【2019年度版】京菓子デザインを考えるヒント「京菓子デザインセミナー②」前半

8月12日(月・祝)第2回目の京菓子デザインセミナーが開催されました。

今回の講師はデザインプロデューサーの奥田充一さんと、『御菓子丸』主宰・和菓子作家の杉山早陽子さんでした。

 

 

講座前半は、奥田さん、杉山さんそれぞれの講義でした。

 

最初に、奥田がご自身の経歴を含め“デザイン”の考え方・捉え方についてお話しされました。

 

奥田さんは某企業でプロダクトデザインを手掛けておられましたが、徐々に形のないソフトウェアデザインをされるようになり、現在は「体験をデザインすること=user experience design」という考え方を持って、デザイン活動を行っておられます。

 

次に杉山さんがご自身の経歴を含め、普段作っておられる菓子の紹介、菓子を作る過程についてお話しされました。

(杉山さんが作られるお菓子のサイト→御菓子丸

 

「手のひらで扱えること」「菓子にストーリーを込めること」「食べる人の記憶に残るものを作ること」がお菓子を作る楽しさだと感じておられるとのこと。

 

 

異分野で活躍されているお二人ですが、それぞれデザインに対しては共通の考え方をお持ちでした!

京菓子をデザインするときの参考にしてみてください。

 

【奥田さんがデザインするとき・杉山さんが菓子を作るときの共通点から】

★連想を楽しみ形を生む。

奥田さん → 人の動きを観察・連想して形のないものに形を与えるデザインをする。

杉山さん → 雲を食べるとどうなるか?と自分で想像を楽しみながらお菓子を考え出す。

 

★自分で情報をリサーチをしてイメージを集めてみる。

ネットや本などを参考に、菓子のデザインイメージを沢山集めます。

その集めたイメージから、自分がデザインした京菓子に生かせる要素(素材や質感)を取り入れる方法もある、とおっしゃっていました。

 

★「食べたくなる(手に取りたくなる)」ものをデザインする。

目で楽しみ、舌で味わうことを忘れず京菓子のデザインをしてほしいそうです!

 

講義後半では、奥田さんが万葉集の和歌から3首を選んでそれぞれ京菓子としてデザインしてきた例を、どのように発想して

形にしたか過程をお話しいただき、そのうちのひとつを杉山さんが即興でお菓子にするというデモンストレーションが行われました。

そちらの様子は「京菓子デザインセミナー②後半」でお伝えしますので、どうぞお楽しみに!!!

 

デモンストレーションの後は、奥田さんが選んだ万葉集の一首で、講座参加者の皆さんも京菓子デザインのスケッチに挑戦しました。

参考和歌はこちら。

「我が里に 大雪降れり 大原の 古りにし里に 降らまくは後」

 

皆さん真剣な様子で考え、熱心に手を動かしスケッチに取り組まれていました。

お二人とも菓子をデザインする際は、イラストなどの絵だけではなく、どういうことを表現したいのかできるだけたくさんメモでも良いので言葉にしておいた方が作りやすいとアドバイスされていたので、7月14日に行われた「京菓子×ファッション」セミナーよりも、言葉で説明するスケッチが多かったのが特徴的でした。

 

 

奥田さん、杉山さんからのスケッチに関するアドバイスもありましたよ!

 

【スケッチのアドバイス】

★サムネイルスケッチをする

思いついた形を派生させ、実際の京菓子の形態に仕上げていくやり方です。

 

★スケッチの説明を書き込む。

絵にしにくい部分は、言葉で説明すればいいそうです。

Ex. ここは透明で透けている、お米のぶつぶつ感を出したいなど…

そうすれば、相手(菓子職人)にイメージが伝わりやすくなり、菓子がつくりやすくなるそうです。

 

 

 

最後に、参加者からの質問をご紹介します。

 

【参加者からの質問】

どうやって歌を選べばいいですか?

 

【回答】

①自分の気にとまった5~6種をピックアップする。

その中から絵にできそうなもの、スケッチして自分が気に入ったものを応募する。

 

②歌を詠んだとき、自分の思い出と重なるもの、親しみが持てイメージが思い浮かぶもの、言葉がキレイで引っかかったものなどを選ぶ。

 

今回の公募のテーマは「万葉集」。

まずは、自分が気に入った歌を見つけ、京菓子のデザインに挑戦してみませんか?

 

京菓子デザイン公募の締め切りは8月31日(土)必着です!

沢山のご応募お待ちしております!!

 

多くの方に有斐斎弘道館の活動を知っていただきたく思っております。
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