので、撮影時期も明治6年頃とみてよいだろう。
  さて、その標柱だが、櫓下の石垣のすぐ傍らにあるように見える(※)。この写
 真の解説が載っている『幕末・維新 彩色の京都』(白幡洋三郎著 京都新聞出版
 センター)には、こうある。

 「もっとも大きな違いは、堀が見えない点だ。大手門に架かる橋が写っているから
 堀はあるのだろうが、石垣のすぐ側に木製の柵が並ぶ。その内側には草が茂ってお
 り、いま十メートル以上の幅を持つ堀はほとんどないかのようである。おそらく写
 真の見え方による錯覚だろうと思われるが、いったんかなりの部分が埋められ、後
 に現在のように再び掘り返されたのかもしれない。」

  結論から言うと、錯覚である。古写真の櫓下の石垣を現状と比べてみよう。現在
 は上から8段目で、堀の水面に到達している。一方、古写真の石垣は6段目までし
 か写っていない。また、もっと近づいた位置から撮影した古写真には、櫓下は堀が
 ないように見えながらも、大手門側に近づくと堀が見える、というものがある。ち
 なみにこの写真に写っている石垣は7段である。なお、京都府が陸軍省に提出した
 城の図面にも、堀はしっかりと描かれていた。

  その他、府庁の役所として使われていた時代の二の丸御殿が写る写真も、1枚だ
 け存在する。菊の紋が入った幕が玄関車寄に貼られていたり、入口両側に提灯が置
 かれているなど、現役時代の庁舎の様子を伺うことができる貴重なものである。
  この写真、一見すると外観は現在と変わらないように見える。しかし、唐門や車
 寄せの屋根が瓦葺きであること(現在は高価な檜皮葺)や、徳川家の葵紋であるこ
 と(現在は天皇家の菊紋)など、今では見られないこの時期ならでは姿が記録され
 ていることが読み取れるのである。

 (※)上で取り上げた写真のページ。以前の連載でも扱った望火櫓の古写真も併せ
  て見ていただきたい。
  http://umeshiro.web.fc2.com/old_picture2.html  

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        □■[嵯峨野学藝倶楽部] 8月開講講座のお知らせ■□

   詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」
  日程:8月6、20日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:8月3日(日)23、30日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

 
 ■「今様・白拍子教室」
  日程:8月9日(土)
     ※その他の日程は個人稽古につき、お問い合わせください。
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時~14時30分
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。
  今様のお問い合わせ、お申し込み、見学はコチラまで→ info@imayou.jp
 
  URL:http://www.ren-produce.com/sagano/club/

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               ■□■ひとこと■□■

      祇園祭が終わり、さまざまな行事も一段落したところで
      夏が終わったような気分になっていましたが、世間はこれから
      夏休みなんですね。
      夏を満喫したいと思います。

    [次回は、8月15日(金)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。