本日の有斐斎弘道館(節季:立夏)

5月5日の節季は立夏です。

この節季では木々が次第に青々と繁り、さわやかな風が立つ頃です。

世間はゴールデンウィークの真っ最中で、この機会を活かして現在有斐斎弘道館で開催中の遠藤湖舟展覧会『天明自在』に全国からお越しくださるお客様もいらっしゃるようです。

この展覧会では建物から露地庭まで全館をつかって作品が展示されています。露地庭入口を覗くと正面に見える作品は、水面の写真であるのにまるで庭が永遠に続いているように思える不思議な展示で、この季節ならではの緑の豊かさと広がりをより一層感じられるようです。

この写真の中にも作品が何点も写っています。

どこにあるかはぜひ足をお運びいただいてご自分の眼でご覧いただくと驚きも感激もひとしおかと思います。

 

立夏の候は

初侯 蛙始めて鳴く(かわずはじめてなく)

次候 蚯蚓出る(みみずいずる)

末候 竹笋生ず(たけのこしょうず)

 

蛙の声はまだ聞こえてきていませんが、先日の雨の後には有斐斎弘道館の庭に蚯蚓が現れていました。蚯蚓出るの候は5月10日頃からではありますが、この頃は年々暑くなるのが早くなっているので、蚯蚓も少し早めに活発さを発揮したようです。

裏庭のたぬきも木漏れ日を受けてうれしそうに見えます。

初夏を迎えてますます緑が萌え、生命がすくすくと育っていくさまを感じる節季ですが、この時期に京都で忘れてならない行事があります。

それは5月15日に行われる葵祭。京都で知らない者はいない三大祭りのうちの一つです。賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社で行われる例祭で、路頭の儀では斎王代を含めて平安貴族の装束での大名行列を一目見ようと全国から多くの観光客が京都を訪れます。

有斐斎弘道館では同日12:00より葵祭の茶会を催します。この時期京都にお越しになられる方は、ご都合よろしければどうぞこちらもご参加ください。

多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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