7月は、韓国のソウル国民大学から2人の学生がインターンに来てくれました。毎日朝の庭そうじから始まり、茶席の準備・お運び、講座の受講、さらには炉の季節のための灰作りや草履作りにも挑戦してもらいました。
とても好奇心旺盛で意欲的なお2人には、いろいろと助けていただきました!
では7月の様子を写真と共にご紹介しますので、ぜひご覧下さい。
7月8日(日)祗園会の茶
祇園会の茶会を開催しました。祇園祭、牛頭天王、犬神人、稚児家の役目・しきたり等についての話のあとは、祇園祭にちなんだ菓子「ふのやき」を。着物や浴衣姿のお客さまもたくさんいらっしゃいました。
7月19日(木)茶席体験
この日は午前中は同志社大学の学生の方、午後は中国から20名程の方が茶席に参加して下さいました。
7月21日(土)菓子作り体験
イタリアからのお客さまが、有斐斎弘道館で菓子作り体験をされました。
まずは先生が次々に美しい京菓子を作られる過程を見て、”まるでマジックみたい!”とおっしゃっていました。
ご職業はデザイナーとのことで、個性溢れるデザインの京菓子が出来上がりました。
7月22日(日)湿し灰作り
この日は湿し灰(しめしはい)作りを有斐斎弘道館で行いました。
湿し灰とは茶の湯で炉の炭点前(すみてまえ)で使う灰です。灰を洗って乾かし、番茶を混ぜて練って、乾かして、という工程を何日もかけて行います。実際に使うのは秋冬なのですが、真夏にこうして次の季節の準備を始めていきます。前の日に灰を洗うところまで行い、この日は乾かしていく作業を行いました。
当館では今回違う素材を使いましたが、本来は茣蓙の上で灰を乾かします。梅干しの土用干し同様、この一番暑い時期に行うことで良い灰ができると言われています。今年はニュースで連日「命の危険がある気温」と言われるくらいに暑い日が続いていますので、水分と塩分補給をしっかりしながら作業しました。
7月22日(日)京都府立図書館ワークショップ
館外の講座として、京都府立図書館でワークショップ「京菓子をデザインしてみよう」開催しました。
「菓子」とは何かのお話から、京菓子についてまで。皆さんとても興味津々に聞いてくださり、講演の後は「こなし」を使用してのデモンストレーション。ワークショップでは、源氏物語をテーマに京菓子のデザインを考えていただきました。皆さんとてもお上手でした。
7月26日(木)竹井戸蓋の修繕
この日は韓国からインターンシップに来ている学生さんと一緒に、竹井戸蓋の修繕を行いました。
初めての作業に戸惑いながらも、丁寧に黒く染めたシュロ縄で一本ずつ留めていきます。
無事完成!今度当館にお越しの際には、入り口露地の右手にある彼らの力作にもご注目くださいね。
7月31日(火)草履作り
この日は茶席などで露地を渡っていただく際の草履の修復がスタッフでも行えるようにと、まずは草履の基本的構造を学ぶために実際に片足分作ってみることになりました。
インターンシップ生も一緒に初めての草履作りに挑戦。今回の草履は手ぬぐいなどで作っているので露地を渡ることはできませんが、自分の手を動かしてみることで露地草履が時間をかけて丁寧に作られているということが実感され、今まで以上に大切に使わなければいけないと、新たに気を引き締める機会となりました。