嵯峨野文化通信 第63号

 伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
 
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              〔嵯峨野文化通信〕 第63号
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         日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?

    伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
          ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。

         京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!
               毎月1日・15日(月2回)

★VOL:63 (2008/9/15)
 
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  ○【連】からのお知らせ—————-「今様・白拍子教室」が京都新聞に掲載
               第3回 三壷庵茶会
               『干菓子の行方』展
                     第23回 今様歌合せ
  ○(連載)『京都タイムトラベル』————– 第二十一回 賀茂川の橋
  ○(連載)『やまとのくには言の葉のくに』—— 第三十一首
  ○【連】活動報告——————————「第2回 浴衣の日」報告
  ○[嵯峨野学藝倶楽部]9月開講講座のお知らせ

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 【連】からのお知らせ
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 ○「今様・白拍子教室」が京都新聞に掲載

  9月9日付の京都新聞朝刊に、【連】が主催する「今様・白拍子教室」が掲載されまし
 た。
  右京区役所の「まちづくり支援制度」の一環として、教室受講料の補助が行われること
 から、取材に来てくださったものです。教室の様子や、「嵯峨野学藝倶楽部」の活動母体
 である「連」についても言及されていますので、ぜひ一読ください。

  下記URLよりご覧いただけます。
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080909-00000008-kyt-l26

 ○第3回 三壷庵茶会

  【連】が主催する〔嵯峨野学藝倶楽部〕の、「茶道教室」に通う受講生によるお茶会が
 ひらかれます。第3回目となる今回は、東山・京都国立博物館内にあるお茶室へ。京都国
 立博物館には、桂離宮から学ばれたといわれる広間と、金森宗和好みの大徳寺真珠庵「庭
 玉軒」を写したとされる「堪庵」がありますが、今回は広間でゆったりおくつろぎいただ
 ければと考えています。
  現在、源氏物語千年紀にちなんだテーマで構想を練っているところです。
  この機会に、お茶の世界を体験してみませんか。どうぞお気軽にお越しください。

  日程:9月28日 (日)
  時間:午前10時〜14時
  場所:京都国立博物館内 茶室
  内容:薄茶席
  費用:700円(博物館の平常展示もご覧いただけます)

 ※準備の都合上、参加ご希望の方は氏名・電話番号をお書きの上、下記のメールアドレス
  へお申し込みください。
  嵯峨野学藝倶楽部 事務局
  メール:sagano@ren-produce.com

 ○『干菓子の行方』展

  【連】の茶道教室の受講生でもある「日菓」さんが、『干菓子の行方』展を開催されま
 す! 目と口を楽しませてくれる展示に、心も和むはずです。お時間おありの方は、ぜひ
 お足お運びください。
  おなじく「日菓」さんは、和菓子にまつわる落語会「明かり亭」も開いていらっしゃい
 ます。第2回目となる今回の落語会の出演者は、桂さん都さん、桂都んぼさんです。

 「干菓子の行方」展
  日時:2008年10月4日(土)〜13日(月祝)
     正午〜午後6時
    ※7(火)〜9(木)は、ギャラリー定休日のため、中休みします。
    ※展示作品と同じものをお茶付きで召し上がっていただくこともできます。
     (要予約:500円)

 「明かり亭 落語会」
  日時:2008年10月15日(水)午後7時より
  出演/演目:
  桂さん都/『強情灸』『初天神』
  桂都んぼ/『四人ぐせ』『掛け取り』
  三味線 浅野美希
  入場料:1500円(お菓子のおみやげ付き/要予約)
      ※お菓子をご用意する都合上、なるべくご予約をお願いします。
  場所: ギャラリー モーネンスコンピス
  (堀川通り丸太町下ル 駿台予備校南 (株)エーワンテックビル3階)
   http://www.maane-moon.com/

  ※いずれもご予約・お問い合わせは下記URLまでお願いします。
    nikka.pokka@hotmail.co.jp
                
 ○第23回 今様歌合せ

  毎年行っている法住寺での「今様合(いまようあわせ)」を、今年も行います。
  今年は、日本今様謌舞楽会の創立60周年であり、現家元 石原さつきの継承30周年
 でもあります! そこで、記念祝賀会を法住寺今様歌合の後に行うことになりました。
  記念祝賀会では、源氏千年紀にちなみ、六条院の四季を今様・白拍子で表現した演目を
 予定しています。
  ぜひ、ご参加ください。

  日時:2008年10月12日(日)
     法住寺歌合 15:00〜
     日本今様謌舞楽会創立60周年並びに家元継承30周年記念祝賀会 18:00〜
  場所:【法住寺歌合】 法住寺
     【日本今様謌舞楽会創立60周年並びに家元継承30周年記念祝賀会】
      ハイアットリージェンシー京都     
  
  ※会費が必要となります。
   詳しくは、imayou@ren-produce.com までお問い合せください。
 

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             (連載)『京都タイムトラベル』―京都・時空・逍遥・記―
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              第二十一回  賀茂川の橋
                                    太田 達

  前回、橋について考えるつもりが、送り火の話になってしまったので、今回はちゃんと
 橋の話を…。
  私がまだ子供であった当時の上賀茂橋は、ほんとうに仮設橋のようなもので、送り火当
 日などは溢れかえる人々でいつ落ちてもおかしくない状態であった。先日、北大路橋が補
 修されたが、ほんとうはどの橋も相当老朽化しているのではないか。賀茂川を渡す橋はど
 れも短く、渡るのも一瞬にすぎず、落下の恐怖など持たないのであろう。

  が、現実に落下事件、それも大人数が重軽傷を負った事件をご存知だろうか。昭和28
 年(1953)11月11日、立命館大学(当時は広小路にあった。余談であるが私にと
 って立命館大学の通称は「Rits(リッツ)」ではなく「広小路」である)の学生を支援す
 るために京都大学の学生たちが近衛通から荒神橋にさしかかったとき、阻止しようとした
 警官隊と小競り合いとなり、木製の欄干が崩れ多くが負傷した、という「荒神橋事件」で
 ある。
  もともと、学徒動員の戦没者追悼の銅像「わだつみ」の像が騒動のもととなった。本来、
 東京大学に置かれる予定だったものが宙に浮いてしまっていたものを、末川博の英断によ
 り、立命館広小路学舎に置かれたものである。右翼も左翼も巻き込んだ説明しにくい複雑
 な運動であったようである。
  子供の頃、まわりの大人にこの事件についてよく聞かされた。賀茂川における事故の歴
 史に、水害を別としたら、落橋の記録はあまりない。確か、室町期に演能の桟敷の倒潰か
 なにかがあったくらい。ゆえに、この「荒神橋事件」は、昭和の京童に語り継がれたので
 あろうか。
  この5年後、太田竜によって革共同のトロキシズムは分断され、様々なセクトは集散離
 合をくりかえし、1970年代へのうねりへとつながる。
  第4インターの後方支援として近衛解放区に身をおいた者として、話の雲行きが怪しく
 なりはじめたので、一旦筆をおきます。
  次号はかならず五条の橋を考えます。
  では、今から、9・11ニューヨークに行って参ります。

  ※この原稿は、9月9日に書かれました。
                                   (つづく)                           

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                       (連載)やまとのくには言の葉のくに
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                   第三十二首
                                   田口 稔恵

 鞦韆(しゅうせん)に揺れをり今宵少年のなににめざめし重たきからだ
 塚本邦雄『装飾楽句(カデンツァ)』
 
 (ブランコに少年と一緒に乗って揺られている。今夜は少年の体が急に重たく感じられる。
 少年は何に目覚めたのだろうか。)

  少年の「目覚め」が、質量となって伝わってくる。何に目覚めたのだろうか。昨日まで
 の、重力を超越した身の軽さ、精神の自由は失われたのだ。少年にとって重く、鬱屈した
 ものを孕んだ覚醒であることが感じ取れる。
  この歌は塚本邦雄の第二歌集『装飾楽句(カデンツァ)』の冒頭に置かれた「悪につい
 て」30首詠中の6首目の歌である。目覚めたのは、少年の中の「悪」であった。少年期
 に目覚める悪。抑えきれぬ性的な興味、意識され始めた自他の境界、嫉妬や葛藤・・・無
 垢な「神」であった聖なる存在は「人」へと堕とされ、重たい体を引きずりながら生を全
 うする為に歩き始める。
  田村隆一が「塚本邦雄を離れても存在しうる歌=名歌」と位置づけているが、この歌は
 少年特有の自我の目覚めの普遍性と、それに気付いた瞬間の大人の心の戦慄を詠んだ、ま
 ぎれもない名歌といえよう。

 ※前号の訂正とお詫び
  嵯峨野文化通信62号の(連載)『やまとのくには言の葉のくに』第三十一首に訂正が
 あります。
  「在原業平の代表歌「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」(『古
 今和歌集巻1』春歌上)」
 となっていましたが、正しくは
 →「紀友則の代表歌「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」(『古今
 和歌集巻1』春歌)
 でした。
  混乱させてしまったことを、お詫びいたします。

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 【連】活動報告
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 ○第2回 『浴衣の日』報告

  9月6日、「浴衣の日」の第2回目を無事終えることができました。ありがとうござい
 ました。
  今回の「浴衣の日」には「今様.白拍子教室」と、「茶道教室」がありました。
  今様・白拍子教室では、受講生の3人が浴衣を着ており、身も心も引き締めて稽古に臨
 むことが出来ました。舞の稽古では、すり足の際に動く裾や、腕の動きに合わせて揺れる
 袖など、浴衣で舞う白拍子は、いつもとは違った美しさがあり、とても新鮮でした。

  茶道教室には、第1回に引き続き、多くの方が浴衣を着てきてくださいました。夏も終
 わりの時期でしたが、座敷に色鮮やかな浴衣はとても華やかでした。浴衣の良さを改めて
 実感した一日でした。
  今回初の試みとして2度実施した「浴衣の日」でしたが、沢山の方々の協力を得て、成
 功させることができました。
  ご協力してくださった方々に、お礼申し上げます。ありがとうございました!

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 ◆[嵯峨野学藝倶楽部] 9月開講講座のお知らせ ◆
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 詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/から

 ★「茶道教室(水曜日コース)」
  日程:9月17日 (水曜)
  時間:午後1時〜6時(ご都合の良い時間にお越しください)
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ★「茶道教室(土曜日コース)」
  日程:9月20日 、27日(いずれも土曜)
  時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間にお越しください)
  ※見学/体験も、随時受付けています

 ★講座「京文化を語ろう」
  日程:9月20日 (土)
  時間:午前11時〜12時30分(90分)
  内容:信仰
  参加費:1回1,000円(茶菓子付)
  ※1回のみの参加も、受付けています。

 ★講座「京都史跡ものがたり〜三宅安兵衛の石碑をたずねて」
  日程:9月21日 (日)
  時間:午前11時〜12時30分(90分)
  内容:木屋町三条瑞泉寺と洛東円山公園
  参加費:1回 1,000円 (茶菓子付)
  ※1回のみの参加も、受付けています。

 ★「今様・白拍子教室」
  日程:9月27日 (いずれも土曜)
  時間:午後1時〜2時(60分)
  ※見学/体験も、随時受付けています。
  性別・年齢・経験は問いません。
  源氏物語千年紀にちなんだ勉強会やイベントも予定しています。

 ★「うたことば研究会」
  日程:9月27日 (土)
  時間:午後2時〜3時30分(90分)
  参加費:今様・白拍子教室受講生は無料
  一般 500円(資料代)
  ※月1回、今様・白拍子教室の後に開催しています。
 
 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/
 お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

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   朝夕の風がすっかり秋の香りになりましたね。
  私の家は、まわりが田圃に囲まれているので、夏の間は蛙の鳴き声が騒がしく安眠
 を妨害されていたのですが、今は鈴虫の りいんりいん という涼しげな音色を聞きつ
 つ、心地よく眠れ、嬉しい限りです。
  秋の夜長といいますが、皆様はどうお過ごしでしょう?
  パソコンを開かれた際は、ぜひ、このメルマガを長い秋の夜のお供にしてください。
                                 (きしもと)

    [次回は、10月1日(水)に配信予定です!次回もお楽しみに。

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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