デザイン部門12作品、実作部門25作品が選ばれました

公益財団法人有斐斎弘道館では、本年は「蕪村と若冲」をテーマに京菓子のデザインを幅広く公募いたしました。厳正なる一次審査の結果、京菓子展「手のひらの自然―蕪村と若冲」2016で展示される入選作品が決定いたしましたのでお知らせいたします。
この後、展示期間中に、大賞(各部門1点)と優秀賞(各部門数点)などを決定致します。

ご応募いただいた皆様には、この場をお借りしまして御礼を申し上げます。


■入選作品一覧:全37作品
(デザイン部門12作品、実作部門25作品)

(1)デザイン部門-計12作品

お名前ふりがな作品名(銘)参考作品展示会場(予定)
金井沙耶加かないさやか鳶鴉菓与謝蕪村
「鳶鴉図」
有斐斎 弘道館
川合海斗かわいかいと鶏鳴(けいめい)伊藤若冲
「動植綵絵 大鶏雌雄図」
二条城
黄慶浩こうよしひろ雪月景色(ゆきつきげしき)与謝蕪村
「王子猷訪戴安道図」
有斐斎 弘道館
澤井宏一さわいこういちあわスズメ伊藤若冲
「動植綵絵 秋塘群雀図」
二条城
須賀絢菜すがあやな雨季与謝蕪村
「紫陽花郭公図」
有斐斎 弘道館
鈴木志於美すずきしおみ蕪村・若冲の作品に登場する鶴のイメージ有斐斎 弘道館
高橋良子たかはしよしこ月天心与謝蕪村
「月天心貧しき町を通りけり」
二条城
長谷江太ながやこうた南天黒伊藤若冲
「動植綵絵 南天雄鶏図」
有斐斎 弘道館
濱崎須雅子はまさきすがこ破の葉伊藤若冲
「玄圃瑤華」
有斐斎 弘道館
福田恵ふくだめぐみ群流(ぐんりゅう)伊藤若冲
「動植綵絵 群鶏図」
有斐斎 弘道館
松村一樹まつむらかずき列松与謝蕪村
「富嶽列松図」
有斐斎 弘道館
光田和恵みつだかずえ白孔雀伊藤若冲
「動植綵絵 老松孔雀図」
二条城

(2)実作部門 全25作品

※印の方は「工芸菓子実作部門」の入賞者です。その他の方々は「京菓子実作部門」の入選者となります。

お名前ふりがな作品名(銘)参考作品展示会場(予定)
秋山亜弓あきやまあゆみ遊びの跡与謝蕪村
「春雨にぬれつつ屋根の手毬かな」
有斐斎 弘道館
秋山亜弓あきやまあゆみ群雀伊藤若冲
「動植綵絵 秋塘群雀図」
有斐斎 弘道館
朝倉良江あさくらよしえ春の香(こう)伊藤若冲
「動植綵絵 芍薬群蝶図」
有斐斎 弘道館
泉有加いずみゆか悠々伊藤若冲
「糸瓜群虫図」
有斐斎 弘道館
植村健士うえむらけんじ躍動伊藤若冲
「虎図」
有斐斎 弘道館
小田敏光おだとしみつ炭に遊ぶ伊藤若冲
「象と鯨図屏風」
有斐斎 弘道館
片岡聖子かたおかせいこ夢の中与謝蕪村
「やぶ入りの夢や小豆の煮えるうち」
有斐斎 弘道館
片岡聖子かたおかせいこ佳の舞(よのまい)伊藤若冲
「動植綵絵 芍薬群蝶図」
二条城
幾世橋陽子きよはしようこ百花の王伊藤若冲
「動植綵絵 老松孔雀図」
有斐斎 弘道館
髙地望こうちのぞみ老松白鳳伊藤若冲
「動植綵絵 老松白鳳図」
二条城
笹井真実ささいまみ若冲の想い伊藤若冲
「孔雀鳳凰図」
有斐斎 弘道館
塩貝祥代しおがいさちよ双鶏(そうけい)伊藤若冲
「動植綵絵 芙蓉双鶏図」
有斐斎 弘道館
髙橋さおりたかはしさおり水沫(みなわ)伊藤若冲
「鯉魚図」
有斐斎 弘道館
田渕詩織たぶちしおり若冲瓢箪伊藤若冲
「動植綵絵 池辺群虫図」
二条城
寺田庄吾てらだしょうご埋み火(うずみび)与謝蕪村
「うづみ火や終(つひ)には煮ゆる鍋のもの」
有斐斎 弘道館
中丸剛志なかまるたかし菊香伊藤若冲
「花笄図天井画」
有斐斎 弘道館
西川佳菜にしかわかな温もり与謝蕪村
「巫女(かんなぎ)に狐恋する夜寒かな」
有斐斎 弘道館
匹田順治ひきたじゅんじ雪夜与謝蕪村
「夜色楼台図」
有斐斎 弘道館
久永弘昭ひさながひろあき嵯峨野伊藤若冲
「竹図襖」
二条城
前田亜紀まえだあき紅葉伊藤若冲
「動植綵絵 紅葉小禽図」
二条城
宗像亮むなかたりょう冬花火伊藤若冲
「動植綵絵 雪中錦鶏図」
有斐斎 弘道館
和田梨華子わだりかこ恋染まる伊藤若冲
「孔雀図(孔雀鳳凰図より」
二条城
小林弘典※こばやしひろのりゆらゆら若冲伊藤若冲
「動植綵絵 紅葉小禽図」
有斐斎 弘道館
田中優子※たなかゆうこウツクシキセイメイ与謝蕪村
「鳶鴉図」
有斐斎 弘道館
永田貴子※ながたたかこ鹿の子薯蕷与謝蕪村
「晩秋遊鹿図屏風」
有斐斎 弘道館


■デザイン公募について

【募集テーマ】
江戸時代の学問所・弘道館址の学問・芸術サロン 有斐斎弘道館は、今年も京菓子展を開催いたします。
2016年のテーマは「蕪村と若冲」。

俳画の創始者とも言われる与謝蕪村は、江戸俳諧中興の祖と称されています。奇想の画家ともいわれる伊藤若冲は、写実と想像を巧みに融合させた画風で、近年注目を浴びています。ともに生誕300年を迎える二人の芸術家は、それぞれ、皆川淇園との交流が知られています。そしてこの時代、京の地で「京菓子」が成立するのです。

温故知新、300年前に思いを馳せながら、
「蕪村と若冲」をテーマにした新たな京菓子作品を募集いたします。

【募集内容】
京菓子デザイン部門:デザイン画のみの応募。入選デザイン画は、菓子職人により実作され展示。
茶席菓子実作部門:茶席菓子(いわゆる上生菓子)を実作される方を対象。試作作品の写真にて審査。展示作品は応募者が用意。
工芸菓子実作部門:工芸菓子・その他(干菓子等も含む)を実作される方を対象。試作作品の写真にて審査。展示作品は応募者が用意。

【審査のポイント】
・蕪村と若冲の特徴をどう捉えるのか、京菓子の特性をどのように活かすかについての視点がある
・「銘」(お菓子の名前)の重要性を考え、菓子のデザインと引き立て合うような作品である
・「食べる」ことを考えた作品である(特にデザイン部門)

【審査員】
・冷泉為人(公益財団法人 冷泉家時雨亭文庫 理事長)
・廣瀬千紗子(同志社女子大学 特任教授)
・土佐尚子(アーティスト、京都大学教授)
・杉本節子(料理研究家、公益財団法人 奈良屋記念杉本家保存会 常任理事兼事務局長)
・濱崎加奈子(専修大学准教授、有斐斎 弘道館 館長)


弘道館へのアクセス

● 京都市営地下鉄烏丸線「今出川」
  または「丸太町」駅下車、徒歩8分

● 烏丸通の上長者町通(KBS京都の北東角)
  を西に入り、一筋目を越えて北側

● 京都ブライトンホテルから
  ホテル正面から南へ、一筋目を東に入る、北側

● 京都駅からタクシーで15分

弘道館へのアクセス地図