嵯峨野文化通信 第194号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)__________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第194号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:194(2014/3/1)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ — —吉野・蔵王堂「謡」奉納ツアーを
                                開催します!
                 実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」の
                                  ご案内
                宗一郎「能あそび」のご案内
                 弘道館講座のご案内 
       「春の茶事」への誘い               
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』————————– 第九十三幕
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』————————– 第九十八回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]3月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

 ■吉野・蔵王堂「謡」奉納ツアーを開催します!

  現在開催している「江戸時代の〈教養〉を考える」の第2部「お謡をうたってみ
 よう」に2回以上ご参加された方限定で、奈良県、吉野の蔵王堂の奉納へ参加でき
 るツアーを企画いたしました!
  蔵王堂にて謡を奉納いたします。この貴重な機会にぜひご参加ください!

 日 時:4月29日(火)
 時 間:午後2時より(予定)
 場 所:吉野・蔵王堂
 指 導:林宗一郎氏(観世流能楽師・京観世林家次期十四世)
 特別参加:大倉原二郎氏(大倉流小鼓方十六世宗家)
 参加費:10,000円(勤行参加、奉納料込み)
 宿泊費:17,000円程度(奉納参加特別料金。朝夕込み。相部屋となります。)
 締 切:3月9日(日)

 〈スケジュール〉
 28日 夕方 吉野山集合 宿泊先:湯元宝乃家(蔵王堂から徒歩5分。温泉です
。)
 29日 朝6時 蔵王堂での早朝勤行に参加。
     吉野山散策、準備 等
     午後2時頃 奉納
     午後4時頃 解散予定
 
 ※ご参加は、「江戸時代の〈教養〉を考える」へ2度以上参加される方に限ります。
 ※宿泊できない方はご相談ください。
 ※スケジュール等はすべて予定です。変更等の際はご了承ください。
 ※8月には竹生島奉納を予定しています。こちらもぜひご参加ください。 
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」のご案内

  皆さんで一緒に謡を楽しみませんか?
  第一部では井伊直弼の「茶の湯ー全集ー」を読み下し、第二部は「謡」を行いま
 す。謡では能楽師の林宗一郎氏をむかえ、実際に皆で声の出し方から学びます。
  歌は苦手という方や経験は全くないという方も大歓迎です。
  3、4月にご参加いただくと、吉野蔵王堂の「謡」奉納ツアーへご参加いただけ
 ます!ぜひご参加ください!   
 
 日 時:3月9日(日)
 時 間:16時30分~19時
 場 所:有斐斎弘道館
 内 容:第一部 勉強会「井伊直弼『茶の湯ー全集ー』をよむ
     (リーダー 濱崎加奈子、太田達)
     第二部 実践「お謡をうたってみよう」
     (講師 林宗一郎〈能楽師〉)
 参加費:3,000円(第一部のみ、第二部のみの場合は一部2,000円)
     ※学割あり(2,000円/第一部のみ、第二部のみの場合は1,000円)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

  ■「宗一郎 能あそび」のご案内
 
  室町時代に誕生し、今も生き続けている能の世界をさまざまな角度から「あそび
 」ます。
  能についてたくさんの方にもっと身近に感じていただきたい!という想いから始
 まりました。能はわからないけど興味があるという方にも、とてもわかりやすく能
 について学べる機会となっており、見ているだけでなく、体験してみて分かる楽し
 さが実感できます。
  夕暮れ時の有斐斎弘道館の庭にひびく謡(うたい)と舞。
  ぜひご参加ください!

 日 時:3月14日(金)
 テーマ:狂女物〜狂ふもわかれゆへ〜
 時 間:18時30分〜20時(90分)
     ※18時より呈茶あり
 講 師:林 宗一郎(能楽師)
 参加費:3,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ 
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 ■弘道館文化講座のご案内

 京文化教養講座1「信仰からみる京都」

 日 時:3月15日(土)
 テーマ:野澤十二流「御室と醍醐」
 時 間:11時~12時30分(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 時:3月27日(木)
 テーマ:「茶会記の菓子」
 時 間:13時~14時30分(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 「英語で伝統文化 茶道編」

 日 時:3月27日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:田中 朝子(翻訳通訳者、三壷庵茶道教室)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

 
 ■「春の茶事」への誘い

  各地で未だ雪の残るなか、梅が香りはじめてまいりました。
  弘道館で開催している恒例の「春の茶事」、まだ若干の空きがございます。
  春を感じながら正午の茶事を楽しみませんか。
  ご参加をお待ちいたしております。

 日 時:4月4日(金)、5日(土)、6日(日)
 時 間:11時席入り(正午の茶事)
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:25,000円

 お問い合わせ、お申し込みはコチラ
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com

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              ■『ニッポン城郭物語』■
                  
                -第九十三幕-
                                梅原 和久

  府庁が置かれた時代の二条城の建物について、何回かに分けて連載してきたが、
 再び京都府総合資料館所蔵の文書から、面白い記事をピックアップしてみよう。今
 回は当時の決まり事をまとめた『庁則』から。

  庁舎として使われていたということは、役人も当然昼食をとる。何と、当時の二
 条城にも食堂が設けられていた。短いので、それを示す記述を全文書き起こしてみ
 よう。この記録が活字化されるのは史上初めてである。くずし字の解読をするのは
 学生時代以来20年ぶりなので怪しいところもあるが、概ね外れていないはずであ
 る。

 本府始メテ食堂ヲ開キ。因テ各局案頭ノ食事ヲ停止ス。
 局中ニ布告シテ曰ク
 諸官員職務ニ勉強スルニ身躰ノ滋養宜ヲ失ヘハ精神ヲ損耗シ事ニ堪ル能ハス連日ノ
 裏糧豈滋養ノ宜ヲ失ハストセン哉 依テ来ル十七日ヨリ本丸銕門楼上ニオイテ食堂
 ヲ開キ各其好ニ応シテ食ヲ求ムルヲ得セシムルナリ
  一 食堂ヲ開ク日ヨリ各局案上ニ於テ食スル事ヲ停止ス裏糧ヲ携ルモノタリトモ
    必ス食堂ニ登リテ食スヘシ
  一 食ニ精廉厚薄アリ必ス価ノ高下ニ開スルニハアラストモ人各其嗜好アレハ凡
    別紙ノ等ニヨリテ各自に撰ラヒ食料引請ノモノニ好ミノ書付ヲ渡スヘシ
    但時ニオイテ増減スル等ノ事モ引請ノ者ト直談タルヘシ
  一 此食料ヲ求ムルモ裏糧ヲ携ルモ人々心ニ任スヘシ敢テ束縛シテ強ク此食ヲモ
    トメシムルニハ非ルナリ
  一 食価ハ必ス月末毎ニ拂フヘシ
 右ノ通局中ヘ布告スルモノ也
  壬申六月十三日

  壬申は明治5年(1872)。本丸銕(てつ)門は、現在も残る本丸櫓門だろう。こ
 の当時の本丸には、慶喜が作った仮御殿があるが、門は東側の本丸櫓門と本丸西門
 のみ。西門は既に櫓門が失われ、高麗門だけとなっていたので食堂を設置するスペ
 ースはない。となると現在も残る本丸櫓門だが、食堂にするには余りにも狭い。恐
 らく、本丸仮御殿と二の丸御殿とをつなぐ廊下を改造して、ここも食堂としたので
 あろう。この仮御殿や廊下が撤去されるのは明治14年6月である。
  長くなったのでこの布告の中身については次号で。

 (※)本丸西門、本丸櫓門の古写真など。
http://umeshiro.web.fc2.com/93.html
  

              ■ 『北野の芸能と茶屋』■                            
                  
           ー九十八回ー
                                井上 年和

  明治五年(1872)5月 真盛・鳥居前・社家長屋三町戸長、上七軒廓の免定
                               (その1)
 「御免定
 一、従 御府庁被為仰出候御法度之趣、急度相守可申事
 一、御冥加銭遊女芸者満一昼夜上リ高之内廿分一御定日ニ参相違御上納可仕事
 一、御役筋并町役より御尋之義有之候節は亭主并罷出押かくし不致来客江不移正路
   ニ御答可申上事」『真盛町文書』
  今回からは明治5年(1872)に上七軒三町の戸町から京都府へ提出された「御
 免定」を紹介したいと思う。この定めは現在京都市歴史資料館に「真盛町文書」と
 して保管されている。
  原文を読み下してみたのでご紹介したいと思うが、多少の間違いはあるかもしれ
 ないので、ご容赦願いたい。
  全17条から成るこの定めは、寛政年間の定めと少し内容が違うようで、時代に
 よる変遷が見て取れる。寛政定めと同様、一つずつ具に見ていこう。
 
  1つ目は、京都府庁の御法度は急度守るという寛政の定めと同様の無難なすべり
 出しである。
  2つ目は遊女芸者の満一昼夜の稼ぎ金の内1/20を決まった日に上納するとい
 う。寛政の定めでは、茶屋は毎月5日に「取締所」に口銭を納めなくてはならなか
 ったようであるが、明治では府庁へ納めていたのであろうか。
  3つ目は役所からの質問は包み隠さず正直に答えるという、これまた無難な内容
 である。
  やはり、時代が違っても最初の項目は役所に対し謙った言い回しとなっている。

  次回からは、具体的な内容がわかってくるので、請うご期待である。

 
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          □■[嵯峨野学藝倶楽部] 3月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:3月12、19日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:3月1日(土)16、23、30日(日)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
     ※30日(日)のみ16時まで
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「今様・白拍子教室」
  日程:3月8、22日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時~14時
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/

  お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com

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               ■□■ひとこと■□■
     
    花粉やPM2,5などで空は曇り、外出を控えるようにと言われている
    そうですが、やはり春の気候は気持ちがいいですね。
    気分まで暖かくなる今日このごろです。
    
   
    [次回は、3月15日(土)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。