【2018年度版】受賞者コメント②

受賞者コメント第2回目は、昨年の菓子展実作部門で大賞を受賞された小林優子さん。

小林さんは、プライベートでも「みのり菓子」という名前で和菓子の制作活動をされており
秋には大賞受賞の副賞として、弘道館で小林さんの和菓子のイベントを開催予定です。乞うご期待!

今回は、受賞作品を制作するに至った彼女の想い、そしてお菓子に対する想いをお話いただきました。

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2017年度実作部門大賞受賞作品
「想ひ袖」 君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ   光孝天皇

大切な人の為に何かしてあげたい。人が生きていく上で、とても大切な感情だと思います。
この和歌を詠んだとき、お世話になっている沢山の人の顔が浮かびました。
普段は周りの人に支えてもらう事の方が多いのですが、いつか形として何かお返し出来たらと…
歌の中にもある「雪は降りつつ」の雪の量は、袖にも収まりきらない私の感謝の気持ちと、助けられた数なんだと思いました。
私は、自分の和菓子を知ってもらいたくて3年前に”みのり菓子”を立ち上げました。
でも作っているうちに、自分の作りたい和菓子の形がわからなくなっていたのですが
そんな中で頂いた今回の賞で、改めて自分のやるべき事がわかったんです。
今後は日本で作られた和素材や、季節の果実を用いながら、カラダに溶け込む和菓子を作りたいと思っています。そして昔から作り続けられている和菓子の姿と、新しく作られた和菓子の姿を、みのり菓子として伝えていきたいと考えています。

小林 優子

 

多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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