かなり日が過ぎてしまいましたが5月21日は小満でした。
生きとし生けるもの全ての生命が生き生きと満ちてくる時期とされています。
初夏とも真夏とも違う日光の輝きが眩しい日々で、この頃は確かに有斐斎弘道館でも毎朝庭の手入れをしながら、草花が驚くほどの速さで成長していっていると実感します。
小満の三候は以下の3つ。
初候 蚕起きて桑を食う(かいこおきてくわをくう)
次候 紅花栄う(べにばなさかう)
末候 麦秋至る(ばくしゅういたる)
どの候も生命が伸びていく力強さを感じますね。
有斐斎弘道館の庭には桑の木や紅花はありませんが、様々な樹木が栄っています。
本日はいつも皆さまにお楽しみいただいているお庭でなく、裏庭を少しご紹介します。
今盛りを迎えているのは栗の花、泰山木、どくだみなど。
栗の花は鴨川にも沢山あるので、京都市内にお住いの方にはおなじみかと思います。
もしもご覧になった記憶がないなと思われたら、今の時期丸太町あたりの鴨川の東側に花をつけていますので、お散歩がてらご覧になられてはいかがでしょうか。
泰山木(たいさんぼく)は大山木とも書き、木蓮の仲間でお花はかなり大きく、ちょうど男性が両手を水を掬うような形にしたくらいあり、その葉、花、樹形の立派さを讃えたことが名前の由来と言われています。肉厚の花弁で木蓮に似た濃厚な香りを放ちます。世界にはこのお花をめぐる様々な悲恋のお話があるそうなので、ご興味のある方はお調べになるとお花のイメージがより鮮やかになるかもしれません。
どくだみの花も今が盛りです。4月末にしゃがの花が咲き誇っていた場所を今はこの花が占領しています。
名前に「毒」がついているということであまりお茶の花としては使われないようですが、白くて個性的な花弁と花穂が印象的な草花です。
裏庭はまだまだ人手が足りず皆さんにご覧いただけるような手入れができていなくてお恥ずかしい限りですが、こうして時々ブログを通じて皆さまにご紹介できればと思います。