弘道館再興10周年記念公演「淇園をきく」。無事に終了致しました。

令和元年7月7日は、有斐斎弘道館を再興して、ちょうど10年目のまさにその日。これにちなみ、この日は、有斐斎弘道館の原点ともいえる皆川淇園とその時代について改めて考える「淇園をきく」を開催いたしました。

再興以来「吉坊ゆらり咄」などにご協力いただいている落語家の桂吉坊師に「皆川淇園一代記」を語っていただき、皆川淇園が作詞した地歌「夜々の星」を地歌演奏家の菊原光治師にご披露いただきました。さらに、その後には、おふたりによるアフタートークで、内弟子時代のエピソードなどをお話しいただきました。淇園を偲び、有斐斎弘道館の10年に思いをはせる、あたたかい一晩となりました。再興10周年という節目の日に、このような時間を持てたことに感謝し、将来にわたって、長く有斐斎弘道館を保存、活用していくことの大切さを改めて強く感じることができました。

ご協力をいただきました皆様、お集まりいただきました皆様、ありがとうございました。

はじめに、有斐斎弘道館館長濱崎加奈子と理事の太田達よりご挨拶させていただきました。広間の設えには、淇園の書と画を

■一つ咄

淇園について、分かりやすく、そして楽しく語ってくださった桂吉坊さん。言葉についてこだわりを持つということ、多くの弟子を育てるということなど、淇園と落語家の共通点を見出したり、比較したりしながらお話しいただきました

■ 地歌箏曲「夜々の星」

地歌演奏家の菊原光治さんらによる地歌箏曲「夜々の星」。皆川淇園が作詞したこの曲。三味線と箏の、艶やかで、そして粋な音色と歌声が有斐斎弘道館の建物に響き渡りました

「夜々の星」  

王櫛笥、ふたたび三度思ふこと
思ふがままに書きつけて、
見すれど海女の潜きして、
刈るてふ底の海松布(みるめ)にも、
触れぬを痛み頼みにし
筆にさへだに恥ずかしの、
軒の忍に消えやすき、
露の身にしもならまほし。

  作詞:皆川淇園、作曲:光崎検校

■ アフタートーク

菊原光治さんと桂吉坊さんによるアフタートーク。それぞれ、出演を終えられた感想のほか、内弟子時代のお話など、やわらかな雰囲気のなかで、笑いも交えたトークとなりました。

写真撮影:稲垣 正幸 (Sonoichi)


「淇園をきく」弘道館再興10周年記念公演 開催概要

令和元年、有斐斎弘道館は再興して10年を迎えます。学問所「弘道館」を開いた皆川淇園を偲ぶとともに有斐斎弘道館の原点ともいえる皆川淇園とその時代について知っていきたいとおもいます。

淇園を偲ぶ一夕、どうぞご参加ください。

今回は、弘道館再興以来「吉坊ゆらり咄」などにご協力いただいている落語家の桂吉坊師に「皆川淇園一代記」を語っていただき
皆川淇園が作詞した地唄「夜々の星」を地歌演奏家の菊原光治師にご披露いただきます。`

開催日2019年7月7日(日)
時間開始:18:00(17:15より呈茶) 終了予定:20:00(予定)
出演桂吉坊(落語家)
菊原光治(地唄箏曲演奏家)

参加費前売 4,000円(事前支払い制。詳細は下記をご覧ください。)※茶菓子つき
当日 4,500円
申込方法ウェブ、お電話にて開催日の5日前までにご予約ください。
会場有斐斎弘道館
住所〒602-8006 京都市上京区上長者町通新町東入ル元土御門町524-1
地図を表示

「一つ咄」

皆川淇園一代記 桂吉坊

「地唄箏曲」

夜々の星    唄・三絃 菊原光治
             菊寺智子
        箏    菊萌文子

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●出演者プロフィール

桂吉坊(落語家)
1981 兵庫県西宮市生まれ。
1999 桂吉朝に入門。同年、「東の旅~煮売屋」で初舞台。
2000 桂米朝のもとで内弟子修行。
2003 内弟子を卒業。以後、古典落語を中心に舞台を重ねる。
2007 G2プロデュースの舞台「地獄八景浮世百景」で役者としてもデビュー。
2008 映画「能登の花ヨメ」では謎の旅人として映画デビュー。
2011 咲くやこの花賞大衆芸能部門受賞
2019 花形演芸大賞金賞受賞

菊原 光治(地歌筝曲演奏家)
1966 人間国宝 菊原初子師の内弟子となり、地歌三絃・筝曲の修行に入る。
1970 菊寺の称号を受ける。
1971 大阪文化祭奨励賞受賞
1972 野川流三絃組歌及び古生田流組歌を全曲取得。
1992 五代目菊原継承披露
1993 大阪文化祭賞受賞
1997 大阪舞台芸術賞奨励賞受賞
1999 大阪芸術祭賞音楽部門受賞
現在  琴友会会長

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