特別企画展「語りかける庭」
エマニュエル・マレスと澤崎賢一は、2016年、著作『動いている庭』で知られるフランスの庭師・哲学者 ジル・クレマン(1943~)を取材した映画《動いている庭》を制作・公開いたしました。
それ以後も、マレスと澤崎は、継続的に庭園に関する映像作品を制作・発表してきました。
今回、江戸時代の儒者・皆川淇園(1734-1807)が創設した学問所・有斐斎 弘道館において、庭師・古川三盛(1943~)を取材した新作映像作品《語りかける庭》を展示いたします。
有斐斎 弘道館には江戸以来の優れた数寄屋建築と庭園が継承されており、また、さまざまな文化活動に活用されています。この庭を出発点に、「庭」というものの無尽蔵の魅力、可能性をご来場の方々と共有できれば幸いです。
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開催概要
会 期:2025年2月8日(土)~11日(火・祝)
時 間:10:00~17:00(最終入場時間16:30)
会 場:有斐斎弘道館
入館料:無料
*会場では薄茶と和菓子の提供(有料)がございます。ぜひご利用ください。
展示
会場では、新作映像作品《語りかける庭》とともに、フランスの庭師ジル・クレマンを取材したドキュメンタリー映画《動いている庭》、また、3Dスキャンなどの最新の技術を取り入れた日本庭園の新しいアーカイヴを研究開発する庭園アーカイヴ・プロジェクト(原瑠璃彦主宰)による映像作品《Incomplete Niwa Archives 終らない庭のアーカイヴ》も同時に展示いたします。
古今東西の庭園とそれを見守る庭師についてのこれらの映像を通して、人間にとって庭とは何か、自然と生きてゆくこととはどういうことか、といった諸問題について幅広い視点から思索する機会としたいと考えています。
■映像作品 ≪語りかける庭≫
監督:澤崎賢一、制作:エマニュエル・マレス、時間未定、2024
■ドキュメンタリー映画 ≪動いている庭≫
監督:澤崎賢一、製作:エマニュエル・マレス、85分、2016
ウェブサイト http://garden-in-movement.com/
■映像作品 ≪Incomplete Niwa Archives 終わらない庭のアーカイヴ≫
庭園アーカイヴ・プロジェクトウェブサイト https://niwa-archives.org/
トークイベント
会期中には、二度のトークイベントを開催します。
一日目は、庭園、それを見守る庭師の知恵をいかに記録し、継承することができるか、また、その記録からどのようなことが新たに露わになるかについて議論し合います。
二日目では、古川と、近年、古川の作庭プロセスのフィールドワークを書き留めた話題作『庭のかたちが生まれるとき』の著者・山内朋樹を迎え、庭師と庭が持つ秘密をひもときます。
■トークイベント1:庭と庭師のアーカイヴから露わになるもの
庭園、それを見守る庭師の知恵をいかに記録し、継承することができるか、また、その記録からどのようなことが新たに露わになるかについて議論し合います。
日時:2月9日(日)14:00-16:00
登壇者:エマニュエル・マレス(京都産業大学 准教授)、澤崎賢一(アーティスト/映像作家、総合地球環境学研究所 特任助教)、津田和俊(京都工芸繊維大学准教授)、原瑠璃彦(静岡大学准教授)
*トークイベントは事前予約制です。下記Googleフォームからお申込みください。
「語りかける庭」トークイベント予約フォーム
■トークイベント2:庭と庭師の秘密をひもとく
古川と、近年、古川の作庭プロセスのフィールドワークを書き留めた話題作『庭のかたちが生まれるとき』の著者・山内朋樹を迎え、庭師と庭が持つ秘密をひもときます。
日時:2月10日(月)14:00-16:00
登壇者:エマニュエル・マレス(京都産業大学 准教授)、澤崎賢一(アーティスト/映像作家、総合地球環境学研究所 特任助教)、津田和俊(京都工芸繊維大学准教授)、原瑠璃彦(静岡大学准教授)
ゲスト:古川三盛(庭師)、山内朋樹(京都教育大学 准教授)
*トークイベントは事前予約制です。下記Googleフォームからお申込みください。
「語りかける庭」トークイベント予約フォーム
企画者
■ Emmanuel Marés エマニュエル・マレス
1978年、フランス出身。工学博士、専門は日本建築史・日本庭園史。現在は京都産業大学文化学部准教授、奈良文化財研究所客員研究員。日本庭園史学の研究を通して、日仏の文化の交流に尽力している。主な著書に『縁側から庭へ』(あいり出版)、編著に『庭師と旅人「動いている庭」から「第三風景」へ』(あいり出版)など。
■ 澤崎 賢一 さわざき・けんいち
1978年生。アーティスト・映像作家。総合地球環境学研究所 特任助教。京都市立芸術大学大学院博士(美術)。主な展示・作品に、展覧会「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」(金沢21世紀美術館、2024-25)、映画『#まなざしのかたち ヤングムスリムの窓』(43分41秒、2023、マダニ国際映画祭プレミア上映)、映画『#まなざしのかたち』(124分、2021、東京ドキュメンタリー映画祭プレミア上映)など。
■ 原 瑠璃彦 はら・るりひこ
1988年生。静岡大学人文社会科学部・地域創造学環 准教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は日本の庭園、能・狂言。主な著書に『洲浜論』(作品社)、 『日本庭園をめぐる――デジタル・アーカイヴの可能性』(ハヤカワ新書)など。『洲浜論』にて令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学大臣新人賞、第15回表象文化論学会賞奨励賞受賞。
お問い合わせ先:庭園アーカイヴ・プロジェクト
ina@niwa-archives.org
主催
科学研究費 基盤研究(B)「動態としての日本庭園の総合的デジタルアーカイヴとその持続的構築システムの研究開発」(2022-24 年度、研究代表者:原瑠璃彦、課題番号:23K21898)
人間文化研究機構 総合地球環境学研究所
人間文化研究機構 共創先導プロジェクト・共創促進事業
「開かれた人間文化研究を目指した社会共創コミュニケーションの構築」
共催
公益財団法人 有斐斎 弘道館
協力
京都産業大学 日本文化研究所
*このイベントは京都産業大学日本文化研究所の共同研究「京都文化と生活様式の形成に関する研究」の助成を受けています。
開催期間 | 2025年2月8日(土)〜2025年2月11日(火) |
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時間 | 開始:10:00 終了予定:17:00(最終入館16:30まで) |
入館料 | 無料 |
会場 | 有斐斎弘道館 |
住所 |
〒602-8006 京都市上京区上長者町通新町東入ル元土御門町524-1 地図を表示 |
お申し込み
特記事項
※トークイベントは事前予約制です。下記Googleフォームからお申込みください。
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