嵯峨野文化通信 第45号

 伝統文化プロデュース【連】メールマガジン
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             〔嵯峨野文化通信〕 第45号
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    伝統文化プロデュース【連】は、日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識に
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         京都・嵯峨野から、最新の情報を皆さんにお届けします!
               毎月1日・15日(月2回)

                      ★VOL:45(2007/12/15)

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  ○【連】からのお知らせ———————–「花街文化シンポジウム」
  ○やまとのくには言の葉のくに—————–第十九首
  ○京の伝統行事——————————-知恩院・御身拭式

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 【連】からのお知らせ
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 ○第1回 花街文化シンポジウムを開催しました

  今月2日(土)、上七軒歌舞練場で「花街文化シンポジウム」を開催しました。今回
 のシンポジウムでは、中村武生氏(歴史学)・加藤政洋氏・(都市文化論)・井上えり
 子氏(建築学)・鈴木岳海氏(映像人類学)の4人の研究者が各方面から花街を語り、
 未来に向けた保存継承について意見を交わしました。

  約300人の来場者を迎えた「花街文化シンポジウム」。当日、スタッフとしてお手
 伝いいただいた菊井さんから感想が届きました。

                            佛教大学1年 菊井友貴乃

  今回は、お手伝いというかたちで参加させていただき、多方面から花街についてお話
 を聞くことができ、勉強になりました。「花街」と聞いて、私の脳裏に浮かぶイメージ
 は」、舞妓さんや芸妓さんのいる華やかな文化の街であると同時に、格式高くて少し近
 付きにくいというものでした。

  そんな「花街」を歴史や建築、文化などといった多方面のジャンルからみることがで
 きるということに驚きを感じました。史料をもとに比較すると、今に伝わることが、実
 際の歴史的経過とは異なっていたりと」とても興味深かったです。例えば、街の定紋で
 ある「つなぎ団子」の紋は、みたらし団子がモデルとされていましたが、資料の中にそ
 ういった記述は見当たらず、かわりにあったのはあぶり餅の記述であったり。また、文
 献や地図を見てみると、今の場所と通りが違ったり。昔は、十三歳くらいの小学生がお
 座敷に上がっていたり。と、初めて知ることばかりで楽しかったです。

  けれど、舞妓さんの仕事をする人も少なくなっている今、昔は十三歳でお座敷に上が
 っていたことを考えると、文化の伝承に危機を感じます。これから町家という建築とし
 ての保存、記憶としての文化の保存といったように、文化を伝え残していくことが大切
 なのだと感じました。また、今回のようなシンポジウムがあることで、格式高くて少し
 近付きにくいと感じていた私のような人にも「花街」に興味を持ち、考えるいい機会に
 繋がるのではないかと思います。
                                      (了)

 ●「京都新聞電子版」のURL
 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007120200110&genre=K1&area=K1B

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 やまとのくには言の葉のくに
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                   第十九首             田口稔恵

  もののふの矢並つくろふ籠手の上に霰たばしる那須の篠原
              (源実朝『金槐和歌集』補遺)
 (武士たちが矢の並び具合を直している、その籠手に、霰が激しく飛び散る那須の篠
 原よ。)

  鎌倉3代将軍であり、藤原定家の歌道の弟子である源実朝の作である。「金」は「鎌」
 の偏を、「槐」は大臣を表し、「鎌倉右大臣・実朝」を指す。実朝は万葉調の大らかで
 清新な詠みぶりを得意とし、この歌でも、名詞を重ねた重厚な構成、体言止めによる強
 調など堂々たる詠みぶりである。また、自由なモチーフ選択と新古今的な題詠が結びつ
 いて、実感を伴った絵画的な美を実現している。

  幕府側の頂点にありながら王朝文化に心を寄せ、右大臣の官位をも賜った実朝は、朝
 幕の緊張関係に心を痛めていた。『金槐和歌集』の最後の歌は「山はさけ海はあせなむ
 世なりとも君にふた心わがあらめやも」。後鳥羽上皇への忠誠心と、軋轢による苦渋の
 色が現れた、実朝代表作の一つである。

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 京の伝統行事 〜祭に出かけてみませんか?〜
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 ○知恩院・御身拭式

  大勢の僧侶が念仏を唱える中、法然上人の木像を、香染めの羽二重(生糸で平織りに
 した、あと練りの絹織物)で拭います。この羽二重は、後で袈裟として壇信徒に授与さ
 れます。新年を祈り、法然の御徳を慕う信徒さんたちの気持ちから生まれた行事です。

 日程:12月25日(火)
 場所:知恩院(東山区林下町400)

 ●知恩院のURL:http://www.chion-in.or.jp/

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         ◆[嵯峨野学藝倶楽部]12月開講講座のお知らせ ◆
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          詳しくは、http://www.ren-produce.com/sagano/から

  ★「<食>から見る祭礼」
   日時:12月15日(土) 午前11時〜12時30分(90分)
   タイトル:「春日若宮おん祭」
   参加費:1回2,000円
   ▽詳細は、コチラから。
   http://www.ren-produce.com/sagano/shoku/

  ★「京都歴史講座」
    日程:12月16日(日)
    時間:午前11時〜12時30分(90分)
    参加費:1回1,000円
    ▽詳細は、コチラから。
    http://www.ren-produce.com/sagano/

  ★「茶道教室(水曜日コース)」
    日程:12月19日(水)
    時間:午後1時〜5時(ご都合の良い時間に、お越しください)
    <ご要望に応じて、午前中や夜などの時間帯も検討いたします>
    ※見学/体験も、随時、受付けています。
    ▽詳細は、コチラから。
    http://www.ren-produce.com/sagano/chadou/suiyoubi/suiyoubi.html 

  ★「茶道教室(土曜日コース)」
   日程:12月22日(土)
   時間:午後3時〜8時(ご都合の良い時間に、お越しください)
   ※見学/体験も、随時、受付けています。
   ▽詳細は、コチラから。
   http://www.ren-produce.com/sagano/chadou/doyoubi/doyoubi.html

         お問合せ・お申込みはコチラまで→sagano@ren-produce.com

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 │ひ││と││こ││と│
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  今月の2日(日)に開催いたしました「花街文化シンポジウム」。大盛況の中、終了
 いたしました。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

   [次回は、1月1日(火)に配信予定です! 次回もお楽しみに(^▽°)]
        ☆治☆
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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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