有斐斎弘道館再興十周年記念「勧進「新〈淇〉劇」(しんきげき)が開催されました。

2020年2月24日、有斐斎弘道館、再興十周年を記念したイベント、創作劇「勧進「新〈淇〉劇」(しんきげき)が京都市上京区の金剛能楽堂で上演されました。 有斐斎弘道館は、江戸時代の儒学者・皆川淇園のもと、全国から門弟三千人...

市民の手で建物を守り、文化を継承するモデルケースに。未来を見据えた活動に期待-京都市歴史資料館 館長井上満郎氏

学びを社会に還元する、その起点の場に 私は生まれも育ちも京都ですから、有斐斎弘道館のような日本建築が並ぶ街並みに関しては人一倍強い愛着を持っています。しかし、時代の流れによって一部が取りこわされたり、変化していくというの...

長い年月をかけて熟成された文化を壊さないように、問題を〝自分事〟としてとらえてほしい―KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭共同創設者・共同ディレクター、ルシール・レイボーズ氏、仲西祐介氏

写真家のルシール・レイボースさんと濱崎加奈子さん(現・有斐斎弘道館館長)、太田達さん(同理事)が知り合ったのは15年以上も前。パリでの茶会に参加するなど交流を深めてきたそう。やがてルシールさんは東京に移り住み、2011年...

教養に支えられた「信じる心」を育む「場の力」を大切に―花士 珠寳氏

時間を共有し、化学反応の種をまく いけ花には様々な様式があります。目的、空間によって、道具、花の様式、花材を選択します。そして、神仏や人ヘ花を献じます。いけ花は形が残るものではありません。その時、一瞬一瞬の印象が残って、...

貴重なものを大切にし、惜しまず使わせていただく。そうすることが、伝統を、想いを守ることに繋がる―観世流能楽師 林 宗一郎氏

江戸時代、まちに響いた謡をもう一度。能楽普及のために講座をスタート 7年ほど前でしょうか。奈良県桜井市の談山神社で行われた「談山能」という催しで、濱崎館長とお会いする機会があり、有斐斎弘道館のことを知りました。私は、お家...

多彩な担い手が交わることで 文化が生まれる。弘道館はそのサロンとして 中心的な役割を―華道「未生流笹岡」家元 笹岡隆甫氏

受け継ぎながら新しい観点を取り込んで10 年 有斐斎弘道館のことは、立ち上げ当時から知っていますので、もう 10 年ほどになります。最初に話を聞いたときは、街中であれだけの敷地面積ですし、「すごいことだ」と感じました。「...

有斐斎弘道館は時間の経過がわかる場所。だから、和蝋燭の灯りで落語をしたいと思いました-落語家・桂吉坊氏

お客さんと自分の風景を合わせる表現力 落語会をしていた大阪で、大倉源次郎先生に濱崎さんをご紹介いただきました。今から12年ほど前ですから、濱崎さんが弘道館の活動をする前ですね。 その後、大倉源次郎先生が有斐斎弘道館で講座...

京都の未来を考えるうえで有斐斎弘道館は貴重な場所―同志社女子大学名誉教授・廣瀬千紗子氏

有斐斎弘道館との出合い 2010年に、京都国立博物館・日本近世文学会が主催した展示会「特別展観・没後200年記念 上田秋成」が京都国立博物館で行われました。ちょうどその頃、私が在籍していた同志社女子大学の日本語日本文学科...

幅広い学問をカバーする“鴻儒”皆川淇園。学問も遊びも一流の18世紀スタイル―京都大学名誉教授・松田清氏

東日本大震災を受けて、原点を見直したい 有斐斎弘道館の活動に関わるようになった理由は二つあります。ちょうど10年前まで5年間、全国の博物館の学芸員と大学の研究職、合わせて400人ほどで組織した「江戸のモノづくり」という研...

昔からあるものの良さを、体で感じてもらう。それが有斐斎弘道館を未来に引く継ぐために必要なこと―京町家情報センター代表・松井薫氏

目に見えない価値を守るための活動 今から40年近く前のことになりますが、新築の設計依頼をいただいてお話をした方が、皆川淇園の末裔でいらっしゃいました。ですから今の有斐斎弘道館の建物のことは随分前から知っていたんです。その...