受賞者コメント第2回目は、昨年の菓子展実作部門で大賞を受賞された小林優子さん。
小林さんは、プライベートでも「みのり菓子」という名前で和菓子の制作活動をされており
秋には大賞受賞の副賞として、弘道館で小林さんの和菓子のイベントを開催予定です。乞うご期待!
今回は、受賞作品を制作するに至った彼女の想い、そしてお菓子に対する想いをお話いただきました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2017年度実作部門大賞受賞作品
「想ひ袖」 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇
大切な人の為に何かしてあげたい。人が生きていく上で、とても大切な感情だと思います。
この和歌を詠んだとき、お世話になっている沢山の人の顔が浮かびました。
普段は周りの人に支えてもらう事の方が多いのですが、いつか形として何かお返し出来たらと…
歌の中にもある「雪は降りつつ」の雪の量は、袖にも収まりきらない私の感謝の気持ちと、助けられた数なんだと思いました。
私は、自分の和菓子を知ってもらいたくて3年前に”みのり菓子”を立ち上げました。
でも作っているうちに、自分の作りたい和菓子の形がわからなくなっていたのですが
そんな中で頂いた今回の賞で、改めて自分のやるべき事がわかったんです。
今後は日本で作られた和素材や、季節の果実を用いながら、カラダに溶け込む和菓子を作りたいと思っています。そして昔から作り続けられている和菓子の姿と、新しく作られた和菓子の姿を、みのり菓子として伝えていきたいと考えています。
小林 優子