伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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〔嵯峨野文化通信〕 第48号
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日々の暮らしに「和」の魅力をプラスしてみませんか?
伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
ついて、学び広めていくための活動をしている団体です。
京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!
毎月1日・15日(月2回)
★VOL:48(2008/2/1)
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○【連】協力事業—————————–京都創生文化シンポジウム
○(連載)『京都タイムトラベル』————-北野経堂
○(連載)『ニッポン城郭物語』—————第二十五幕
○やまとのくには言の葉のくに—————–第二十二首
○京の伝統行事——————————-小倉神社・鬼よけ弓神事
○【連】からのお知らせ———————–[嵯峨野学藝倶楽部]
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【連】協力事業
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○「京都発 花街の文化とまちづくり」について
京都の花街について、文化や観光、まちづくりの観点から現状の課題や解決の方向性を
全国へ発信する取組として、「京都創生」文化シンポジウム「京都発 花街の文化とまち
づくり」が京都市等の主催で開催されます。併せて、祗園甲部歌舞練場の「建築探訪ツア
ー」や、「花街の粋」をテーマにした茶会も企画されています。
このイベントには、全面的に連のメンバーが関わっています。シンポジウム等の企画に
は勿論のこと、ポスターやチラシのデザインも連のメンバーが担当しています。是非、御
参加ください。
日程:3月16日(日)
場所:弥栄会館(京都市東山区祗園町南側)
★シンポジウム
時間:午後2時〜4時30分(午後1時30分開場)
参加人数:600名(事前申込可・当日参加は先着順)
参加費:無料
パネリスト(五十音順)
井上 えり子 <京都女子大学准教授>
太田 達 <花街文化研究会代表>
上林 研二 <地域生活空間研究所主宰>
高橋 利樹 <島原・輪違屋十代目当主>
山崎 博行 <京都伝統伎芸振興財団(「おおきに財団」)専務理事>
コーディネーター
平竹 耕三 <京都市文化市民局文化芸術都市推進室長>
★祗園甲部歌舞練場「建築探訪ツアー」
時間:午後12時〜午後1時30分(祗園甲部歌舞練場入口にて11時30分受付開始)
探訪場所:祗園甲部歌舞練場、弥栄会館、八坂倶楽部
解説:井上 えり子 <京都女子大学准教授>
参加人数:30名(事前申込制)
参加費:無料
★茶会「花街の粋を楽しむ」
時間:午前10時、午前11時、午後12時の3席(入替制)
場所:祗園甲部歌舞練場庭園内茶室
席主:三壷庵 太田 宗達、西村 宗靖
参加人数:60名(1席20名×3席入替制)
参加費:2,000円(事前申込制・当日支払)
申込み締切:3月10日(月)まで
申込方法:郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、お茶会については希望時間
を明記。
電話番号:075−661−3755
FAX番号:075−661−5855
返信フォーム:以下のホームページからご利用ください
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000012821.html
いずれも、定員になり次第締切りとなります。
●「京都創生文化シンポジウム」のURL
http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000031057.html
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(連載)『京都タイムトラベル』―京都・時空・逍遥・記―
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北野経堂 太田 達
町堂は中世京都「町通り」の成立において不可欠なものとして生まれ、貴賤の参詣で
賑わった。寺院系としては 革堂、六角堂、千本釈迦堂、因幡薬師堂、千本閻魔堂など
があり、それらは荒廃した「都」の体内に植え付けられた菌種が、そのコロニーを増殖
させるがごとく、その集合が新しい人格、新しい町を創生した。これは、権力と結びつ
き権勢をふるった臨済各派、本願寺に代表される浄土系、強固な信仰に結びついた法華
各派は、それぞれ寺内町的なコミュニティを形成し、それに対する庶民の側からの旧仏
教の現世利益的大転換のエネルギーの発露とも考えられる。
では、人の集まる場としての神社を考えてみよう。平安中期に定まった朝廷の奉幣す
る二十二社制も 南北朝期には縮小され、嘉吉二年(1442)には石清水、賀茂、松
尾、平野、稲荷、春日に北野を加えた七社制となるが、注目すべきは北野の社格の上昇
である。
足利氏においては、尊氏のころから八幡信仰の次位におかれた。特に義満、義持の北
野参籠の回数は多い。明徳の乱(1391)は、当時日本六十六国中十一国を支配した
山名一族の没落を狙った義満の策謀のための戦乱であるが、その戦場は京都の西北、船
岡山から、北野、内野であり、山名氏清の討ち死で戦闘は終わった。
さすがに後ろめたさを感じたであろう義満は、明徳三年(1392)、北野社域に氏
清供養の為、畿内より千百人の僧侶を集め、十日間、法華経を一万回読経させた。これ
が、北野万部経の始まりとされている。応永八年(1401)には経王堂が建てられ、
その後、毎年十月七日あたりに、大法要が行われる。お経と聞くと、粛々としたものと
考えがちであるが、大衆向けの娯楽大イベントである。公家の日記などを見ると、彼ら
が連れだって楽しそうに出かける様子がわかる。市屋、種種の勧進は数知れず、筆舌に
尽くし難しとある。北野が多くの人々が集まる場所となる由縁は、この北野経堂(経所)
である事を確認したい。
(つづく)
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(連載)『ニッポン城郭物語』
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―第二十五幕― 〜城と時代劇の話〜
梅原 和久
時代劇を見ながら、「この時代にこんなものはなかったはず」「こんな言葉を使うわ
けない」などとアラ探しをする歴史マニアは多い。つっこみを入れたがるのは城好きも
同じで、「江戸城」というテロップと共に姫路城が堂々と映し出されたときの脱力度合
はかなりのものだし、他にも「暴れん坊将軍(八代吉宗)の頃には既に江戸城天守は焼
けとるがな」、とか「将軍が天守に上がって町を見下ろす、なんてことあるかいな」
「なんでいきなり彦根城に来とるねん」などと、大抵の場合、何か言いたくなるポイン
トがあるものである。
さて、そこで今年のNHK大河ドラマ「篤姫」である。せりふ回し等についての違和
感はさておき、こと城の描き方については実に丁寧。江戸城を使うときには、現在の皇
居の風景に、当時の建築をかなり正確に再現したCGを合成することで江戸末期の姿を
映像化しているし、御殿内部のシーンでも、資料に基づいてかなり正確に描いているの
には驚いた。こんなところを見る視聴者はほとんどいないにもかかわらず、手を抜いて
いない。「やるなNHK」という感じである。
もちろん、島津家の居城鶴丸城の大手門が微妙に古写真と異なっているだとか、数年
前の大河ドラマ「元禄繚乱」で使われた赤穂城本丸御門の映像を使い回していることな
ど、気になると言えば気になるが、それを言い出せばキリがないだろう。
赤穂城本丸御門と言えば、この「元禄繚乱」放映に合わせて再建されたのが記憶に新
しい。観光客増を見込んだ復元整備だったが、時代劇にも使われるほど江戸時代の城の
風情を再現出来たわけで、お金がかかっても木造で忠実に再建した甲斐があったという
ものである。
ちなみに一番多くロケで使われるのはやはり姫路城、次いで彦根城。劇中に城が出て
くる場合、この二つの登場頻度が圧倒的である。同じ国宝天守を擁する城でも、松本城
や犬山城は、逆に滅多にお目にかからない。周辺の環境や、天守以外の残存状況の違い
だろうか。
なお、先日内示された平成20年度国土交通省関係予算の政府原案には「歴史的環境
形成総合支援事業」という新規施策がある。この制度では城跡の整備・復元も支援の対
象となるため、今後整備が進む城が増えることだろう。時代劇の常連となる新しい城の
登場が待たれる。
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やまとのくには言の葉のくに
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第二十二首 田口稔恵
駒とめて袖うち払ふ陰もなし 佐野のわたりの雪の夕暮れ
藤原定家(『新古今和歌集』・冬)
(乗っている馬と留めて、雪の積もったこの袖を払う物陰もないことだ。佐野のあた
りの雪の夕暮れよ)
『万葉集』巻3の「苦しくも降りくる雪か神(みわ)の崎佐野の渡りに家もあらなく
に」(長奥麻呂)を本歌としており、本歌取りの模範とされる歌である.本歌取りと
は、古歌の特徴的な語句をもとに、そのイメージを取り込み、あらたな世界を展開さ
せて一首を作る技法である。古歌の世界観の上に新たに展開された世界が輻輳(ふく
そう)し、複雑で奥深い情感を生み出す。
この歌においては、雨を雪としたことにより湿り気を帯びた直截的な情感が、象徴
化され新古今的な美の典型を形作っている。現代語訳すると、説明に過ぎなくなる。
無生物の白一色の世界に、動くのものは我と我が馬のみ。味わうべきは、寂寞とした
雪の夕暮れの、時間が止まったような情景であろう。「神の崎」も「佐野」も和歌山・
熊野の地名である。定家は、後鳥羽上皇の熊野御幸に供奉した経験があった。名だた
る院の近臣に交じって、歌人としては超一流でも、身分のさほどではない定家は、宿
をとることができず、苫屋のような家に宿泊したこともあった。寒く、疲れて眠るこ
ともままならないと日記に記している。そんな思い出の熊野の冬を、かくも美しく叙
景歌として詠み込んでしまえる点に、和歌の、そして定家のもつ力が遺憾なく発揮さ
れている。
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京の伝統行事 〜祭に出かけてみませんか?〜
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○小倉神社・鬼よけ弓神事
小倉神社は、古くから鬼門除けの神として朝廷から崇敬された古社です。京都と大
阪の境にある大山崎町の小倉神社では、厄を祓うために矢を射る射礼の一つである、
鬼除け弓神事が行われます。本殿で花びら餅を交換する儀式の後で、3本の矢を鬼と
書いた的を狙って京都の方向に射ます。
日程:2月11日(月)
場所:小倉神社(京都府乙訓郡大山崎町円明寺鳥居前83)
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【連】からのお知らせ
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【連】が主催している[嵯峨野学藝倶楽部]のHPを、リニューアルいたしました!
現在開講中の各講座紹介や、開講場所である「三壷庵」の貸会場についてなど掲載して
おります。ぜひご覧ください。
●[嵯峨野学藝倶楽部]のURL
http://www.ren-produce.com/sagano/club/
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◆[嵯峨野学藝倶楽部]2月開講講座のお知らせ ◆
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詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/club/から
★「茶道教室(水曜日コース)」
日程:2月6日(水)
時間:午後1時〜5時(ご都合の良い時間に、お越しください)
<ご要望に応じて、午前中や夜などの時間帯も検討いたします>
※見学/体験も、随時、受付けています。
※事前のお申込みが、必要となります。
★「茶道教室(土曜日コース)」
日程:2月9日(土)
時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間に、お越しください)
※見学/体験も、随時、受付けています。
※事前のお申込みが、必要となります。
お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com
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節分(せつぶん、またはせちぶん)は、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立
冬)の前日のことです。節分は「季節を分ける」ことをも意味しています。節分の行事
は宮中での年中行事でした。『延喜式』をひも解くと、宮中ではこの日、彩色した土で
作成した牛と童子の人形を大内裏の各門に飾ったそうです。もともと、この節分の鬼を
払う悪霊ばらい行事は平安時代頃から行われている「追儺」(ついな)から生まれまし
た。
節分の夜にその年の恵方(歳徳神の在する方位)に向かって、目を閉じて願い事を思
い浮かべながら太巻きをまるかぶり(関西方言で「まるかじり」の意味)は、いつの頃
からか関西からはじまり、現在では全国的に広がりつつありますね。また食べている間
は、無言でなければならないそうです。恵方巻は、七福神に因んで・干瓢・胡瓜・椎茸・
伊達巻・うなぎ・でんぶなど七種類の具を入れて「福を食べる」、「福を巻き込む」と
いう意味合いがあるとされています。今年の恵方は南南東ですね。
[次回は、2月15日(金)に配信予定です! 次回もお楽しみに(^▽°)]
☆治☆
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