嵯峨野文化通信第175号

伝統文化プロデュース【連】メールマガジン   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)_________

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)   [嵯峨野文化通信] 第175号
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 伝統文化プロデュース【連】は
 日本の伝統文化にこめられた知恵と美意識について
 遊びながら学び、広めていく活動をしている団体です

       嵯峨野文化通信は、伝統文化を「遊ぶ」ためのヒントを発信します

             毎月1日・15日(月2回)

                    ■VOL:175(2013/5/18)

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                ■□■もくじ■□■

 ■【連】からのお知らせ ————-「街かど古典カフェ」特別講座2
                 ~伝統文化の若き獅子たち~が開催されます!
                  教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」のご案内
                  「祇園会の茶」「暁天茶会」のご案内                                   
 ■(連載)リレー連載 ——————- –第九回
 ■(連載)『北野の芸能と茶屋』———— 第七十九回
 ■[嵯峨野学藝倶楽部]5月開講講座のお知らせ

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              □■【連】からのお知らせ■□

■「街かど古典カフェ」特別講座2~伝統文化の若き獅子たち~が開催されます!

 古典の日制定記念として「街かど古典カフェ」が開催されます。
 煎茶、華道、香道の伝統文化を担う継承者たちによるパネルディスカッション
や、お茶席体験を通して、古典を分かりやすく学べる講座です。お茶席体験の後は、
宇治にある松殿山荘(通常非公開)を見学できます!

 松殿山荘は、関白・藤原基房が別業として営んでいたところで、近代茶人の高谷
宗範が大正期に広間の茶、書院式の茶道を復興する目的で改築した場所です。
「心は円なるを要す、行いは正なるを要す」方円の思想を表した、壮大な庭園、
建築の数々を、数寄屋建築研究者に解説いただきながらお楽しみいただけます。

 そして、パネルディスカッションには【連】代表の濱崎加奈子が聞き手として
登場いたします!ぜひご参加ください!

 日 時:7月12日(金)
 時 間:13時~15時30分(受付12時)
 場 所:松殿山荘
     (宇治市木幡南山18番地)
 参加費:2,000円
 定 員:60名(応募多数の場合は抽選)
 申込方法:郵便往復はがきにて応募(下記HPをご参照ください)
      

 【プログラム】
 ・お煎茶体験 13時~13時40分
        小川 可樂(小川流煎茶家元嗣)
        笹岡 隆甫(華道「未生流笹岡」家元)
        蜂谷 宗ひつ(志野流香道若宗匠)
              (*機種の都合上一部平仮名表記となって
                おります、ご了承下さい)

 ・松殿山荘の解説と見学 13時40分~14時20分
        解説:桐浴 邦夫(建築史家・京都建築専門学校教員)

 ・パネルディスカッション 14時20分~15時30分
        パネラー:小川 可樂、笹岡 隆甫、蜂谷 宗ひつ

        聞き手 :濱崎 加奈子(有斐斎弘道館館長)

 お申込方法、詳細はコチラ
 「古典の日推進委員会」 TEL:075-212-4767
         HPhttp://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000148234.html

■教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」

 第4回目を迎えました、こちらの教養サロン。
 今回は「水」をテーマにした帯が勢揃いいたします!たくさんの帯を一度に見る
 機会はなかなかありませんよね。

 このサロンは、西陣の帯屋さんにお越しいただき、帯をつくる工程や普段聞けな
 い裏話などを伺いながら帯について学ぶ会です。

 ご予約お待ちいたしております!

 教養サロン「帯を知る/帯を楽しむ」
  日 時:6月9日(日)
  時 間:11時~16時(展示は随時ご覧いただけます)
      ※13時よりトークイベントがございます。
  場 所:有斐斎弘道館
  参加費:2,000円(主菓子、薄茶付き)
     ※要予約

 お問い合わせ、お申込はコチラ
 TEL :075-441-6662
 MAIL:kouza@kodo-kan.com

■「祇園会の茶」

 昨日は葵祭で賑わった京の街ですが、7月といえば、祇園祭ですね。
 今年の祇園祭、皆様はどうお過ごしになりますか?
 喧噪をはなれて、ゆったり静かに一服しませんか。
 祇園祭の深奥へといざないます。

 日 程:7月14日(日)
 時 間:11時、12時、13時
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:2,000円  ※要予約

■「暁天茶会」

 昨年好評だった暁天茶会。今年も開催いたします。

 夏の暑い、暑い、盛り。
 朝粥と、薄茶と、お話。
 水を打たれた露地、庭、すがすがしい空気…

 早朝ならではの心地良さをきっとお楽しみいただけます。

 日 程:8月11日(日)
 時 間:8時(10時頃終了予定)
 場 所:有斐斎 弘道館
 参加費:3,000円  ※要予約

「祇園会の茶」「暁天茶会」いずれもご予約お待ちしております。
 詳細はコチラ
 http://kodo-kan.com/tea.html

 お申込み、お問合せはコチラ
 tea@kodo-kan.com
 弘道館TEL:075-441-6662

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         ■□■ 新連載 リレー企画 ■□■

  伝統文化プロデュース【連】では、メンバーが伝統文化に対しそれぞれの想
いを持って活動を行っています。そこで、毎回ひとりずつ、メンバーにその想い
を語ってもらうべく連載を企画いたしました!皆の本音や理想、どんな話が飛び
出すことでしょう?
 第九回は、連の主力メンバーの一員、能で活躍されている白石雅彦さんです!
                             
         ─ 第九回 ─
                              白石雅彦

 大阪単身赴任中はほとんど毎週、連の催しに参加できましたが、東京に戻ってか
らは、なかなか参加できないのが残念です。私はお能を習っているので、その話を
書きます。

 能を習おうと思ったきっかけは、友人に誘われて見た会で、観世流のお家元が仕
舞(能の曲の中のハイライトだけを、謡と演者だけで舞うもの)を舞われたとき、
その立ち振る舞いの美しさに圧倒されたためです。「私もこうなりたい!」と思い、
入門しました。

 私自身の人生に対する姿勢として、いかなるところでも通用する日本人たり得た
いという思いがあります。今の私は、どこに行っても紋付袴・白足袋・扇があれば、
日本に600年続く古典芸能を舞うことができます。いかなる国でも結婚式に招かれ
れば「高砂」、お祝いであれば「鶴亀」で、日本人代表として恥ずかしくない振る
舞いをすることができるのです。

 以前、連の初釜を嵐山熊彦で開いたとき、箸袋の裏に高砂の謡が書かれていたこ
とがありました。何の打ち合わせもなく、その場で高砂を舞うことができた時には、
お稽古をしていて本当に良かったと思いました。たくさんある連の思い出の中でも
とくに印象深く残っています。

 為すべきことは多々あり、未熟なこと甚だしい若輩者ですが、それでも一歩、人
生の目標に近づいたと思います。息子達にも、いかなるところでも通用する日本人
になってもらいたいとの思いから、一緒に習っています。

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            ■ 『北野の芸能と茶屋』■

                七十九回
                        井上 年和
元文二年(1737
『洛陽勝覽』その5
「是より北野の方へ行。豆ふ茶屋・水茶やあり。北野の出口茶屋を弐軒茶屋と云。
祇園に準す。
経王堂 此内に茶屋有。つり物・出会もの宿の入用、世間外の茶やとは致さすとい
うふて皆あり。」

 博望子は平野から北野社の中之森へ戻って来たようだ。
 北野社南門前には祇園社と同様に二軒茶屋が建っていたというが、これは第
46回(平成24年3月1日 第146号)でも紹介させて頂いた水茶屋である。

 寛延三年(1750)の『北野天満宮史料 古文書』を見ても中之森は北野社近
辺住人の水茶屋で占められており、簡単な構造の小屋は度々建て替えられており、
また、毎月25日に出される「見世」は混乱し、新規営業の規制を請うほどに過密
な状態であったのだ。

 経王堂(願成就寺)内には茶屋があって、「つり物・出会もの宿」にも供してい
た。現代の感覚で言うと、ラブホテル前の呼び込みのお姉さん方がいたのであろう
か。京都国立博物館、勝興寺蔵の『洛中洛外図』では経王堂の背面に寺のような建
物や、南側・東側に町家が見られるが、それらを指すのであろうか。中之森から目
の届かない経王堂の裏の可能性が高いように思われる。

 中之森は水茶屋がぎゅうぎゅうと建ち並びながらも、経王堂前では様々な芸能が
催されており、また一歩裏へ入れば呼び込みお姉さんもいるという、実に北野社近
辺の遊興空間を象徴するようなトポスであったのだ。

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     □■[嵯峨野学藝倶楽部] 5月開講講座のお知らせ■□

  詳しくは、 http://www.ren-produce.com/sagano/club/ をご覧ください。

 ■「茶道教室(水曜日コース)」

  日程:5月8、29日(水)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「茶道教室(土曜日コース)」
  日時:5月12(日)、18、25日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:12、25日 10時~19時(ご都合の良い時間にお越しください)
        18日 10時~13時、15時~19時
  講師:西村 宗靖・太田 宗達
  ※見学/体験も、随時受付けています。

 ■「今様・白拍子教室」
  日程:5月11、25日(土)
  場所:嵯峨野三壷庵
  時間:13時~14時
  講師:石原 さつき
  ※見学/体験も、随時受付けています。
   性別・年齢・経験は問いません。

 ■「うたことば研究会」

  ただいま休講中です。
  再開日が決定次第お知らせいたします。

 ●URL
  http://www.ren-produce.com/sagano/club/

  お問合せ・お申込みはコチラまで→ sagano@ren-produce.com

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            ■□■ひとこと■□

 新緑は、本当に生命力がありますね。
 どんなときも、自然は背中を押してくれる気がします。
                                 (なんば)
      
[次回は、6月1日(土)に配信予定です!次回もお楽しみに。]

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多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
記事が面白かったら是非、シェアいただけると幸いです。