嵯峨野文化通信 第196号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)__________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第196号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:196(2014/4/1)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ —–弘道館文化講座のご案内
                「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。
        数寄者の茶事へ参加しませんか。
                「土御門 短歌合 春の巻〜和歌と短歌の出会い」 
                実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」の
                                  ご案内
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』————————– 第九十四幕
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』————————– 第 百 回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]4月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■弘道館文化講座のご案内

 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 時:4月10日(木)
 時 間:13時~14時30分(90分)
 テーマ:「茶と茶道の関係」
 講 師:吉永 清志((株)福寿園 取締役)
 場 所:有斐斎弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付き)

 京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 時:4月12日(土)
 時 間:11時~12時30分(90分)
 テーマ:法然と黒谷「西方浄土」
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)
 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。

  昨年より始まりました、英語で日本の伝統文化を発信する講座です。
  いままでは、お点前などの実践を英語で行って参りましたが、今回は岡倉天心の
 「BOOK OF TEA」をよみます。
  世界中でよまれている「BOOK OF TEA」、日本では知らない方も多いそうです
 が、翻訳本も多数出版され、さまざまな見解がなされています。
  こちらを皆で考えながら読み解いてみませんか。英語が苦手な方、茶道の経験の
 ない方もぜひお越しください。
  1月より、受講料が参加しやすいお値段になりました。ご参加をお待ちしており
 ます!

 「英語で伝統文化 茶道編」

 日 時:4月10日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:田中 知子(翻訳通訳者)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

■数寄者の茶事へ参加しませんか。
 
  現代の数寄者、中田智之氏による、本格的な茶事講座です。茶事の趣向はどのよ
 うに組み立てられているのか、数々の茶事をされてきた中田氏を講師に迎え実践的
 に学ぶ、2回構成の講座となっております。
  第2回目には、重要文化財・楽々荘において本格的な正午の茶事を楽しみます!
  ぜひご参加ください。

 第1回目:講座(濃茶薄茶を楽しみながら、趣向やお道具の解説)
 日 時:4月8日(火)
 時 間:14時〜17時
 場 所:有斐斎 弘道館

 第2回:茶事
 日 時:5月13日(火)
 時 間:12時席入 正午茶事
 場 所:田中源太郎翁旧邸 楽々荘

 定 員:先着5名 (最小催行人数3名)
 参加費:8万円(全2回/茶事代金含む)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/event.html

 お申し込み、お問い合わせはコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

  
  

 ■「土御門 短歌合 春の巻〜和歌と短歌の出会い」
 
  かつて日本人の教養のベースには和歌がありました。
  歌を詠む楽しさを短歌からはじめてみませんか。

  歌合(うたあわせ)は歌人を左右に分け、それぞれの詠んだ歌の優劣を決める遊
 びで、平安から鎌倉にかけて盛んに行われました。
  この歌合を現代短歌で試みます。皆さんも恋の歌をつくって、歌合に参加してみ
 ませんか。思い出の恋、架空の恋もOKです!
  ご参加をお待ちしています。

 日 時:4月13日(日)
 時 間:14時〜16時
     14時〜    短歌実作
     14時15分〜 勉強会「王朝歌合の世界 その1」
             講師:植山俊宏氏(京都教育大学教授、歌人)
     14時45分〜 歌合
 題 詠:「恋」
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:2,000円(学生1,000円、学生証をご提示ください)
     ※資料準備の都合上、事前のお申し込みをお願いいたします。

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/event.html

 お申し込み、お問い合わせはコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」のご案内

  皆さんで一緒に謡を楽しみませんか?
  第一部では井伊直弼の「茶の湯ー全集ー」を読み下し、第二部は「謡」を行いま
 す。謡では能楽師の林宗一郎氏を迎え、実際に皆で声の出し方から学びます。
  歌は苦手という方や経験は全くないという方も大歓迎です。 
 
 日 時:4月27日(日)
 時 間:16時30分~19時
 場 所:有斐斎弘道館
 内 容:第一部 勉強会「井伊直弼『茶の湯ー全集ー』をよむ
     (リーダー 濱崎加奈子、太田達)
     第二部 実践「お謡をうたってみよう」
     (講師 林宗一郎〈能楽師〉)
 参加費:3,000円(第一部のみ、第二部のみの場合は一部2,000円)
     ※学割あり(2,000円/第一部のみ、第二部のみの場合は1,000円)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

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             ■『ニッポン城郭物語』■
                  
                -第九十四幕-

                                梅原 和久

  前回活字化した、二条城本丸銕(鉄)門に食堂を設置した際の明治5年(187
 2)6月の布告について、中身を詳しく見てみよう。
  まず最初に、「本府始メテ食堂ヲ開キ。因テ各局案頭ノ食事ヲ停止ス。」つまり
 食堂の開設に伴い、各部局では執務室の案(机)で食事することを禁止する、とあ
 る。このことは、明治4年に二条城が京都府庁となったときからこの布告が出るま
 での2年間は、二の丸御殿に割り当てられた執務室の、それぞれの仕事机で食事を
 とっていたことが分かる。
  また、「諸官員職務ニ勉強スルニ身躰ノ滋養宜ヲ失ヘハ精神ヲ損耗シ事ニ堪ル能
 ハス」と、しっかりと仕事をするにはまず身体づくりから、と今回の食堂設置が職
 員の栄養管理をその目的としていることを告げている。

  布告の内容だが、4条立てになっており、まず第1条には布告前文と同様に食事
 は仕事机ではなく食堂でとるべきこと、そして自宅から弁当を持ってきていても「
 必ス食堂ニ登リテ食スヘシ」としている。
  次に第2条では、食べ物には味の好みもあるだろうから、別の紙などに書いて「
 食料引請ノモノニ好ミノ書付ヲ渡スヘシ」だとか、大盛りにしたり、逆に減らした
 りすることについても「引請ノ者ト直談タルヘシ」など、かなり細かいニーズにも
 応えようとしていること、そして食堂には、職員からの注文を聞く「引請の者」が
 いたことも分かる。
  そして第3条、ここまで書いて指示が細かすぎることを反省したのか、食堂で食
 べることも弁当を持ってくることも各人に任せること、そして「敢テ束縛シテ強ク
 此食ヲモトメシムルニハ非ルナリ」と「強制じゃないよ」と言い訳を入れていると
 ころが面白い。
  そして最後の第4条はあっさりと「食価ハ必ス月末毎ニ拂フヘシ」とだけ。月末
 のまとめ払いだったようだ。

  総合資料館で資料を繰ってみても、食堂に関する記録はこれ以外見つかっていな
 い。ただ、明治6年当時の原文書を見ることで、これだけ興味深い内容を発掘する
 ことができた。まだまだ知られざる事実が眠っていそうである。
  

             ■ 『北野の芸能と茶屋』■                                           
          ー第 百 回ー
                               井上 年和

  明治五年(1872)5月真盛・鳥居前・社家長屋三町戸長、上七軒廓の免定
                                 (その3)
  「一、新規遊女芸者召抱出勤為被度ものハ町議等へ申出町役奥印ヲ以奉願上 御
     鑑札等下ケ渡之上出勤又ハ召抱可致事
一、客人より揚代金御払申受候節ハ崩シケ間敷不相来様相互ニ可致或ハ金仕懸
  ケ等之義ハ受取申間敷事
 一、券番仕切金之儀ハ是迄通月三ヶ度毎ニ不勘定無之様可致事
  但初仕切十日より十二日限中廿日より廿二日後卅日より翌月二日限右日限
  ニ相渡シ候ものハ券番より遊女芸者遣送り申間敷事」
                           『真盛町文書』

  新規に遊女や芸者を召し抱える場合は町議へ申し出て、奥印してもらってから鑑
 札を上げなければならないという。
  この権限が町議へ与えられていたというのはこの頃の特徴であろう。

  2つ目は少し意味がわからないが、客からの揚げ代は余計なものをもらわないよ
 うにせよという意味であろうか。
 
  券番(検番)に月3回ずつ「仕切金」を必ず納めないといけない。納付期限は
 「初仕切」が10〜12日まで、 「中(仕切)?」が20〜22日まで、「後(仕切
 )」が30〜翌2日までで、ちゃんと納めないと、券番から遊女芸者を派遣しないと
 いう。
 
  この頃の茶屋は、町議や券番の監視下に置かれながら経営を続けていたのである。
  

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         □■[嵯峨野学藝倶楽部] 4月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:4月9、23日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:4月12、26日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

  お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com
 
 ■「今様・白拍子教室」
  日程:4月7日(月)、12日(土)、25日(金)
  場所:嵯峨野三壷庵
  日程:4月4日(金)、11日(金)
  時間:お問い合わせください。
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。
  今様のお問い合わせ、お申し込み、見学はコチラまで→ info@imayou.jp
 
  URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/

 
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               ■□■ひとこと■□■
     先日の開花宣言から、桜も一気に見頃を迎えましたね。
     今日は大学の入学式が多いようで新しい学生さんをたくさん見て
     微笑ましい和やかな気持ちになりました。
   
    [次回は、4月15日(火)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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