嵯峨野文化通信 第186号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)____________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第186号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

     嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

              毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:186(2013/11/2)

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                  ■□■もくじ■□■

  ■【連】からのお知らせ ————-「今様合 松殿十五ヶ日」が始まりました!
                 月釜「開炉」のご案内 
                 宗一郎「能あそび」のご案内
                 実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」の
ご案内
                 弘道館講座のご案内 
                 「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。 
                 近世京都学公開講座のご案内
                 
  ■(連載)『ニッポン城郭物語』————————– 第八十九幕
  ■(連載)『北野の芸能と茶屋』————————– 第九十回
  ■[嵯峨野学藝倶楽部]11月開講講座のお知らせ

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               □■【連】からのお知らせ■□

 ■「今様合 松殿十五ヶ日」が始まりました!

  本日より15日間、日本今様謳舞楽会による今様合が宇治の松殿山荘にて行われ
 ます!
  「今様合」とは、おのおのが今様を詠み、歌い、歌の出来や声の技を競ったと言
 われているものです。承安4年に後白河院によって十五夜連続で法住寺殿にて行わ
 れた今様合を再興するべく、今回の松殿十五ヶ日を行います。
  日本今様謳舞楽会による十五ヶ日は約10年ぶりとなり、松殿山荘という貴重な
 場所で15日間毎日行われますので、ぜひお誘い合わせのうえお越しください。

 日 時:11月1日(金)〜11月15日(金)
 時 間:14時開演(午後13時30分開場/15時終了予定)
 場 所:松殿山荘(京都府宇治市木幡南山18/0774ー31ー8043)
     ※JR、京阪木幡駅より徒歩20分/六地蔵駅よりタクシーで10分)
 入場料:1,000円
    ※予約不要/10名以上の団体は要事前予約

 詳しくはコチラ
 http://imayou.jp/imayouawasematsudono15.html

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :090ー3496ー9383
 MAIL:info@imayou.jp

 ■宗一郎「能あそび」のご案内

  室町時代に誕生し、今も生き続けている能の世界をさまざまな角度から「あそび
 」ます。
  能についてたくさんの方にもっと身近に感じていただきたい!という想いから
 始まりました。能はわからないけど興味があるという方にも、とてもわかりやすく
 能について学べる機会です。夕暮れ時の有斐斎弘道館の庭にひびく謡(うたい)と
 舞。
  ぜひご参加ください!

 日 時:11月8日(金)18時30分〜19時30分
     *18時より呈茶あり
 テーマ:巴(ともえ)
     <能あそび>ポイント
     現代語に訳した能の台本で上演?!能の表現方法を体感します。
 講 師:林 宗一郎(能楽師)
 参加費:3,000円(生菓子、抹茶付)

 

 ■月釜「開炉」のご案内

  ご好評いただいております弘道館の月釜。
  11月は「炉開き」です。ただいま下記のお席がそれぞれ若干数ずつ空いており
 ます!会員以外の方ももちろんご参加いただけますので、ぜひご参加ください!

 日 時:11月10日(日)
 時 間:11時
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:3,000円

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/tea.html 

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:tea@kodo-kan.com  

 ■実践講座「江戸時代の〈教養〉を考える」のご案内

  皆さんで一緒に謡を楽しみませんか?
  第一部では井伊直弼の「茶の湯ー全集ー」を読み下し、第二部は「謡」を行いま
 す。謡では能楽師の林宗一郎氏をむかえ、実際に皆で声の出し方から学びます。
  歌は苦手という方や経験は全くないという方も大歓迎です。
  「謡がひとつでもうたえるようになりたいなぁ」から始まった勉強会、ぜひご参
 加お待ちしております。     
 
 日 時:11月14日(日)
 時 間:16時30分〜19時
 場 所:有斐斎弘道館
 内 容:第一部 勉強会「井伊直弼『茶の湯ー全集ー』をよむ
     (リーダー 濱崎加奈子、太田達)
     第二部 実践「お謡をうたってみよう」
     (講師 林宗一郎〈能楽師〉)
 参加費:3,000円(第一部のみ、第二部のみの場合は一部2,000円)
     ※学割あり(2,000円/第一部のみ、第二部のみの場合は1,000円)
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com
    

 ■弘道館文化講座のご案内

 京文化教養講座1「天皇からみる京都」

 日 時:11月9日(土)
 テーマ:「光格天皇」
 時 間:11時~12時30分(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:太田 達(立命館大学非常勤講師)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 ■京文化教養講座2「茶の湯の文化を識る」

 日 時:11月14日(木)
 テーマ:「武家の茶」
 時 間:13時~14時30分(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:太田 宗達(立命館大学非常勤講師)
 参加費:2,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com
 

 ■「BOOK OF TEA」をよんでみませんか。

  昨年より始まりました、英語で日本の伝統文化を発信する講座です。
  いままでは、お点前などの実践を英語で行って参りましたが、今回は岡倉天心の
 「BOOK OF TEA」をよみます。
  世界中でよまれている「BOOK OF TEA」、日本では知らない方も多いそうです
 が、翻訳本も多数出版され、さまざまな見解がなされています。
  こちらを皆で考えながら読み解いてみませんか。英語が苦手な方、茶道の経験の
 ない方もぜひお越しください。
  ご参加をお待ちしております!

 「英語で伝統文化 茶道編」

 日 時:11月14日(木)
     12月19日(木)
      1月23日(木)
 時 間:18時30分~20時(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:田中 知子(翻訳通訳者、三壷庵茶道教室)
 参加費:3,000円(生菓子、抹茶付)

 詳しくはコチラ
 http://kodo-kan.com/seminar.html
 
 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com
  

 ■近世京都学公開講座のご案内

  近世京都学会との共催で、「近世京都学公開講座」を開催いたします!
  今回は、皆川淇園と同時代の知られざる学問サロンについて、新資料を用いてお
 話いただきます。
  どうぞお気軽にお申し込みください。

 講師より:本草博物学者小野蘭山の学統を継承した山本亡羊の読書室は、幕末明治
 初期の京都を代表する本草漢学塾です。この読書室の名は亡羊の父、山本封山(1
 742ー1813)の斎号「読書室」に由来します。西本願寺宗主の侍読をつとめ
 た儒医封山の読書室には、淇園をはじめ多くの学者文人が集い、詩文の応酬をしま
 した。この知られざる学問サロンに案内します。

 「読書室のサロン文化ー山本封山をめぐる人々ー」

 日 時:11月17日(日)
 時 間:11時~12時30分(90分)
 場 所:有斐斎 弘道館
 講 師:松田 清(京都外国語大学教授)
 参加費:1,000円(近世京都学会会員は無料)

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075ー441ー6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

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              ■『ニッポン城郭物語』■
                  
                  -第八十九幕-
                                梅原 和久
  
  今回は、京都府が独自に増築した建造物がどういうものだったのかを見てみる。
 使用したのは、京都府総合資料館が所蔵する府の行政文書『二条離宮引渡一件』と
 いう文書で、京都府が宮内省に対して、二条城を引き渡した際の関係書類をまとめ
 たものである。
  この中に、明治18年(1885)7月に作成された「二條離宮内ニ在之仮建物
 取払売却代価直積帳」という文書があり、図面と共にその名称、規模、売却値段が
 書かれている。売却予定建物には「第○号」という番号が振られ、色分けがされて
 いる。江戸時代以来の二条城の建物は赤色、府庁が設置した仮建物で、撤去するも
 のは茶色という具合である。この図から、当時の建物の名称を探ってみよう。

  例えば、第3号のところには「人民溜ヨリ受付所ヘ通廊下瓦葺壱棟」、第4号に
 は「人民溜ヨリ人民応接所ヘ通土間廊下瓦葺壱棟」とある。これにより、起点が同
 じ「人民溜」と呼ばれる施設があり、第3号の終点が「受付所」、第4号は「人民
 応接所」であることが分かる(※)。

  二の丸の唐門を入ってすぐ左へ行ったところに、江戸時代以来の御殿付属施設で
 ある御車舎があった。府庁時代、この御車舎の北側に増築された部分も含めて、こ
 こが「人民溜」と呼ばれる施設であったということである。文字通り、役所に用事
 のある府民がまず訪れて、待機する場所であろう。
  そしてここから瓦葺きの屋根付き廊下が3方向に伸びており、向かって右の廊下
 は式台の前に設置された「受付所」へ、まっすぐ北に伸びた土間廊下は受付所を迂
 回して、遠侍の南に設置された「人民応接所」へと直接つながっていた。

  ただ、残念ながら名称が分かっても、それぞれの機能までは分からない。受付所
 を通ってから人民応接所に行ったのか、それとも用件によって異なったのか。いず
 れにせよ、現在は見ることができないこれらの建物は、二条城が、かつて多くの府
 民が訪れる役所であったことを示すものである。

 (※)明治18年時点の京都府庁の建物
http://umeshiro.web.fc2.com/89.html

  

              ■ 『北野の芸能と茶屋』■                            
                  
              九十回
                                井上 年和
 
  寛政年間『寿仲間の定め(その4)』
 「一、すき髪、襟之かゝり候着類、并ニ半天之姿ニ而、花ニ参り候儀ハ可為無用事。
  一、役者、太鼓もち、店男、其外不束之仁ニ而、花ニ参り申間敷事。
  一、開帳為拝、万日等ニ而引物ニ出候儀、并世話致候事、相断可申候事。」
                          『北野会館所蔵文書』

  1つめはお座敷に出るときの格好を定めたものである。現在の舞妓さんの髪型と
 言えば、「割しのぶ」、「おふく」、「奴島田」、「勝山」、「先笄」等、年数に
 応じて様々な型があるようだが、何れも襟にかかる髪型ではない。
  髪が着物の襟にかかったり、半天で店に出てもだらしなく、お花代は取れないの
 は当たり前の様な気がする。

  2つめは上七軒での男の役割についてで、役者、太鼓持ち、店男、その他不束の
 仁(ふつつかのじん)はお座敷に出てはいけないという。上七軒では男がお座敷に
 出ることを禁じていたのだ。

  3つめは「開帳」の時のことで、北野社近辺では清和院のご開帳の時にしばしば
 芸能が開催されていたので、恐らく上七軒の芸舞妓はこの行事に参加したり、茶屋
 が開帳に際する諸行事のお世話をしてはいけなかったのであろう。

  現代とは少し違った取り決めの条項で、当時の習慣が垣間見られる。
  
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        □■[嵯峨野学藝倶楽部] 11月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:11月13、20日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:11月2、9、23日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「今様・白拍子教室」
  
  「今様合 松殿十五ヶ日」のため、11月はお休みです。
  また12月にお知らせいたします。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/

  お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com

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               ■□■ひとこと■□■
   
   11月は炉開きですね。
   楽しみとともに、炉の点前を学びなおさねば・・と気を引き締める想いです。
        
 
    [次回は、11月15日(金)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。