源氏物語にも登場する千年以上の歴史をもつ菓子です。
源氏物語注釈書「河海抄」によると「精米を乾燥させて臼でひいた餅粉を甘葛
煎で練り、椿の葉で包んだ菓子」とあります。
手に持ちやすく、葉を剥がせばそのまま口に運べるように
自然のものを巧みに利用した先人たちの知恵はそのままに、現代でも沢山の
菓子屋でつくられていますが、注目したいのは”葉の巻き方”です。
持ちやすいよう葉の丸みに沿わせるように包んだもの(左)と剥がしやすいよう
葉の表面を餅にあてるように包んだもの(右)の二種類があります。
平安時代の人々が口にしたのは、一体どちらの形だったのでしょうか。